Siyohです

Siyohです

音楽、スピリチュアル、パソコンその他何でも
冨山詩曜という人間の日常を書いています

ライブ・コンサート・講演などの最新情報はこちらをクリック音譜

1908年1月30日木曜日、物理学者のオリバー・ロッジが衝撃的な声明を出しました。

彼はイギリスを代表する物理学者の一人。そしてもちろん、SPRのメンバーです。その彼が、自分は霊とコンタクトしているのを確信した、と声明を出したのです。翌日のワシントン・ポストに、「Words from Dead(死者からの言葉)」という見出しの記事があります。

そこには、下記の見出しが並んでいます。

 

「オリバー・ロッジ卿は霊と話していたの確信した」

「霊媒たちを介したテスト」

「有名なパイパー夫人、ヴェロール夫人がメッセージを書いた」

「イギリスの科学者たちは、最近亡くなったガーニー、ホジソン、マイヤースが彼と交信していたことを認めるのに慎重だ。彼の調査を受け取った中の数人は、未だに懐疑的」

 

みなさん、ホジソンですよ。あの、全てを否定したがっていたけれど、パイパー夫人によって死後の世界肯定派となった彼が、死後にガーニーやマイヤースと協力しているというのは、ドラマティックな展開ですね。

 

ロッジはまず、「亡くなったSPRメンバーたちが霊媒を通じて交信してきたように見える」「その様子は、電話やタイプライターを介して知人と話すときのように明瞭だった」「しかし、もっと確かな、相手は間違いなくその人達なのだという、覆せないほどしっかりとした証拠が必要だった」ことを述べています。彼を含む数人のSPRメンバーと霊媒たちは、そのために秘密の、とても面倒くさいテストを続けてきました。それが交差通信で、記事には、ロッジが霊媒を介して通信してきているのは霊なのだと確信するに至った通信内容を、SPRはすべて公開する予定だと書かれています。

 

マイヤースは生前、霊媒から出てきているのは故人の人格だと証明するには何が起きればよいのかを考えていました。そして行き着いたのが、二人の霊媒がほぼ同時にメッセージを受信して、その内容が同じだったら、送信者が別にいると仮定しなければならなくなるのではないかという考えです。これが交差通信の元となるアイデアです。

 

さて、ロッジが確信するに至った交差通信の詳しい内容は、1908年の「Proceedings of the Society for Psychical Research; Volume 22」に載りました。Proceedingというのは、毎月出しているJounalとは別に、具体的な調査内容を折に触れてまとめたもので、この400ページ以上のProceedingsはすべて、交差通信に関する内容となっています。これが何月に出たのかわかりませんが、翌年1/10、ニューヨーク・タイムズの日曜版に、大々的に交差通信に関する記事が掲載されました。ただ、その記事のスキャン品質はあまり良くないので、同じ内容を2/14、バッファロー・タイムズが再掲した記事の画像を紹介しましょう。読める程度の高解像度にしてありますので、英語が苦手でない方は読んでみてください。

それではまず、そもそも交差通信がどのように始まったのかを書きましょう。亡くなったSPRメンバーとは関係のない交差通信と言える記録はすでに1901年からあるのですが、マイヤースと直接つながるものは1903年11月のこのメッセージが始まりと言えるかもしれません。

 

1903年11月のある日、インドに住むアリス・フレミングは、Fという署名とともに次のようなメッセージを受け取りました。

 

「親愛なるヴェロール夫人、私はミスJやAWら、旧友と話をしたいと切望している。いくらでも話をする機会があるようで、実はほとんどその機会がない―交信というのは信じられないほど大変なのだ―交信には絶対に必要な脳が、交信そのものを邪魔してしまう。 この作業はまるで、信じられないほど重要なメッセージを眠っている人に預けるようなものだ―証拠を得て欲しい―この自動筆記が時間の無駄だと思わないのなら証拠を得るために努力しよう。これをケンブリッジ、セルウィン・ガーデンズ五のヴェロール夫人に送って欲しい」

 

フレミングは最近マイヤースの著書を読んだばかりで、ヴェロール夫人の存在は知っていました。しかしもちろん、彼女の住所など知るはずはありません。アリスはこのメッセージに戸惑い、メッセージの指示を無視して、その内容をSPRの秘書であるアリス・ジョンスンに書き送りました。なお、メッセージ中のミスJは、このアリス・ジョンソンを指していると思われます。

