つつじケ丘のミヤマキリシマ | 古代文化研究所

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古代文化には、多くの疑問や問題が存在する。そういうものを日向国から検証していきたい。

○2024年5月25日に、ミヤマキリシマを見に、えびの高原まで、出掛けて来た。これまで、ブログ『えびの高原:ミヤマキリシマ』、『えびの高原:池巡り自然探勝路』、『白鳥山:ミヤマキリシマ』、『ミヤマキリシマ:二湖パノラマ展望台』、『ピクニック広場のミヤマキリシマ』と、5個ものブログを続けている。

○実は、十日前の5月15日にも、高千穂河原から鹿ケ原まで出掛けて、ミヤマキリシマを堪能してきたばかりである。今年は、何とも贅沢な年であった。えびの高原のミヤマキリシマも今回が最後で、『つつじケ丘のミヤマキリシマ』と題して、案内したい。

○ここで言う「つつじ」は、もちろん、ミヤマキリシマのことである。つつじケ丘は、えびの高原の真ん中に位置し、韓国岳(1700m)の麓で、現在は、韓国岳の登山口ともなっている。以前は、この脇に、宮崎交通のえびの高原観光ホテルが建っていた。

○つまり、現在のつつじケ丘の隣が、昔の宮崎交通のえびの高原観光ホテルだったわけである。以前、えびの高原のヒカゲツツジを案内したことがある。そのヒカゲツツジが咲いているところが、ちょうど、ホテル前の花壇だった。

○つまり、えびの高原のヒカゲツツジは、造園された際に持ち込まれた可能性が高い。そういう場所に咲いて居るのがえびの高原のヒカゲツツジである。留意しておきたいので、ここに記録しておく。

○えびの高原のつつじヶ丘のミヤマキリシマは、申し分無く美しい。もともと、えびの高原を観光地化した岩切章太郎が惚れた花がミヤマキリシマだったのだから。そのことは、現地に建つ、次の案内板で、確認される。

      つつじケ丘

  [岩切章太郎とつつじケ丘]

   昭和三十年代初期、ミヤマキリシマが一面に生育する場所を発見したのは、

  宮崎交通創立者の故岩切章太郎でした。当時、氏はミヤマキリシマの生育を

  助けるたてススキを刈り取ることにより、現在のつつじケ丘をつくり上げま

  した。今でもつつじケ丘は、ミヤマキリシマの開花の時期は、多くの人で賑

  わっており、えびの高原の貴重な魅力の一つです。

  [ミヤマキリシマ]

   キリシマと名の付いたツツジ。霧島地域を代表する植物ミヤマキリシマは、

  標高700m以上のとくに日当たりの良いところに群落を作り、つつじケ丘

  では5月下旬~6月上旬頃をピークに、約3万本が咲き誇り、一面がピンクで

  一色になります。ミヤマキリシマは陽樹のため、植生遷移が進みアカマツや

  ミズナラなどの丈の高い木が侵入すると、徐々に衰退していきます。

   霧島地域でミヤマキリシマが広く分布している理由は、火山活動により高

  木の侵入が抑えられている場所が多いためです。もし、火山活動が完全に治

  まってしまうと、時間の経過と共に土壌は肥沃になり、森林化が進むと考え

  られます。霧島地域の火山活動がミヤマキリシマの群落を守るための重要な

  役割を担っているということができます。

      霧島錦江湾国立公園      環境省

○今年は、幸い、うんざりするほど、ミヤマキリシマを堪能することが出来た。美しい花にむせるほどの経験だった。こんな年は滅多に無い。実は、この後、屋久島のシャクナゲも堪能して来た。今年ほど、贅沢な年は無かった。