死後の世界への到着 | Siyohです

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音楽とスピリチュアルに生きる、冨山詩曜という人間のブログです

このブログに何度か登場しているマーク・メイシーが、ちょっと面白い記事を書いていました。その記事に何人か、死後の世界へ到着したときの様子が紹介されていて興味深かったので、一部を説明を加えながら訳したいと思います。

 

 

ジュール・ヴェルヌの場合

この名前を皆さんご存知でしょうか。フランスの小説家で、サイエンス・フィクション(SF)の開祖として知られ、SFの父とも呼ばれています。ITCという、あの世と電子機器を用いて交信する研究がかつて世界中に広まった時期があります。下記は、その研究者たちの中で一番進んでいた、ルクセンブルクの夫妻のパソコンに届いたテキストの一部です。ヴェルヌ本人が、あの世の通信所であるタイムストリームを経由して送って来ました。

私は死ぬ時左耳が聞こえず、実質的に目が見えず、心臓が弱く、胃に欠陥があり、リューマチ、急性痛風、糖尿病に苦しんでいました。1905年3月24日にこの世の生が終わったとき、私は説明もなく、状況を把握できないまま、ロングヴィル大通り6番地の自宅から全く知らない場所に移動していました。そこで私はもうどこも痛くないことに驚き、目が完全に見えるようになったことに気づいたのです。ラジャの豪華な住居を思わせる豪華な宮殿でした。壁は砂岩ではなく輝くような白い大理石でできていて、鏡がたくさんあって、銀製の調度品が光っています。
そのとき、私は喜びのあまり涙を流すほど柔らかで甘い音楽を耳にしました。ほっそりとした、繊細で絶妙な女性たちは、まだ若さの美しさと新鮮さを保っていた頃のオノリーヌ(ヴェルヌの妻)を思い起こさせます。彼女たちはオレンジとブルーの絹の衣服に身を包み、日焼けした肌とコントラストをなして、私を柔らかい枕の上に座らせ、私の望みや希望について尋ねてきました......。

なんだかとても羨ましい感じの到着ですね。亡くなった人は通常、死ぬとしばらく再生の眠りに入るようですが、これはそこから目覚めたときのことでしょう。目覚めた時にはこのようにすべての肉体的障害が治っているのが普通です。しかし、中にはそうならずに、その後ヒーリングを必要とする人もいるそうです。例えば早い時期に手をなくした人は、死んでも「手がない」という観念が抜けないわけです。

ヴェルヌの手紙はもっと長い文章として、写真付きで現れました。そして実はこの宮殿の写真が地球にあるジャイナ寺院とそっくりだと言い出した研究者がいて、その後騒動に発展したのですが、その話はこちらに書いています。

 

コンラート・ローレンツの場合

オーストリアの動物行動学者。刷り込みの研究者で、近代動物行動学を確立した人物のひとりとして知られています。1973年、ニコ・ティンバーゲン、カール・フォン・フリッシュと共にノーベル生理学・医学賞を受賞したそうです。このテキストは彼本人からではなく、彼がくるのを見届けた人(霊)によって書かれています。

彼(ローレンツ)は壮大な船で、人々に囲まれながら私たちのもとに運ばれてきました。彼(霊)の身体を目的地まで運ぶバイキング船を想像してみてください。彼はまだ眠りの中にいます。しかし、彼の顔や体が変化し、より若々しくなっていることがすでに分かります。ローレンツがこの再生の眠りにつくのは、おそらく短期間でしょう。眠りの期間は個人によって異なります。一般的には地球時間で6週間程度。人によっては、もっと短い期間で済むこともあります。

亡くなった後、元気を取り戻すと、大抵の人は25から30歳くらいの姿でいることを選びます。数ヵ月後、若々しい霊体になったローレンツ博士が、タイムストリームの送信所でポーズを取っている写真が送られて来ました。彼はタイムストリーム研究チームの一人となったのです。

 

 

エディス・クーナーの場合
ITC研究の世界的なグループであるINITという団体がありました。私は一度加入を誘われたのですが、いろいろな考えがあり、INITから分裂した別のグループに入りました。なので交流を持ったことがありませんが、そのINITのメンバーにルートヴィヒ・シェーンハイドという人がいて、彼の妻がこのエディス・クーナーです。彼女は1995年の早春に亡くなり、平和なポリネシア人の霊界で目を覚ましました。下記は彼女を受け入れたムータイという女性の言葉です。

私、ムータイは物語ではなく、実際に起きた出来事をお話しします。私はラグーン近くの入江に座っていました。突然、ハイビスカスとティアレの花の芳しい香りと共に、何か音が聞こえました。トンネルが開くときにいつも聞こえるのと同じ音です。最初はココナツほどの大きさだった黒い点がどんどん大きくなり、大きな木樽ほどの幅になりました。その音は、ガサガサ、ゴボゴボと、まるで珊瑚礁の外縁に打ち寄せる水の轟音のようにも聞こえます。トンネルの黒い入り口を中心にコバルトブルー、アクアマリン、ターコイズといった色彩が周りを囲んでいます。

