今日やっとある編集部に、こんなのを記事として書かせてもらえませんかとメールしました。文章はもう一通りできているけれど、ここから先は字数との格闘になりそう。何ページもらえるか。そもそも書かせてもらえるのか。
下記が記事のあらすじです。仮のタイトルと煽り文句も考えてみました。
トレドの男:完全解明
トレドの男の名前はジーグラス? それともエル・ハッサン?
男のパスポートを発行したのはネグシ・ハベシ国? それともトレド国?
パスポートは結局偽物だった? それとも本物?
全ての答えがここにある。
1. トレドの男の都市伝説
まずトレドの男の都市伝説を紹介。この話は世界中に広がっていて、各国で話のルーツを探す試みが行われていた。ここに2019年、大きな進展があった。日本以外でトレドはTauredと綴られるが、これはTuaredのミススペルではないかと思った人がいたのだ。そこからバンクーバーの新聞や英国議会の発言でこの国の名前が出てくるのが見つかり、この話はジョン・アレン・カッチャー・ジーグラスの事件を元にしているのがわかってきた。その後日本の新聞記事、佐々淳行氏の書籍にこの名前が見つかったが、日本語情報ではなぜか彼がネグシ・ハベシという国から来たことになっている。数々の疑問が浮かぶが、まずはこれらの資料から見えてくるジーグラス事件の全貌を紹介しよう。
2. 日本語情報に見るトレドの男
ここでジーグラス事件の時系列を追っていくが、佐々淳行氏の書籍による情報と、当時の新聞・雑誌に書かれている情報とでは、いくつか食い違う点がある。しかもそれは記憶違いのレベルではない。ジーグラスは1961年8月、一年の判決を裁判官が言い渡している途中で手首を切った。そして各新聞が一斉に注目し、その後の流れも報道されることとなった。ジーグラスは判決の後半を読み上げているときに自分も弁護士も法廷にいなかったため、この判決は無効だと控訴した。報道ではそれが認められ、翌年に一審差し戻し、そして1961年12月にやっと刑が確定するのだが、佐々氏の書籍ではこの控訴が認められずに刑がすぐ確定し、そこからすぐジーグラスは服役したことになっているのだ。納得のいかない筆者は当時の英字新聞を調べてみることにした。
3. パラレルワールドから舞い込んだ女性
ジーグラス事件の話が込み入ってくる前に、明らかにパラレルワールドから来たと思われるスペイン女性、レリーナ・ガルシア・ゴルドの話を一次資料を用いて詳しく紹介する。筆者は、パラレルワールドからやってきた人がいる、というのはありえると考えている。とは言え、実際にジーグラスがパラレルワールドからやってきたかどうかと言うのは別問題だ。次は、英字新聞でわかったジーグラス事件の更なる内容を紹介して行こう。
4. 英語情報によるトレドの男(小切手)
ジーグラスは偽造小切手詐欺の容疑で捕まり、その後に偽造パスポートによる不法入国の容疑も加わった。この章では偽造小切手容疑について、その詳細を紹介する。彼は最初、テキサス州ラ・マルク市の産業開発信託貸付組合の小切手を使っていた。銀行がその小切手を換金するときにラ・マルク市に産業開発信託貸付組合は存在しないとわかった。それに対してジーグラスはこれらの小切手を、長年親交のあったラ・マルクの弁護士から入手したと話し、彼から来たエアメールのコピーを見せたのだ。韓国銀行で同様な詐欺があり、こちらで使われた小切手は米国ウィスコンシン州オーランド市にあるオーランド・マーカンタイル信託のものだった。だが、そのような会社どころか、ウィスコンシン州にオーランドという都市はないのだ。
5 英語情報によるトレドの男(パスポート)
ジーグラスはこのパスポートは名誉イスラム・モハメダンHonorable Islamic Mohammedan(HIM)という武装集団が発行したと証言した。彼がいうには国連がパスポートを発行できるように、この軍も発行できるという。HIM軍はアラブ連盟の軍隊で、司令部はトレドのアジスアベバにある。これはエチオピアのアジスアベバとは違う。パスポートの言語はタマハク語だと証言したが、これはトゥアレグ族が使っている言葉のひとつだ。そしてトゥアレグ族の歴史、当時の世界情勢などを追っていくと、トレドがもしあったとしたらこの辺だという地域も特定できた。しかし史実にトレドという国が存在した証拠はない。ここからさらにジーグラス事件の真実を深掘りする前に、英字新聞を調べることによって、佐々淳行氏が担当したジーグラス事件と、報道が伝えるジーグラス事件は、どうしても違うものにしか見えないことがさらにわかってきた。
6. 佐々氏情報とメディア情報との食い違い
佐々氏は1961年、「服役中」のジーグラスに、またしても悩まされることになったと書いている。獄中から時の原文兵衛警視総監らを相手取って、「横領罪」による処罰と、100万ドルの損害賠償を求めて告訴したというのだ。この情報を英字新聞で追った筆者は、1960年8月27日の朝日イブニングニュースに、「ミステリーマン、ジーグラス 100万ドルの訴訟を起こす」のタイトルを見つけた。訴訟の内容は佐々氏と一致する。彼のメモが間違っているのだろうか。しかし原文兵衛が警視総監になったのは1961年2月。その前年に彼を訴えることはできない。ジーグラス事件は佐々氏の部下が実際に取り調べをし、世間も騒いだ印象的な事件だ。それなのに佐々氏情報には報道との決定的な食い違いがある。彼の書いているジーグラス事件はパラレルワールドで起きた事件ではないのか。ではなぜパラレルワールドで起きた事柄に関する文章を、この世界の我々は目にしているのだろう。それを説明するには、パラレルワールドの概念だけでは難しく、世界線という概念を理解してもらわなければならない。ただ、その説明に入る前にもうひとつ重要なソースを紹介したい。
7. フランス語情報によるトレドの男
まずジャック・ベルジェという人を紹介する。彼は化学技術者でフランスレジスタンスのメンバー、スパイ、ジャーナリスト、作家であった。晩年のインタビューによると映像記憶能力を持ち、IQが160の天才肌の人間だったようだ。彼は小さい時からオカルトに興味を持ち、科学とオカルトを区別しない化学技術者だった。その彼の1964年の本に出てくるトレドの男は、名前がエル・ハッサンで、逮捕の経緯も全く違う。小切手詐欺の話も出てこない。しかしエジプトのナセル大統領、日本語情報には決して出てこなく、英語情報にしか見られないこの名前が出てくる。
8. まとめ
世界線の概念を解説する。世界線は常に分岐していて、人は常にどちらの世界線に進むかを選択させられる。世界線はまた収束もする。この際、異なった過去を持った人たちが同じ世界線に集まってくる。これが正にトレドの男で起きていることであり、マンデラエフェクトの原因だと主張する。マンデラエフェクトについていろいろ調べていくと、違う世界線の情報が文章として残っていることがあるのがわかってきた。実は写真まで残った例もある。そしてどのような条件の時にそれが残るかも見えてきた。この考えを用いてトレドの男の話を総括する。
おそらくこれがトレドの位置。
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