 

秘書のジョンソンは、ヴェロール夫人とパイパー夫人からも、マイヤースからと思われる通信を受け取り始め、1905年には、がーニーズ、マイヤース、シジウィックの3人が、複数の霊媒を通じてメッセージを送ってきているという考えにたどり着きました。彼女はピディントンとともに、この考えを推し進めて行きました。ピディントンは他のSPR会員とは違って実業家で、彼がデザインしたと思われる装飾品が今でも売られています。

なお、ピディントン以外にロッジ、シジウィック夫人も、交差通信にかなり関わっていました。

 

ピディントンのレポートによれば、例えばこんな例があります。1907年1月2日、カルカッタ(コルカタ)時間で12:30、アリス・フレミングは「Francis」と「Ignatius」の2つの名前を受け取りました。しかしこれが何を意味するのか全く分かりません。それが何か分かるのは、かなり時間が経ってからです。

 

その日のロンドンの昼間、フレミングの通信の5,6時間後、ピディントンはロンドンに来ていたパイパー夫人の交霊会にいました。彼はその日、彼女の支配霊の一体であるインペレーターに、ステイントン・モーゼスを通して現れていたインペレーターの本名を覚えているか、マイヤースに聞いても構わないかと尋ねました。インペレーターは構わないと言い、その後ピディントンはレクター(パイパー夫人の支配霊の一体)に本名を聞いたところ、少ししてFrancisという答えが返ってきました。

 

ピディントンがマイヤースに、インペレーターの本名を聞くのはずっと後で、4月8日のことです。マイヤースは思い出せないと言いながらも、確か聖Ignatiusみたいな名前だったと思うと言い、その後突然、パイパー夫人の支配霊にFrancisという人がいなかったかどうか聞いてきました。

 

これだけでもすごいと思いません?

 

でも学者たちは、これくらいのことは単なる偶然ではないかと言います。実際この例は意識的に行われた交差通信とは言えません。今度は意識的に行われた交差通信の例を紹介しましょう。これは「Hope, Star and Browning」と呼ばれている事例です。

 

1906年12月、イギリス滞在中のパイパー夫人の一連の交霊会に出席する中で、ピディントンはあるアイデアを思いつきました。パイパー夫人を通して出てきているマイヤースと名乗る存在に、二人の霊媒に別々のメッセージを送り、3人目の霊媒にそれらのメッセージの関連性を解き明かす情報を送ってもらうように頼めないかと考えたのです。そしてある交霊会において、ピディントンはレクター(パイパー夫人)に、その意向を伝えることにしました。

 

ピディントンは慎重を期すため、パイパー夫人は理解できるはずのないラテン語で、レクターにこう伝えました。ヴェロール夫人を通じて通信する際、最後に何らかの言葉かシンボルを付け加えるようにマイヤースに伝えてほしい、と。そして1907年1月16日、レクターはピディントンに、先日の話をマイヤースに伝えられたと思うと言ってきました。そこでピディントンは初めて具体的に、交差通信を試みているときは、その最後に円で囲まれた三角形を描いて欲しいと伝えました。

 

1月23日、ヴェロール夫人はこんな通信を受け取りました。

Justice holds the scales. That gives the words, but an anagram would be better. Tell him that—rats, star, tars and so on. Try this. It has been tried before. REATS, rearrange these five letters, or again t e a r s, s t a r e: s e a m, s a m e, and so on. 

訳すとこんな感じですかね。

「正義(の神)は天秤を持つ。言葉を与えるが、アナグラムのほうがもっと良いだろう。彼に伝えて欲しい―rats, star, tarsなど。試してくれ。以前にもずっと試みていた。REATS。この5文字を入れ替えるのだ。t-e-a-r-s… s-t-a-r-e。」

 

そして今度は1月28日、やはりヴェロール夫人を通して次の通信が来ました。

A s t e r, τερας. The world's wonder, and all a wonder and a wild desire—A WINGED DESIRE υποπτερος ερως. Then there is Blake and mocked my loss of liberty. But it is all the same thing—the winged desire, ερως ποθεινος the hope that leaves the earth for the sky—Abt Vogler for earth, too hard, that found itself or lost itself in the sky. On the earth the broken sounds, threads, in the sky the perfect arc. The C major of this life. But your recollection is at fault.