 

私たちが「虹の民」と呼んでいる「光の存在」がひとり、トンネルから出てきました。私、ムータイはひざまずいて、畏敬の念をこめて目を閉じました。すると、夜の薄明かりが白昼の光に変わったのです。その光は一人の女性を抱いていました。女性は年老い、髪は白髪、肌は白く、死んだように眠っていたので、私は最初その姿に恐怖を覚えました。虹の民はこう言いました。

「この女性の世話をお願いするために連れてきました。彼女はエディス・クーナーという名で生きていて、多くの悲しみと苦しみを経験してきました。現世の生を終えた彼女を、あなた方の間で休息させ、死者の眠りから回復させてください......」


長年私たちと一緒に暮らしている、白い肌をしたマウパイ・ハルトマンが、彼女としばしば長い間、永遠の川に沿って他の地域へ旅することについて話していました。この二人は兄と妹のように見えました。エディスは、部族の外の世界の話を聞けば聞くほど、落ち着きがなくなっていきました......。

マウパイ・ハルトマンは、太陽のエネルギーで動く帆のついた船で彼女を連れて行くことになり、部族全員が岸辺に立ち、別れを告げました。星空の下、2人は「タイムストリーム」と呼ばれるステーションに向かったのです。イーディスはそこに家族がいるのを知っていて、絵の箱や音の箱で話をし、その魔法があまりにも強力で、このラグーンにもその噂が広まっている偉大な白い博士(スウェジェン・サルター)の手伝いをすることになるようです......。

あの世には無数にいくつもの世界があります。それらの世界の中にマルドゥクと呼ばれる、その星を一周する「永遠の川」がある惑星があります。そこには古代から現代までの様々な様式で暮らす人たちがいて、このように電子機器を魔法としか思えないような人々もいるわけです。なお、スウェジェン・サルターはタイムストリームの責任者です。

 

 

オロフ・パルメの場合

スウェーデンのオロフ・パルメ首相は1986年に妻とストックホルムの映画館を出た後暗殺されました。彼は亡くなってしばらくしてからタイムストリームに協力することになり、それで霊界に到着した当時の彼の様子が伝わってくることになりました。亡くなった当時の彼を発見したのは、古代バイキング一族のひとりで、語り手はその人です。

私たちの村ハイデュラHleidhraは、私がここにいる1200年以上の間にしばしば旅をしてきたサマーランド(レベル4、いわゆる天国)よりも、雪国(レベル2?、おそらく地獄的な世界)に近い。サマーランドは私たちの村から他にも何人か行ったが、地上では勇敢な戦士だった多くの者が、探したが見つからなかったという......。

その日は涼しく、空は灰色だった。10年前の夕方、私はハープを背負って丘の上に立っていた。眼下にはブナやカシの木々の間から小川がきらきらと輝いている。大地はスパイシーな香りがして、ワシが頭上を旋回していた......。
丘の上に立つと、近くでざわめきが聞こえた。急いでそこに飛び込むと、下草の中に男がいた。2つの傷口から少し血が垂れていたが、やがて止まった。彼の目は睨みつけるようで、口は開き、髪の毛は頭に張り付いていた。サマーランドで着られているような奇妙な服を着ている。私は彼を茂みから引きずり出した。柔らかい地面に寝かせた後、彼は動き始めた。目も動いている。彼は、最初は苦労してしゃべっていたが、だんだん上手に、そしてはっきりとしゃべるようになった。

 

「ここは何なんだ? 病院ではないし、私は死んでいるわけでもない」

 

彼はスウェーデン語を話したが、私には奇妙な音で、ほとんど理解できなかった。私は彼をなだめ、川の言葉で(この死後の世界にくるとなぜか皆話せるようになっている共通語)話しかけた。

 

「あなたは友人の中にいるのです。歓迎する。私スコルドゥングがあなたの安全を保証します」

 

彼もまた川の言葉を話し 「リスベス(奥さん)はどこだ? ストックホルムはどこだ?」と言ったが、私はそれに答えることができなかった。彼は弱っていて、体には2つの穴が開いていてそこから血が流れていたのだが、ここではいつもそうで、傷口はすぐに乾いてしまう。私は彼を支えよろよろとハイデュラへ向かったが、彼の身体は近づくにつれ安定してきた。彼は奇妙なこと、「映画」と呼ぶ何かに関連したバートン(おそらく著名な映画俳優)のこと、そしてハンマーで殴られたような2つの打撃のことを話してくれた。また、自分の名前はオロフ・パルメで、自分がまだ生きていることを世界に伝えなければならないとも言っていた。

 

村に着いた時、彼は意識を失った。ユトランドから来たという男が経営するボーラー・インに彼を降ろした。彼はこの男を私たちと同じようにもてなし、受け入れてくれた。この男はそこで何週間も眠り続け、私たちから去る時にはもう青年になっていた。

こんな風に受け入れ態勢なしに、しかも死んだ時のままで霊界に行くこともあるのですね。突然死だったからでしょうか? その場合、いわゆる幽霊となってこの世の隣みたいな領域を彷徨うことが多いのですが、こんな例もあるのですね。次に紹介するのはもっとすごい例外です。

 

 

ウィリアム・コーエンの場合

アニー・ケイガンが書いた「アフターライフ」という本を知っているでしょうか?

