シルバニア☆リメイクブログ きらめきのひとこま -10ページ目

今日は特別に

薬草について
説明してさしあげましょう

大変奥が深くて

30年近く生業としているわたしも

知れば知るほどその深い世界に
迷い込んだ気持ちになるほど

まずは柳の木の皮を乾燥させたもの
繊維を割きながら少しずつ使う
胃腸の不調に効果がありますよ

お次は青蛇を薬草と一緒に
数十年漬け込んだもの
くせのあるにおいだが効き目抜群

お金の話はしたくないけれど
ひとつまみでもかなり高価な薬草
危険な崖の岩肌に自生する草なんです

この奇妙な形の実は
100年に一度だけ実るといわれる珍しい実
実がなっているのを見た者はそうそういない

最後にとつておきをひとつ
伝説の生物といわれるあの動物の
臓物を薬草で漬け込んだもの
嘘か本当か真実は誰も知らない

つい長く話しこんでしまった

つづきは
またの機会にお話しましょう

村の祭りの日は
朝から村中がなんだかそわそわ

大人たちは集まって

いつもより大きな声で
何やら話し込み

いくつも簡単なお店が組み立てら
れてゆく

いつもの見慣れた通りが変身

一晩だけ現れる魔法のストリート

こどものころには
どこまでも続いているように思えた

実際はほんの数店舗だったのに…

一夜で解けしまう夢

でも心踊った気持ちは
ずっと覚えてる

蜘蛛の巣が張ったカンテラのまわりに

小さな虫がたくさん集まってきて
せわしなく飛び交っている

古ぼけたラジオから
さっきからとぎれとぎれに

懐かしい曲が流れてる
むかし母親が好んで聞いていたあの曲

懐かしいあの家
広くて手入れされた芝生の庭

温かな残像とともに思い出す
家族みんなで過ごした

宝物のような時間