ADB is the part that completes the arc.
 

ますますわけのわからない通信になってきました。では、これを受け取ったピディントンの気持ちになって、その意味を解読してみましょう。

 

図と最後の一行ならわかりますよね。最初の半円に囲まれた三角は、ピディントンの指示を実現しようとしたけれど、できなかったということです。その下に完全な図が書かれ、下の円弧にADBと書いてあります。そして最後の一行は、ADBの円弧を足すと、上の図が完全になることを示しています。とりあえず、円で囲んだ三角形を送ることには成功したわけです!

 

その前の文章に関して、τεραςは英語アルファベットではTerasになり、その前のAsterとともにREATSの5文字のアナグラムになっています。これで、その前の通信とこの通信は関連づいているのがわかります。Asterはラテン語で星のように輝くといった意味、τεραςはギリシャ語で目立つものという意味です。これらはおそらく、最初の通信のstarに関連しているのではないかと思われます。

 

その後は難解です。

The world's wonder. And all a wonder and a wild desire. The very wings of her. A WINGED DESIRE.

最初の2センテンスは「世界の驚異。すべての驚異と野望。」と訳せます。次は文字通り訳すと「彼女のその翼」ですが、何のことやら。そして最後のセンテンス。wingedは「翼を持った、とても速い、飛び抜けて高い」などの意味を持つ言葉です。「WINGED DESIRE」は、「崇高な心からの願い」みたいに訳せます。

 

とは言ったものの、訳してみても何がなんだかわからない。。。

しかも次は「υποπτερος ερως」。英語風に書くと「hupopteros eros」なのですが、erosはギリシャ語の、純粋な愛を表す単語ですね。hupopterosという単語は、ギリシャ語で「航海する」を意味するようです。ここで、ソクラテスとアルキビアデスの対話の中で、ソクラテスが「winged love(崇高な愛)」と呼べるものを「eros hupopteros」と表現しているのを見つけました(Alcibiades and the Socratic Lover-Educator)。

 

相変わらず分かりませんが、ここまでは翼と、desire(強い願望、欲求、欲望)、愛が強調されています。次に来るのは「Then there is Blake. And mocked my loss of liberty.」。このBlakeは、イギリスの超有名詩人ウィリアム・ブレイクで間違いないです。そして実は、彼の詩に「How sweet I roam'd from field to field」というのがあり、その最後の2行がこれなのです。

Then stretches out my golden wing,(そして私の黄金の翼を広げ)
And mocks my loss of liberty.(失った自由をあざける)

mocksがmockedになってしまっていますが、明らかにこの詩が引用されています。こうしてみると、そこまでの内容は、すべてこの詩からの連想なのかと思えます。

 

通信のその後の内容を見ていくと、珍しい固有名詞「Abt Vogler」があります。これは同じくイギリスの詩人、ロバート・ブラウニングの詩の一つです。この詩には、大音楽家であり優れた即興演奏家であるアプト・フォーグラーが、作っても忘れられるだけでしかない音楽の儚さを嘆き、すぐれた創作は神からの霊感によるもので、音楽家自身にとってさえ神秘的であることなどが書かれています。

 

「Abt Vogler」の単語の後はそれからの引用ではないかと思い、「Abt Vogler」の全文を掲載したサイトを見つけたので、比べてみました。すると「The C major of this life(この人生のCメジャー)」という風変わりな文章が確かにあります。しかしその前は、そのままの引用では全然ありません。例えば「On earth the broken sounds - threads - in the sky the perfect arc.」は、Abt Voglerの「On the earth the broken arcs; in the heaven, a perfect round.」という一節に対応していると言えます。これが、霊媒の潜在意識による歪みなのでしょうか。

 

さて、現代のようにネットが発達し、そこで得られる情報も充実してきた今なら、私でもこれくらいの解析はできます。それでも一週間ほどかかりました。これが20年前とかになっただけでも、ここまで調べるのは難しかったかもしれません。それがピディントンの時代では、とんでもない苦労をしなければ、解析できなかったことでしょう。

 

1月23日のこの通信から一週間と少し経って、今度はヴェロール夫人の娘、ヘレン・ヴェロールが通信を受け取ります。ちなみにヘレン・ヴェロールは同じ家に住んでおらず、ヴェロール夫人がすでに受けた通信内容を知らない状態で、下記の通信を2月3日に受けました。

Vulliamy not to be confused with the other 

Williams more precious than rubies what was 

the name of the younger child Cecil at Mundellier.

