張公庠:道中一絶 | 古代文化研究所

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○前回、張公庠の『宮詞(其九)』詩を案内した。
  ・テーマ「寒食・清明・立春」:ブログ『張公庠:宮詞(其九)』
  https://ameblo.jp/sisiza1949/entry-12519979297.html?frm=theme

〇結果、張公庠が相当な道士であることを理解した。そして、猶更、張公庠なる人物が気になった。中国の検索エンジン百度の『百度百科』が案内する張公庠項目には、「作品賞析」が存在し、『道中一绝』と言う作品を紹介している。
      作品赏析
  《道中一绝》
    一年春事「畧空,拥鼻微吟半醉中。
    夹路桃花新雨过,马蹄无处避残红。
  ―媚?Ц胸惱婢漫这里喻指士子科举考试。此句是说考试没有及第,这一年春天白忙了。
  拥鼻微吟:东晋谢安有鼻疾,声音低浊。但他能用洛阳话吟咏诗歌。当时士大夫学他的吟咏声调,

  就用手掩住鼻子。后来就以“拥鼻吟”为吟咏的一个典故。这里借以形容无精打采的吟诗。半醉中:

  也是形容神情恍惚。
   “夹路”二句:唐代孟郊应试及第生,作《登科后》说:“春风得意马蹄疾,一日看尽长安花。”
  这里反用其意,描写落第后的心情。
   这是一首讽刺诗,同情落第士子的不幸,嘲笑他们的丧气。前二句写神姿,神情恍惚,似痴若醉,

  可笑亦复可怜,刻划入木三分。后二句写心情,反用孟郊诗句,恰成鲜明对比,充满辛酸苦涩。
  https://baike.baidu.com/item/张公庠/481217?fr=aladdin

〇これがまた、何とも佳詩なのである。これを訳さないで、放置しておくことはできない。
  【原文】
      道中一絶
        張公庠
    一年春事已成空
    擁鼻微吟半醉中
    夾路桃花新雨過
    馬蹄無處避殘紅

  【書き下し文】
      道中一絶
        張公庠
    一年の春事は、已に空と成り、
    擁鼻微吟、半ば醉中に。
    夾路の桃花に、新雨の過ぐれば、
    馬蹄の殘紅を避ける處も無し。

  【我が儘勝手な私訳】
      道すがらの一絶句
        張公庠
    科挙の試験の結果は、すでに不合格と決まり、
    悲嘆し慷慨したことも、半ば夢のようである。
    桃畠の一本道に、春の嵐が通り過ぎた後では、
    馬の蹄が避けて通れるところも無いくらい、紅い桃の花が散り敷いている。