絵本に学ぶ。 | 壇蜜オフィシャルブログ「黒髪の白拍子。」Powered by Ameba

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「麗しき年端もいかない姉と弟が人さらいにあってしまう」という昔話をご存知でしょうか。山椒大夫、ですね。騙されて虐められて、苦難をしいられる姉弟の姿を絵本で見ていると本当に悲しくなって「山椒大夫め!ひどいやつだ!」と一緒にいた祖母おリュウにうったえていたものです。「昔は本当にこういうことがあったんだよ」と諭され、驚愕した記憶があります。何よりショッキングだったのは、姉の安寿が弟の厨子王を守るために何でもすると山椒大夫に言い、山椒大夫が安寿の美しい長い髪を切ってしまえと命じるというシーン…長い髪は昔は女性らしさや大人である象徴だと聞いていたし、そんな髪を切ってしまうのは我が身を切るのも同然、的な価値観が存在していたのを学校で習っていたのでバッサリと髪を切られて働かされる安寿のイラストを目にする度に「山椒大夫許さない!」と怒りが込み上げてきたものです。ここまで怒れるのは、人さらいが横行していた時代や、長い髪の女性は大人として、美しいとして見られてきた歴史を教わっていたからなんですよね。歴史が分かると理解できる絵本として、子供時代に出会えてあるある意味よかった…そんな思い出。