◯もともと大覚寺と大沢池とはセットで、離宮だったとされる。大覚寺のホームページが案内する大沢池は、次の通り。
大沢池(おおさわのいけ)
国指定名勝
大覚寺の東に位置し、周囲約1kmの日本最古の人工の林泉(林や泉水など
のある庭園)。嵯峨天皇が離宮嵯峨院の造営にあたって、唐(中国)の洞庭湖を
模して造られたところから、庭湖とも呼ばれる。当時は最先端の文化の発信
地となった。池のほとりには、茶室望雲亭、心経宝塔、石仏、名古曽の滝跡
があり、国指定の名勝地になっている。
◯別に、名古曽の滝跡についての案内もある。
名古曽の滝跡(なこそのたきあと)
離宮嵯峨院時代の滝殿庭園内に設けられたもので、『今昔物語』では百済
川成が作庭したものと伝わる。
滝の音は
絶えて久しくなりぬれど
名こそ流れて
なほ聞こえけれ
藤原公任 (小倉百人一首 55番)
藤原公任は、康保3年~長久2年(966~1041)平安時代の歌人で、詩歌や
管弦の諸芸に通じ、また故実に詳しく書は古筆として珍重されている。
和漢朗詠集や拾遺和歌集などの撰に携わる。三十六歌仙の1人。
◯別に、KYOTOdesignのページには、次のようにあった。
大沢池
大沢池は日本最古の庭池で、嵯峨天皇が810年に造営された離宮「嵯峨院」
の苑池の一部です。中国の洞庭湖になぞられて造られたことから「庭湖」とも
呼ばれています。また、藤原公任「滝の音は絶えて久しくなりぬれど 名こそ
流れてなほ聞こえけれ」と詠んだ名古曽の滝跡がある名勝です。
春は桜、秋は紅葉の他に月の名所としても名高く多くの人々が訪れます。
観月の夕べ
仲秋の名月には一対の船(龍頭舟と鷁首舟)を浮かべた観月の夕べが行われ、
池を一周しながら、抹茶を味わいつつ水面に映る月を愛でることができます。
その他にも、特別舞台では満月法会が催されたり、観月コンサートなども開かれ、
五感で嵯峨野の秋を味わえます。
◯残念なことに、当古代文化研究所が『大覚寺:大沢池』を訪れたのは、2022年12月21日のことで、大沢池の水は、大変少なくなっていた。月見台あたりは、水が無かった。こうなると、風情が全然違う気がした。
◯それでも、大沢池は、時代劇などで、よく目にする。如何にも、京都らしい、風情のあるところである。しばらく、池の畔で、散策を楽しんだ。