こんにちは、はぐれ鰯です。
ご訪問ありがとうございます(^^)

※自閉症スペクトラムの男児との日々を綴っています。(育児以外のことも書きます)
ブログタイトルが気になる方は→「はじめに」をご参照下さい。






前回の交通ルールの記事に、たくさんのコメントをありがとうございました!
同じ経験のある方はやはり多いようですね。

「ルールを守らない人はいなくならないから自衛した方が生産性がある」といったご意見もありました。
もちろん私もちぃに「信号を守らない大人もいる、でも危ないからちぃは守ろうね」と言い聞かせていますが、
ブログを通して少しでも抑止力になればと思い書かせて頂きました。 

人の考え方や行動は変えられなくても、その人が何か少しでも感じてくれたらなと思います。








「人の考え方は変わらない」ずっとそう思って生きてきました。

それでもある日突然、考え方が変わることもある・・・それは私自身が経験していることです。

今日は少し真面目な話を書きますね。










世間を騒がせた、相模原障害者施設殺傷事件

その裁判の様子をテレビで見ていました。


加害者は「意思疎通ができない人間は生きる価値がないと考えていますか」という問いに「はい」と答えていてーーー極端な差別意識、優劣思想、二極思考の持ち主です。



そしてネットニュースでは、加害者に同調するようなコメントも目にしました。


知的障害者は生きる価値がない

障害者は家で親が見ろ(外に出すな)

障害者に税金を使うな


今考えるととんでもねぇなと思うのですが、恐ろしいことに当時は私も同じように考えていました。


なので当時の自分と対話する気持ちで、今の私の意見を書きたいと思います。


















あなた=当時の私です









「どうして社会に貢献しない者にお金を使わなければならないのか」

「何もしていないのにお金をもらえるなんてずるい」


あなたはそう言うけれど、

もしあなたが、明日事故に遭ったり病に倒れて『障害者』になっても同じことが言えるのでしょうか。




「先天性と後天的なものは違うじゃん」

―――いいえ、先天性だろうと後天的なものであっても、同じです。

だって誰ものせいでもないから。






生まれつきの障害を持つ子供を産んだら、親が悪いのでしょうか? 親の責任なのでしょうか?

多くの親は、自分の子供は障害もなく健康で産まれてほしいと願っていたはず。

結果的に、障害のある子供が産まれてしまった。

ただそれだけのこと。

けして、親のせいではない。




もしかしたら、障害の有無は出生前診断でわかっていたかもしれない。

だからといって「産んだら自己責任だ」と切り捨てるのは、違うと思います。




「遺伝的な要素があるのなら、そもそも子供を作るな」とあなたは言うけれど、

息子が自閉症だった私にも、もしかしたら遺伝的な要素あるのかもしれない。 
・・・でも、そんなこと息子を産むまで、息子が自閉症だとわかるまで考えたこともなかった。














もしも、

あなたの家族が、友人が、大切な人が、もしくはあなた自身が―――···

同じ境遇にあったとしたら、

「なんで子供を作ったんだ」「なぜ産んだんだ」「一生家で見ろ」「社会的価値がない」

同じ言葉で責めるのでしょうか。


けして、他人事だと思わないで欲しいのです。









想像して下さい。

「社会に貢献」という言葉を「利益」として捉えるのなら、確かに障害者は社会のお荷物なのかもしれません。

ただ、それでは「人間は家畜と同じ」ということになります。










人間は必ず老います。

そのうち、歩けなくなって、話すこともできなくなったら・・・そこで「おしまい」なのでしょうか?








「あなたが価値がないと切り捨てている未来は、あなたが向かっていく未来でもある」
というセリフが、ある漫画にあったけど・・・

それって絶望しかないですよね。



私が今、まさにそう。

「周りは障害のある息子を嫌悪の目で見ている・・・だって私がそうだったから」

という、解けない呪いの中にいます。







確かに人は社会の中で、お金がなければ生きてはいけない。
でも、お金だけでは生きていけない。一人では生きていけない。





私もあなたも社会の一員で、皆で社会を作っている。

そう考えれば、




あなたの家族が、友人が、大切な人が、あなた自身が、

ある日『障害者』になってしまったとしても・・・その先にあるものが、絶望だけではなくなるはず。



また、そういう未来の可能性を、必要以上に怖れることがなくなるように。


願っています。












どうか想像することを放棄しないで、


あなたの家族、友人、大切な人・・・そして、あなた自身の未来のために。

*読んで頂きありがとうございました*

 






◎登場人物の紹介→自己紹介ページ
◎息子の成長記録は→こちら(2019.12.12更新)








ストレートな表現が多くなってしまいましたが、ご不快な思いをさせてしまったら申し訳ありません。
差別意識を持っていた当時の自分へのメッセージでもありますのでご了承下さい。

※尚、センシティブな内容のためこの記事についてのコメント・メッセージへの返信は控えさせて頂きます。ご了承下さい。