[何かの走り書き]

quam ob rem in Siciliis proficiscitur

a green jerkin and hose and doublet where the 

song birds pipe their tune in the early morning

τηεραπευτικοσ εκ εξοτιχον

[モノグラム、星、三日月それぞれの絵]

the crescent moon remember that and the star. 

like a thunder riven oak the grim remains 

stand on the level desolation of the plains 

a record for all ages of the span 

which nature gives to the weak labour of a man. 

[鳥の絵]

bird.

ひたすらわからないです。マイヤースの人生とイギリスという国、そして古典文学をよく知っている人なら関連性が見えるようですが、私にはもうお手上げです。でも星と月が描かれ、その後に「the crescent moon remember that and the star. (三日月。これと星を忘れないように)」とあるのは、明らかにヴェロール夫人の受けた通信とリンクしています。更に最後には鳥の絵があり、盛んに強調されていた「翼」、さらにブレイクの詩の内容とリンクしていると言えます。「τηεραπευτικοσ εκ εξοτιχον(異国から来た、セラピー的な治療をする人、みたいな意味)」に関しては、この後の通信で何を示すのかが見えてきます。

 

そして2月11日、レクターの助けでパイパー夫人に出てきたマイヤース、そしてピディントンとの間に下記の会話がありました。

 

マイヤース:彼女[ヴェロール夫人]は「Evangelical」の単語を受け取っただろうか?

ピディントン:Evangelical?

そうだ。

知りませんが、調べてみます。

ブラウニングもまた参照した[ピディントンによると、以前の通信でも一度ブラウニングの詩を引用している]

ブラウニングを実際にどう参照したか覚えていますか?

Hopeとブラウニングを参照した。

はい。

Starも言った。

 

ここで、他の出席者が来たのでピディントンは退出しなければならなくなりました。その別れ際にマイヤースから「HopeとStar、そしてブラウニングに注意して」という言葉がありました。

 

ピディントンは、ヴェロール夫人の最新の通信を見ていなかったので、早速履歴を見て、そこで初めて1月28日の通信を発見しました。そこにHopeとStarはあります。でもEvangelicalの単語はないので、彼はその後、マイヤース(パイパー夫人)に何度かそれを言うのですが、Evangelicalが何なのか全く見えてきません。それが分かったのは3月6日です。しかしそれを紹介する前に、2月17日にヘレンが受信した通信の中身を見ましょう。

Androsace Carthusian candelabrum 

[矢印の絵] 

many together 

[星の絵] 

That was the sign she will 

understand when she sees it. 

diapason, δια πασων ρυθμος. 

No arts avail. 

The heavenly harmony 

ως εφη οπδατων. 

The mystic three 

and a star above it all, 

rats everywhere in Hamelin town. 

Now do you understand. Henry.

Androsace(アンドロサセ)は花の名前。

Carthusianはカトリックの一派カルトジオ会、candelabrumは枝付きの燭台ですが、一体何のことやら。。。

実はヘレンの最初の通信にある「Vulliamy」「Cecil at Mundellier」や、今回の通信の「Androsace Carthusian candelabrum」は、交差通信の中に紛れ込んでしまった、意味の分からないゴミのようなものと言われています。とは言え、SPR創設者の一人でイギリス首相にもなったバルフォア、そしてピディントンは、VulliamyとCarthusian以外は、こんな風に考えると関連づいてると言える、という主張を残しています(Arthur Balfour's Ghosts)。

 

矢印の絵はホジソンからのサインです。2月11日にヴェロール夫人が3本の矢印を描いていて、12日、レクターから「ホジソンが、ヴェロール夫人に矢印を与えたと言っている」という言葉が来ました。そこにつながっているわけです。通信のその後の部分を一応訳してみましょう。

 

多くが一緒に

[星の絵] 

