北京大興国際空港での中国トランジェット | 古代文化研究所

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古代文化には、多くの疑問や問題が存在する。そういうものを日向国から検証していきたい。

○2024年2月29日、中国東方航空のMU2074便で、北京の大興空港に到着したのは、16時35分ほどだった。たぶん、30年振りくらいの北京である。昔のことは何も覚えていない。その時は、旅行社のパック旅行だったので、一通り、観光地を巡ったはずである。

○当古代文化研究所は、2012年3月から、中国一人旅を始め、毎年、3、4回は中国を訪れて来ている。したがって、中国へは、もう50回ほど、出掛けている。それなのに、一向に北京には出掛けていない。

○それもこれも、当古代文化研究所の目的は、あくまで、中国の歴史と文学にある。したがって、どうしても出掛けるのは、西安や洛陽であったり、中国五岳、江南三楼、シルクロード、中国四大石窟、蘇州、南京、寧波、杭州、武漢、成都などになってしまう。

○それで、これまで、なかなか北京へは出掛ける機会が無かった。何しろ、中国文学では、北京は辺塞詩の舞台でしかないのである。当古代文化研究所では、李白の生まれたところを訪れ、また李白の亡くなったところも訪問している。

○同じように、杜甫の生誕地を訪れ、亡くなったところの近くまで出掛けているし、蘇軾の生まれたところや、亡くなった海南島まで、訪れている。あるいは、白居易の過ごした杭州や九江を訪れ、洛陽郊外の白居易のお墓にも参詣済みである。

○道教がどんな宗教であるか。なかなか日本人には理解し難い。そういう意味でも、多くの道観や福地を訪れてみるしかない。そういう意味で、当古代文化研究所では、五岳の全てに参詣を済ませている。

○そういう意味では、仏教についても、同様である。中国には仏教四大名山が存在する。

  ・山西省五台県の五台山 - 文殊菩薩の霊場(世界遺産)

  ・四川省楽山市の峨眉山 - 普賢菩薩の霊場(世界遺産)

  ・安徽省池州市の九華山 - 地蔵菩薩の霊場(世界ジオパーク)

  ・浙江省舟山市の普陀山 - 観音菩薩の霊場

当古代文化研究所では、これらの中国仏教四大名山にもすべて参拝済みである。

○したがって、北京の大興空港は初めてだった。この日は雨で、大興空港はけぶっていて、ほとんど何も見えなかった。ただ、何とも大きい空港であることだけは確認できた。

○入国手続きを済ませるのに、結構、手間取ったのが中国トランジェットである。正確には、中国トランジットビザ免除制度と言うらしい。現在、中国へはビザ無しには行けない。ところが144時間内であれば、中国訪問が可能だと言う。それが中国トランジットビザ免除制度である。

○すでに、当古代文化研究所では、2023年9月6日に、上海浦東国際空港で、中国トランジットビザ免除制度を利用している。その時のことは、次のブログに書いている。

  ・テーマ「寧波・杭州・蘇州・台北旅」:ブログ『中国トランジットビザ :上海浦東空港」

  中国トランジットビザ :上海浦東空港 | 古代文化研究所 (ameblo.jp)

○その後、台北へ渡り、再度、上海浦東国際空港を訪れ、中国トランジットビザ免除制度を利用した。利用してみて、判ったことは、空港の職員があまり、この制度について、乗り気では無いと言うことである。

○今回が、三回目の中国トランジットビザ免除制度利用だったが、そのことを痛切に感じた。飛行機から降りて、まず、入国審査を受ける。その際に、中国トランジットビザ免除制度を利用することを申告するのだが、その入国審査前に、何人かの係官が居て、中国トランジットビザ免除制度を利用する者は、別の窓口に行くように、案内する。

○現在、中国の外国人旅行者は、驚くほど、少ない。飛行機を利用しているのは、ほとんど、中国人ばかりだった。その少ない外国人が入国窓口に歩いて行く際に、係官に呼び止められて、別の窓口に行くように、案内される。

○そこには、ちゃんと、中国トランジットビザ免除用の窓口であることが明記されていた。ところが、肝心の係官が誰一人、居ない。散々、待たされることになる。4、5人揃ったところで、やっと、おもむろに、係官登場と言うわけである。それもたった一人。

○係官が登場してくれれば、すぐに済む。ところが、その係官が、なかなか登場しない。10分、20分は、楽に待たされる。その間、入国窓口はガラガラなのだから、何とも、腹立たしい。何か、意地悪をされているような気分になった。

○人が多くて待たされるのなら、まだ、我慢できる。しかし、入国窓口は10個くらいあって、誰一人、そこには並んでいない。それなのに、トランジットビザ免除には、係官が常駐しないのである。係官は、みな暇そうだった。

○できれば、普通に、仕事をしてほしい。それだけのことである。混雑して待つのは耐えられるが、誰も居ないのに待たされるのは御免である。私以外にも4,5名居たが、皆、不満そうだった。そういう扱いをされる理由が判らない。

○それでも、しばらく待って、なんとか、無事、入国窓口を通過できた。やっと中国へ着くことができたわけである。両替所へ立ち寄った後、ホテルを目指すこととなった。今日のホテルは、地鉄10号線、亮馬橋站にある、FX酒店・富繹時尚酒店である。