中でもとある撮影現場に差し入れで水羊羹を持っていった日のことが忘れられません。水羊羹はお一人さまサイズでしたので、スーパーで小さなプラスチックスプーンを何十本も買わねばと用意していたのです。いざ当日、プラスチックスプーンを水羊羹の上につんで(軽かったので)現場に持っていくつもりでした。ところが現場で「差し入れでーす」と渡したらスプーンがないのです。スプーンは忘れないでしょ、と思っていたし、持ってきた記憶に自信があったのでショックでした。スプーンは部屋の玄関にそっと置かれ、置いてきぼりのムードに包まれておりました。出発直前までは一緒にいたのに…。
先日、数年前から使っていたタブレットPCのカバーをなくしてしまったと思い、新たなカバーを購入しました。しかし、「なくしたと思っていた」だけで、後日部屋の中から発見され「はあぁ～」となるのでした。てっきりロケ先で立ち寄った所に置いてきたとばかり…。思い込みというのは恐ろしいですね。カバーはなくしたから新調した、という話で後は2つに増えただけで済みますが、あると思っていたものがないというのはかなりの大惨事だと思います。持ってきたはずなのに、忘れてきた…、買ったはずなのにそれは記憶違いで買っていなかった…などとなると目もあてられません。