これらはサイン。彼女は

見たら理解するだろう。

パイプオルガンの基本ストップ。すべてを通すリズム。

芸術は役に立たない。

天上のハーモニー。

プラトンが言っているように。

謎の3人

その上の星。それがすべて。

ハーメルンの街はネズミでいっぱい。

さて、ヘンリー、理解していただけただろうか。

 

ますますわかりませんか笑

でも、音楽に関連することは明らかにAbt Voglerに関連づいています。またプラトンの言葉に「リズムとハーモニーは、魂のもっとも深いところに至る道を持っている」というのがあります。謎の3人は、ヴェロール親子とパイパーを指しているのでしょう。star, arts, ratsと言ったアナグラムもしっかり登場しています。ちなみにネズミですが、これはアナグラムのためだけに出てきた言葉ではありません。ロバート・ブラウニングは「ハーメルンの笛吹き男」の話を書いているのです!

日本ではグリム童話で有名ですが、英語圏ではブラウニングの方が有名らしいです。この話は史実に基づいていて、ネズミの繁殖によってペストが流行し、その状況を解決するためにこの、異国風の衣装をまとった笛吹き男が現れたと言われています。ここでやっと、「τηεραπευτικοσ εκ εξοτιχον(異国から来た、セラピー的な治療をする人、みたいな意味)」が指すのは、この笛吹き男だろうと推論ができます。

 

最後に呼びかけている「ヘンリー」はシジウィック夫人のことでしょう。当時の習慣として彼女は、「Mrs. Henry Sidgwick」と呼ばれていました。夫のフルネームにMrsをつけるのですね。

 

この後も、この関連の交差通信はまだ少し続きますが、マイヤースはevangelicalと伝わってしまっている言葉を、正しく伝え直すことがどうしてもできず、ジョージ・ペリューを呼ぶことにしました。この名前を覚えているでしょうか。彼はホジソンの友人で、死後パイパー夫人を通して出てきて、ホジソンに死後の世界の存在を確信させた人です。3月6日、彼がパイパー夫人から現れました。

 

ペリュー:おはようございます。ホジソンがピディントンと呼んでいる紳士はあなたですか?

ピディントン:はい、そうです。

ペリューです。
会えて嬉しいです。

-中略-

彼(マイヤース)は「My Star」について伝えましたか?

はい。「My Star」が何なのか説明してもらえませんか?
これは彼の頭にあった、ブラウニングの詩です。
なぜこの詩が頭に浮かんだのでしょう?

これを用いて、彼がVと呼ぶ女性の身体を用いた実験をしていたからと、彼は言っていました。
理解しました。ありがとうございます。

彼の頭にはもう一つ、別の詩が浮かんでいました。
Evelyn 
E V E L Y N Hope
それが、ここで得られた通信内容を説明するものなのですか?
そうです。
福音(Evangelical)として? 
はい。
分かってきました。ありがとうございます。
レクターの完全な失敗です。ホジソンとマイヤースが何度も何度も伝えようとしたのに。

つまり、ホジソンとマイヤースは何度も「Evelyn Hope」と伝えようとしたのに、レクターは最初それを「Evangelical」と誤解し、その後も正しいスペルを得ることができなかったのです。前にも書きましたが、霊同士の会話において固有名詞を伝えるのは難しいのです。しかしペリューの助力があってやっと、マイヤースはブラウニングの「My Star」と「Evelyn Hope」を頭に描きながら、メッセージを送っていたのが分かりました!

 

この一連の実験の話の最後に、ピディントンのある発見を付け加えましょう。彼はアナグラムを見たとき、それをどこかで見た覚えがありました。そして実験が進む中でその思いはどんどん膨れ上がり、ついに思い出したのです。1906年の夏、前年の暮れに亡くなったホジソンの、ボストンの事務所を訪ねたときに、彼はそれを目にしたはずだと気づきました。ピディントンはホジソンの遺言執行者たちに、調査を依頼する手紙を送りました。そして8月23日、ピディントンはホジソンの筆跡で「rats, arts, star」と書かれたメモを受け取ったのです!

 

さらにその後の調査で、マイヤースとホジソンはときどきアナグラムのやり取りをしていたのが分かりました。

 

さて、「Hope, Star and Browning」の事例はいかがでしたでしょう。これだけやれば、通信の背後に誰か、亡くなったはずの人たちの意思が絡んでいると思えますよね。

 

次回はその後のマイヤースを追っていきます。