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SIS日記

NPO法人SIS(シス)スタッフによるリレー形式の日記です。
「こころが動いたこと」や「共有したいささやかな出来事」など
スタッフの「想い」を定期的に更新していきます。
どうぞお楽しみに!

歯車の一つでしかない!

                         

【ドラマ「ひきこもり先生」第4話。あらすじ】
「苦しい時は、学校なんか来なくていい!」という陽平の言葉が波紋を呼ぶ。

上島陽平は、いじめの事実を事実として存在する、そこから出発することを主張する。

和斗がSTEPルームに転入してくる。今度は、和斗をいじめていた側の奥山が次の標的になり、奥山は転校していく。やはり、〝スクールカースト〟上位者のいじめが続いていく。

いじめゼロ、不登校ゼロを方針に掲げる榊校長(高橋克典)は、教育委員会のいじめ聞き取り調査を受ける陽平に「この学校にはいじめがない」と証言するように迫る。

いじめは事実として存在する。それを、ゼロだと言うことは出来ないと考える陽平。しかし、校長は和斗のことを持ち出す。高校進学を目指す和斗の「内申」に、いじめをしていた事実を書かざるを得ないと脅す。

教育委員会に出向き、証言をする場で、陽平は苦しみながら「いじめはありません」と嘘をついてしまう。

陽平は、連絡が途絶えていた娘・ゆいとの待ち合わせ場所へ行く。だが教育委員会で嘘をついたことで久しぶりに会えた娘にも言いたいことを言えない。

陽平は、あまりにも不甲斐ない自分を嫌になってしまう。再び、ひきこもってしまう。


               
【感想……歯車の一つでしかないことへの自己嫌悪】

自分の存在が歯車の一つでしかないことへの再発見。そして、自己嫌悪! そこから来る居たたまれなさ。自室で呻き、わめき、叫び続ける陽平。出口のない悲しみが、ひしひしと伝わってきます。

 

表の網・裏の網

             

今回は、「番外編・ブラック校則」というタイトルで書かせていただきます。

(1)ある高校生徒が、髪の毛をツーブロックにした。すると、教師から校則違反と言われ、丸坊主にさせられた。           

(2)ある野球好きな中学生が、将来は野球に進むことを目指していて、憧れのプロ選手ゆかりの腕輪を肌身離さず持っていた。宿泊学習の時に教師に見つかり、違反だとして取り上げられた。後日、返却を申し入れると「違反した分際で何を言ってる!」と拒否された。どうやら、その教師が紛失させたらしい。

(3)ある高校生が、体育館で行う体育授業の際に、体育館シューズを忘れて通常シューズで臨んだ。体育教師は、その生徒に1時間の正座を命じて授業を受けさせなかった。生徒は家にでなく教室に忘れただけだったが、教師は「つべこべ言うな!」と怒った。


事例としてあげた3つの出来事は、いったいいつの時代の事かと思うほどですが、実はいずれも最近起きた事ばかりです。

※事例(1)は、2020年3月に東京都議会における質疑にて教育長が行った答弁が話題になった。教育長答弁「(ツーブロック禁止は)外見等が原因で事件や事故に遭うケースなどがございますため、生徒を守る趣旨から定めているものでございます」と答弁。その後、ツーブロック髪型を理由に事件や事故のケースはないことが判明した。

最近、〝ブラック校則〟の存在が話題になっています。もちろん、批判的に。下着の色が指定されている校則もあるとのこと。

いろんな角度から話題に出来る事例ばかりですね。そもそもこれって、学業(勉強)に関係あるの? とか、何十年続けているの? まだ続けるつもり? 本気なの? と。

で、ここでは一つの角度に絞って言ってみます。それは、こういう教師の行き過ぎた振るまいについて。
(1)〝丸坊主〟にさせるって、あなた何様?!
(2)失くしたら普通は「すまないっ!」でしょ!?
(3)教室に取りに行かせて終わり!! の話じゃん!?
          
この時、教師は、張り巡らされた網にひっっかかった獲物を糸でぐるぐる巻きしておいて、一人密かに〝愉悦〟に浸っているのではないかと思えてしまう。〝愉(たの)しい〟んです!(そういう顔はしないが…) 何しろ、網(校則)はちゃんと示してあるのに、向こうから引っかかってくるんだから。それに、網(校則)を張っているのは、教育長だって先刻ご承知のことなんだから。わざわざ引っかかるお前がバカなんだからさ……。

〝スクールカースト〟というものは、この〝愉しさ〟をちゃんと見て、コピーして、やっぱり張り巡らせているのだと思います。もう一つの、裏の網を。お手本からよく学んで……。


 

好きなように進める、好きなように時間を使える

  教室内にソファーがある草潤中学校

今回は、「番外編・不登校特例校」として書かせていただきます。

ドラマ「ひきこもり先生」に登場するSTEPルーム(不登校支援教室)は、「ここでは、自分の好きなようにカリキュラムを組んで進めていいのよ。好きな時間に登校して、好きな時間に帰っていいのよ」という場所です。(深野先生が堀田奈々に告げる言葉)

このSTEPルームが、学校として拡大したものが現在、少しずつ出来つつあります。「不登校特例校」と呼ばれています。今年、4月に出来た「岐阜市立草潤(そうじゅん)中学校」はその一つですが、つい最近NHK・Eテレで特集されましたので紹介します。

いろいろエピソードがありますが、1つだけ紹介します。


◆1クラス15人で編成される教室にカメラが入る。ところが、その時間に教室に居るのは数人だけ。(他の生徒はどこ?)
 

◆カリキュラムが一斉に固定されていないので、生徒は教室にいてもいいし、他の図書室・音楽室・理科室などに居てもいい。(深野先生の言うように「好きなように」)
 

◆カメラが図書室に入る。一人の生徒が漫画を読んでいる。(それでもいい? それでもいい!)
 

◆ただし、一人一人が今どこに居るかが分かるよう、校内配置図にネームプレートを貼っておくようにする。(磁石式)教師はそれを頼りにして校内を回り、一人一人の確認をし、必要な助言をする。(なるほど! 「好きなように進める」を後押しするわけだ)
 

◆ところが、一人の生徒から「今は、声かけしてほしくない」と言われてしまう。
 

◆戸惑う教師・・・そこで教師間で相談し、先ほどのネームプレートに声かけしてほしくない生徒は赤いシールを貼り付けておくことにする。(なるほど!)

さて、いろんなことを考えさせられるエピソードです。あなたは、どう考えます?

私が考えたこと。
 

◇「自分に集中したい。まとまった時間がほしい」ことを保証する。これ、とても大事なことだと思います。
 

◇学校で漫画なんか読んでていい? 自分で進めるリズムをつくるということでは、いいと思います。息抜き、気分転換という面もあります。また、漫画のコマ展開って、動的で一定の飛躍があって、想像力を掻き立て刺激的です。漫画本を閉じて、全く別の事に向かった時に、さっきの飛躍・刺激の余韻が何らかの影響をもたらすことだってあるのですよ。
 

◇「学校に生徒が合わせる」から「学校が生徒に合わせる」への転換がもっと進めば、いろんなことが根っこから変わっていくでしょうね。

最後に、学校名の「草潤」ですが、〝みずみずしいうるおい〟ということですが、草は自然にある陽光と地中の水分を摂り入れてこそ豊かに成長します。その豊かさは、自然からの贈り物です。さえぎるものがなければ。そういう精神からの命名かと思います。