では、ザグっていきましょう。
ネックが水平になるように設置してテープで固定。
こういうとき、セットネックは面倒よね。
まぁそもそも「こういうとき」なんてそうそう(この場合の「そうそう」は「然う然う」ですね)無いけれどもw
適当な木材を両面テープとグルーでくっつけてザグリ用のガイドと言うか治具というか、そんなのを作りました。
左右にだけ動くことでビットの幅の分のみ削ります。
治具に書いた3本線の両側で5センチ。
ビットが8ミリ径なので、その線の4ミリ内側でトリマーの左右の動きを止めるように木材を固定してあります。
トリマー自体は左右に42ミリ動く、ということですね。
そうすれば50ミリ幅の溝が掘れることになります。
ネック(のまずは片側)に合わせて治具の位置を決めたら
グルーで固定。
目視でも再確認。
まずは1ミリほど。
いい感じです。
掘っては高さを替え、1.5~2ミリづつ数回に分けて掘っていきます。
若干ぶれてしまってますが、概ね良好なんじゃないすかね。
深さはネックの端側(浅い方)で5.5ミリくらい、指板まで4~5ミリくらいですかね。
片方を掘ったら治具のグルーを剥がして反対側のザグリ部分に合わせて再固定。
同じように掘っていって、
こんな感じ。
反対側も若干ぶれてしまいましたが、まぁまぁ、いいでしょう。
で、ここに木材を嵌めるわけですが、
ザグリのネック内側の深さは11ミリ。
なので、それ以上の厚さの木材を使うわけですが、
ジャンクのベースネック(メイプル)があるのでそれを使います。
これのどの部分を使うかまだ決めかねてますが、何れにせよ今後「材」として使うので取り敢えず
指板剥がしました。
アイロンを(スチームで)当てながらスクレーパーでズズズっと。
ま、指板を(今後)指板として利用するわけではないのでここまでキレイにまるっと剥がす必要は特にないですけどね。
トラスロッドは結構がっちりくっついてて外すのにちょっと苦労しました。
この、ネック部分を適当に切り出して嵌めれば削ったりする量も少なくて楽だしいい感じな気もしますが、
クランプするのに平面じゃないのはあまりよろしくない気もします。
なので、
ヘッド部分を切り出して使いましょう。
画像は、元から割れてて何かで接着補修してあった部分。
ちょっと力入れたらあっさり取れてしまいましたw
まぁよい。
サイズ的に足りそうなのでペグ側を切り出しました。
厚みは17ミリほどなので、埋めてクランプするには充分でしょう。
で、
加工中の写真は撮ってませんでしたw
切って、削って、掘ったとこに充てがってはまた削って、を地味に繰り返し、
こんな感じ。
ちょいきつめのサイズですが、この、サイズ感がなかなか難しいですよね。
きつくて奥まで嵌まらなくてもアレだしユルユルでタイトボンドで接着されてる(だけ)ってのもなんだし。
とりあえず、手で押し込んで数ミリ嵌るくらいのサイズに加工しました。
当然もう一個加工して、
嵌めます。
まず嵌める材の下側を金槌で叩いて木殺しして(最近「大工の正やん」の動画よく見るんでその影響大w)、穴と材の両方にタイトボンドを塗って、
クランプ。
元の穴の深さと嵌めた木材の厚みからはみ出た部分を計測して一応奥まで嵌ってることを確認。
ぶっちゃけて言うと、嵌める時点でクランプでガッツリ締め上げないといけないくらいのキツさなので、嵌めた後のクランプは今回に関してはあんま必要はないんですが、ま、一応。
数日置いて、
くっついてるようです。
では加工、なんですがその前に、
フレットのすり合わせをします。
補修後でも別にいいけどね。
マスキングして、
フレットに赤ペン塗って、
削る。
今回、
ハイフレットだけを追加で削ってビビリ対策。
必ずしも必要(言い回しとしては間違ってないけど文字にすると違和感があるなぁ)な作業ではありませんけどね。
で、再度フレットに赤ペン塗ってフレットファイル(専用ヤスリ)で成形。
何回も書いてますが、塗った色が削れて真ん中に微かに残って線になってるように削ります。
成形した後、
自作したフレットレベリングツールで個々のフレットの高さを確認して微調整。
スチールウールで磨いて、
更にスポンジヤスリでも磨く。
ピカールで仕上げ。
マスキングテープ剥がして、
終了。
で、
指板にレモンオイル塗布。
やはりブロックインレイじゃないのが本物感(本家のじゃないけどw)を削ぐのかなぁ。
スタジオ嫌いじゃないんだけどなぁ。
続く。