気分だけ味わう、という行為もあまり邪険にできないなと最近思うようになりました。温泉に行きたい、でも何だかんだで遠くには行けないから、都内にあるスーパー銭湯に行ったり、○○温泉のもと的な入浴剤を入れた自宅の湯船に浸かってビバノンノンしたりするだけで「温泉行きたいの!」という頑なな気持ちがちょっとゆったりすることもあります。先日はお墓参りがなかなかできないけれど、いつも寝室に置いてある祖母おリュウの写真の前におリュウの好きなリンドウの切り花を花瓶に入れて供えました。リンドウは私も大好きな花ですから、何だかあの世とこの世の距離が縮まったような気がして、「ええい、今日はサービス!」と普段はあまり選ばない「お高いお香(白檀の香り)」まで焚いてしまいました。サービス!って何さ、と我に返って思うのですが。これも立派な、故人といるような気分だけ味わう行為ですよね。
ちなみにビバノンノン、語源は諸説あるようですが明確な意味は無いと聞きました。ビバ、がイタリア由来と言われたりもしていますが。「ビバノンノン」という言葉がノリがいいから、キャバレーでお客さんをのせるためホステスさんたちがよく掛け声として使っていたのを採用説もありましたよ。