耳の聴こえない絵描き
ソルト/Shiori Ueda
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《真理の羽根》
ときに天使が神になりすますことがある。
翼の裏に本当の心を秘め隠して。
ときに悪魔が神になりすますこともある。
その翼を豪奢な衣の下に押し隠して。
全ての天使が善き言葉のみを告げるとは限らず
全ての悪魔が悪ゆえの悪だとは限らず
では我らは何を信じるべきか
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040‐アドラメレク
どこまでも求める栄光
その手に握り締めるのは
暗い栄光か
破滅の剣か
欲望の炎か
貪欲なるままに求めるのは
何のためか
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炎の悪魔アドラメレクは太陽神であったとされる。
ただひとつの太陽はどの世界においてもどの神よりも生贄を捧げられることが多い神であっただろうし、
アドラメレクもまた生贄を多く捧げられてきた神なのだろう。
生贄も犠牲も、喜ばれることではないので
今、身を尽くして何かの犠牲になっていたりするのなら
今少し、何のためにと考えてみるといいと思う。
人によって栄光の中にあったアドラメレクも、結局は同じく人によって悪魔へと堕とされたから。
(文/ソルト)