お下がりステータス。 | 壇蜜オフィシャルブログ「黒髪の白拍子。」Powered by Ameba

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地域や学校、年代にもよる話だと思うのですが、比較的東京に近い某首都圏エリアにて中学高校時代を過ごした現在アラサーの知人は、学内で使うモノに「独特な流行」があったと話してくれました。「私のいた学校(中高一貫女子校)以外でもあった風習っていうか…同年代の子からチラホラ聞いたことがある」と言うので、興味津々で内容を伺いました。独特な流行みたいな風習…それは、「卒業する先輩から学校で使うモノをもらう」ことです。いわゆる先輩のお下がりをいただいて学校で再利用するのが「イケてる学生」の象徴とも言われていたと知人。お下がりをくれる「先輩」は、ルックスが良く人気者だったり、成績優秀な生徒会役員だったり、スポーツ万能のスター系存在だったりすれば、周囲もうらやみ「そんなスゴイ先輩からお下がりをもらえるあの子はイケてる!」と一目置かれる存在になれたそうです。お下がりの種類はジャージ、カバン、制服に体育館履きなど様々で、セーラー服のスカーフなんかも「あの先輩から欲しいよね~」と話題にあがっていたようです。知人のクラスメートは大ファンだったテニス部の先輩(大会にもよく出るようなアイドル状態のカッコイイ女子だったようで)から制服のカーディガンのお下がりをもらう、と意気込み奮闘していたようですが、先輩の人気ぶりは想像以上。激しい争奪戦に敗れカーディガンは手に入らず玉砕。泣く泣く先輩が着ていたものと同じメーカーのカーディガンを新調して悔しさを紛らわせていたよ…というエピソードには驚きました。新しいカーディガンより先輩からのお下がり(少なくとも2年くらいは着ているであろう)の方が断然価値があったんだ、と。 

このようなお下がりを重んじる文化は知人がその学校にいた時ずっとあったといいます。入学する数年前から始まり、彼女が卒業してからもしばらく続いたようです。実際彼女も卒業学校指定のスポーツバッグを部活の後輩におねだりされ、お下がりとして譲ったとのこと。卒業する三ヶ月くらい前からバッグを掴んで「私がコレもらっていいですか?いいですよね?」とジリジリ圧をかけてきた後輩だったけど、当時は「何もねだられないよりはいいのかな?」と、まんざらでもない感じだったと苦笑いしていました。先輩のお下がり争奪戦、現在もまだあってもおかしくないかもしれませんね。