自閉症は、体質? 障害? | SIS日記

SIS日記

NPO法人SIS(シス)スタッフによるリレー形式の日記です。
「こころが動いたこと」や「共有したいささやかな出来事」など
スタッフの「想い」を定期的に更新していきます。
どうぞお楽しみに!

人と違う? 何が違う? (♯発達障碍)
 
 
 自閉症で作家である東田直樹さんのことは、当コラムで何度も取り上げています。
(※東田直樹・1992年生。会話のできない重度の自閉症でありながら、文字盤ポインティングやパソコンを駆使してのコミュニケーションが可能。著作多数あり。東田さんは2015年、2016年と二度にわたってNHKドキュメンタリー番組で密着取材されている。)
 
 東田さんが、幼稚園に入った時のことを書いています。(「風になる」ビッグイシュー日本刊)
 
「僕がどんなに人と違うのか、ということに気づいたのは幼稚園時代です。幼稚園という場所は、姉が通っていたこともあり、僕にはときどき行く遊園地みたいなイメージでした。しかし、想像とは違い、幼稚園はただ自由に遊べばいい場所ではなかったのです。」

「奇声をあげたり、自分勝手に動いたりするたび、先生や友達が僕を怒ります。僕は、なぜ自分が怒られるのか、まるでわかりません。気がつくと、僕はクラスの問題児で、みんなを困らせる存在になっていました。」
 
 東田さんは、だんだん「現実社会」の中で周りと自分とが違うことに気がついてくる。しかし、どうしていいかわからない。身の置き所がなくなってくる。そして、ある時のこと、こんなことが起きる・・・。
「前を向いてと指示されても、前の人が横を向くと、どこが前だか混乱します。・・・僕は孤独でした。人は、いつも突然現れて何かをしろと命令するし、僕の気持ちをわかってくれません」
 
 幼稚園に行き始めて、自分がどんなに人と違うかということに気づいた。「前を向いて」と言われても混乱してしまう。人は、いつも突然現れて何かをしろと命令する。僕の気持ちをわかってくれない……。
 
 読まれて、どんなことを思われるでしょうか。この東田さんの体験談は、発達障碍の人たちが現実社会で持つ戸惑いを典型的に表しているように思います。何回かにわたって、考えてみたいと思います。今回は、その材料提供です。 (鮮)