( ゚ ▽ ゚ ;)・・・・・・・・・
え。
クロベエ・・・
黒塀???
え。
え。
こちら で。
『粋なクロベエ』
http://www.eonet.ne.jp/~jawa/kabuki/turedure/ikinakurobee.html
向田邦子さんのエッセイに「眠る盃」というのがあります。
春高楼の花の宴 めぐる盃♪と歌うべきところを、向田さんはずーっと
眠る盃♪と思い込んだまま歌い続けていた、というお話しです。
似たような覚えは誰にもあるでしょう。わっちもあります。それが「粋なクロベエ」。
わっちの場合は、こどもの頃に耳にしたことがある春日八郎さんの「お富さん」を、
ずーーーっと長いこと、神田明神の祭かなにかを背景にした男と女の歌だと思い込んでいました。
どこが祭なのかって? だって、こんな風に覚えちゃったんだもん。
粋なクロベエ 神輿の祭 アダ名姿の洗い髪
死んだはずだよ お富さん
生きていたとは お釈迦様でも 知らぬ仏の お富さん
エーッサエー 縁ヤーだなー
(><;)
子供の頃によく歌ってた。
内容なんて考えてもみないし、歌謡曲の意味なんて
子供にはどうせ分からないんだ。
しかし、 そのクロベエが黒近衛?って
粋な兄さんであることはわたしの中では確かだった。
そして 「みこしのまつ」 はわたしも神輿系で
袢纏の模様かなんかみたいな気がしていた。
うーん。
ではクロベエって誰? って話しになる。
(;´▽`A``
お富さんの相手が与三郎であることは知っているのだから。
くろべえ では無くて くろべい なんだけど・・・
あら~
よわなさけうきなのよこぐし~
この話なんだー
音では知ってる。うんうん。
『美意識の研究』
http://igallery.sakura.ne.jp/iken70/iken70.html
・・・粋な黒塀 見越しの松に
仇な姿の 洗い髪
死んだ筈だよ お富さん
昔の歌謡曲です。
昭和二十九年のヒット曲「お富さん」で、歌ったのは春日八郎。
由緒正しき宴会ソングです。
(手拍子だけで歌えるのが宴会ソング、ですよ。)
五十代以上の人は誰でも知っている曲で、若い人は誰も知らない曲でしょうね。
知っている人は、上記の一番の歌詞を空(そら)で歌えます。
それくらい流行った歌で、歌謡曲が好きだった子供のわたしも歌っていました。
出だしの「粋な黒塀」に注目して下さい。
粋(すい)は元々上方の言葉で、「いき」の語源です。
粋(すい)と「いき」の意味合いはちょっと違っていて、粋(すい)は「いき」に比べて派手な趣味を指します。
「いき」は江戸の言葉ですが、「いき」が粋を凌駕して上方に逆流し、粋は「いき」とふりがなを振るようになりました。
ですから、この場合も粋(いき)な黒塀です。
どうして、黒塀が「いき」なんでしょうか。
「いき」は塀の造作に重点を置いている可能性もありますが、色も「いき」には重要な要素です。
赤い塀は「いき」ではなくて、黒い塀が「いき」。
「いき」というのは美意識ですが、その美意識によれば、黒は「いき」ということになります。
正確には、黒みを帯びた色が「いき」とされています。
歌謡曲「お富さん」の下敷きになっている物語は、歌舞伎の「与話情浮名横櫛」の一場面「源氏店」(げんじだな)です。
どういう話かわたしも詳しく知らないし、調べて書くと長くなるので割愛しますが、歌舞伎が江戸時代の町人文化であったことは記憶しておいて下さい。
重要です。
「お富さん」は子供心にも色っぽい歌だと思いましたが、改めて出だしの歌詞だけをみても色っぽいですね。
何となく雰囲気がセクシーです。
黒い塀に緑の松、白い肌に黒髪、しかも湯上がり。
色っぽいですねェ。
これも、重要です。
・・・
ーーー歌ってみてよ
HDさん 「粋なくろべえ みこしのま~つに」
ーーーそのくろべえ って何?
HDさん 「人なんちゃうの?」
ーーーねー
(`∀´)b
ーーーこれよ
と紙に書いた物を見せた。
【粋な黒塀 見越しの松に】
HDさん 「えーーー塀?
ああ それの向こうの~松かぁ~」
(^^ゞ
いくつになっても驚くことがあるなぁ。