◯2022年12月20日に、京都、円山公園を訪れた。園内に祇園小唄の歌碑を見付けた。それには、次のようにあった。
祇園小唄
祇園小唄は、長田幹彦(一八八七〜一九六四)が昭和初期に
祇園のお茶屋「吉うた」で作詞し、佐々紅華(一八八六〜一九
六一)が作曲、マキノ映画「絵日傘」(昭和五年)の主題歌と
して全国的に大流行し、不滅の名曲となりました。
また四世井上八千代師の振り付けで、祇園の芸舞妓さんが
お座敷で必ず舞うようになり、京の花街を代表する舞踊にな
っています。
歌詞が誕生した縁で「吉うた」の二代目女将お龍さんが長年
奔走し、京都市・京都新聞社・祇園甲部を中心に各界が集まり、
昭和三十六年十一月二十三日、長田幹彦自筆のこの歌曲碑が、
佐々紅華の譜面銅板とともにここに設置されました。
平成十四年十一月二十三日
京都市長 桝本頼兼
◯「祇園小唄」は、もちろん、知っている。ただ、それは一番から四番まであるらしい。
祇園小唄
月はおぼろに東山
霞む夜毎のかがり火に
夢もいざよう紅桜
しのぶ思いを振袖に
祇園恋しや だらりの帯よ
夏は河原の夕涼み
白い襟足ぼんぼりに
かくす涙の口紅も
燃えて身を焼く大文字
祇園恋しや だらりの帯よ
鴨の河原の水やせて
咽(むせ)ぶ瀬音に鐘の声
枯れた柳に秋風が
泣くよ今宵も夜もすがら
祇園恋しや だらりの帯よ
雪はしとしと丸窓に
つもる逢瀬(おうせ)の差し向い
灯影(ほかげ)つめたく小夜(さよ)ふけて
もやい枕に川千鳥
祇園恋しや だらりの帯よ
◯この円山公園では、毎年、十一月二十三日に、祇園小唄祭が催されるらしい。それがこの場所だと言う。次のページに詳しい。
五花街の公演・イベント
祇園小唄祭
舞妓が最初に習う舞踊曲であり、一人前になった後も毎日のように
舞う『祇園小唄』。昭和5年に生まれ、五花街に受け継がれるこの唄の
功績を讃え、毎年11月23日(午前11時予定)に円山公園で「祇園小唄
祭」を開催しています。当日は歌碑の前で舞妓が歌詞を朗読し、花を
お供え。この行事はどなたでもご覧いただけますので、ぜひご来場く
ださい。