丸森町除北地区、阿武隈川に面した独立丘に築かれた城跡です
丸森大橋の西側、丸山城(丸森城)の北西750mにあたります
主郭西側の山林には二重の堀が残ります
堀は最も深い場所では3m以上あります
単郭の城で腰郭が付属し西側を二重堀で防御していたようです
真夏の訪問だったので大雑把な構造を把握したにとどまります
鳥屋館はいつ頃築かれたのか不明です
慶長3年(1601)、丸山城主であった伊達庶流の大條氏は鳥屋館に拠点を移します
江戸中期には佐々氏の館となり明治維新まで存続します
要害ではありませんが江戸期に仙台藩領内に存在した城館の一つです
山城では領内統治に適さないということで阿武隈川の舟運を意識しての居館の移転でしょう
しかし資料には新たに築いたという記述がないことからすでに存在した館に移住したとも考えられます
丸山城に近く相馬と伊達の丸山城をめぐる争いで築かれたかもしれません(個人的な考え)
阿武隈川の水運監視に適した位置であることから戦国期には存在したかもしれません
↓鳥屋館の航空写真(電子国土空中写真1974~78を使用して作図)
参考 丸森町の城と館/丸森町教育委員会
仙台領古城書上/仙台叢書4巻
まるもり・歴史の窓/まるもり郷土研究会