耳の聴こえない絵描き
ソルト/Shiori Ueda
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《真理の羽根》
ときに天使が神になりすますことがある。
翼の裏に本当の心を秘め隠して。
ときに悪魔が神になりすますこともある。
その翼を豪奢な衣の下に押し隠して。
全ての天使が善き言葉のみを告げるとは限らず
全ての悪魔が悪ゆえの悪だとは限らず
では我らは何を信じるべきか
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035‐ルキフグス
満ちる全てを拒む
まぶしすぎる光は目をくらませる
暗すぎる闇は何も見えない
見えない世界ではなにも知ることがない
知りたければ知ること
表と裏と 光と闇と
それぞれにふたつの世界を等しく
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ルキフグスの名は、「ルクス(光)」と「フギオ(逃げる)」が元になっている。
光を避ける者、という意味。
光を嫌っているのに、
光の名を名前に入れているのは不思議な感じがするよね。
光が存在するからこそ、そこから逃げる「ルキフグス(光から逃げる)」の存在ができる。
ちなみにルシファーの名も、「光をもたらす」といって「ルクス(光)」からきているんだよね。
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(旧約聖書)
地は混沌であって、闇が深淵の面にあり、神の霊が水の面を動いていた。
神は言われた。「光あれ。」こうして、光があった。
神は光を見て、良しとされた。神は光と闇を分け、
光を昼と呼び、闇を夜と呼ばれた。
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始めに存在したのは「闇」。
手探りの闇をさまようよりも
光の中で、闇を知るほうがいい
自分が思うほど、闇は重くも深くもないのかもしれない。
(文/ソルト)