私は知らなかったのですが、マークの記事で初めて知って早速読んでみました。ウィリアム・コーエン、通称ビリー・フィンガーは完全に薬物依存でコカインを売っていたり、かなり乱れた人生を送って来ました。そして身体はボロボロになり、最後は、こんな感じです。彼は血を吐きながら咳こんで救急外来に姿を現し、看護師が病院より薬物回復施設に戻るように促すと、喧嘩腰で椅子を振り上げ脅しました。そして看護師が警察に電話をすると、逃げ出して車にはねられて亡くなったのです。普通ならこんな人生を過ごすと、死後はかなり暮らしにくい世界に行くことでしょう。しかし、彼はそうした観念の世界を飛び越して、いきなり生まれ変わりの終点に行ってしまったのです。「アフターライフ」は彼が死んでから妹のアニーに向かって語りかけて来たという話です。下記にこの本から、彼が死んだときの様子を彼自身が語った内容を引用します。

車にはねられた瞬間に、あるエネルギーが体から僕を吸い上げて、より高次元の世界に引っぱっていってくれたんだ。「高次元の世界」って言ったのは、引っぱり上げられると感じたら、一瞬にして痛みがなくなったから。その時、自分の体の上で浮いていたのか、体を見下ろしていたのか、そのあたりはよくわからないけど、すぐに自分が死んだってわかったよ。そして、僕はそのエネルギーについていくことにした。たとえ先に何が待っていようともね。どのくらいの速さで自分がついていったのかはわからないけど、青みがかった銀色の光に引っぱられて空洞に入ったら、自分の荷が下りて軽くなった気がしたんだ。

光が僕に触れた瞬間、車にひかれた痛みだけじゃなく、僕が生きている間の苦しみやすべての傷が消えてしまった。肉体も、精神も、感情も、すべての傷が消えたんだ。

どのくらい光の空洞にいたかはわからない。だって、僕にはもう時間の感覚がなくなってしまったからね。でも、はっきり言えるのは、光の空洞とは、僕を新たな人生へと運んでくれる、宇宙の生命を生み出す運河みたいなものだった、ってことさ。

光の空洞から輝く宇宙へとすべり込んだ僕は、宇宙の美しい星や月、そして光り輝く銀河に囲まれてふわふわ浮いている。辺りは気持ちよくなるような歌に満ちていて、僕のためにまるで何十万もの声が歌ってくれているみたいだけど、その声はとても遠くて、なんて歌っているのかはほとんど聞き取れない。光の空洞から出てすぐに誰かが出迎えてくれて、そこに確かに聖なる存在がいたと感じたよ。親切で、温かく、この上ない聖なる存在を感じられただけで、本当にもう十分だった。僕の周りには、この聖なる存在のほかにも誰かがいて、そう「高次元の存在たち」とでも呼べばいいかな。僕が「存在たち」と言ったのは、目には見えないし、何も聞こえてもこないんだけど、確かにひとつじゃないものがシューッと動きまわりながら、おのおのやりたいようにやっている。それが何だったか僕にはまったくわからないけど、空に浮いたものが怖いものではなく、幸せなものだと思うことにしたんだ。だって、僕はその天空の一員になるんだから。

僕が今いる場所が地上と違う点は、僕が魂の存在そのものだということ。体はないけど、僕はビリーなんだ。人によっては体がないとつらいだろうと想像はできるよ。

アフターライフ
アニー・ケイガン (著), 島津 公美 (翻訳) より


人は死んだ後たいてい、アストラル体という人体とそっくりの体で過ごします。そして何度も生まれ変わった後、もう生まれ変わりはやめる頃になってくると、アストラル体を脱ぎ捨てて不定形のメンタルコーザル体となります。しかしビリーは死んですぐその状態になったようです。なぜそうなったかが推察できる言葉が本にあります。

薬物依存症の人生が僕にとっては最も興味深い生き方のひとつだった

つまり、かなり進化して、もう生まれ変わらなくて良いくらいの魂が、最後にこんな人生も送ってみたいと思いビリーの個性を送り出したのではないでしょうか。「アフターライフ」はとても興味深いので、よかったら皆さんも読んでみてください。

 

マークの記事にはまだまだたくさんのことが書かれていますが、今日はこの辺にしておきます。