毎日、暑い日が続いています。

皆さま、いかがお過ごしでしょうか。

(こまめな水分補給を忘れずに)


今日は伝統的七夕です。

久しく夜空を見上げてないなら、今宵は夜空を眺めてみましょう♪


☆本来の七夕☆

七夕は本来、旧暦(太陰太陽暦)の7月7日に行われていました。そのため現在でも、旧暦の七夕を「伝統的七夕」と呼んでいます。


伝統的七夕の説明では「二十四節気の処暑を含む日か、それよりも前で、処暑に最も近い新月の瞬間を含む日から数えて7日目」とわかりにくいので、私個人は8月の上弦の月のころと覚えています。

今年は今日(2024年8月10日)が、伝統的七夕にあたります。


☆伝統的七夕の夜空☆

現在の七夕は、新暦の7月7日なので、梅雨のさなかで雨の日も多く、なかなか綺麗な星空を見られませんが、本来の七夕の夜は、下図にあるような夜空になります。


今日の夜空(国立天文台 NAOJ より)


銀河鉄道の夜、「午後の授業」のように説明すると。
ではみなさんは、今日の夜空をご存知ですか。
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今日の夜空がどんなものかと申しますと、暑い夏の日も暮れて、少し涼しくなった夜の空には、天の川が南の地平から立ち上がり、天頂付近を通って北の地平にかけて浮かんでいます。

天の川を隔てて、織姫(ベガ)と彦星(アルタイル)も、空高く輝いて見えるでしょう。

ゆっくり澄んだ夜空をご覧なさい。大きな星、小さな星、青白い星、赤い星、たくさんの星ぼしを、みなさんは探すことが出来るのです。

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☆中国と日本の七夕☆
七夕は中国から伝わりました。
七夕は遣唐使によって伝えられ、平安時代には、星を眺めて歌を読む宮中行事となりました。やがてそれは庶民にも伝わり、もともと日本にあった風習と結びついて、形を変えて今の七夕となりました。

「七夕」発祥の中国では、織女(しょくじょ)と、牽牛(けんぎゅう)の伝説ですが、日本では織女のことを「織姫(おりひめ)」、牽牛のことを「彦星(ひこぼし)」と呼んでいます。

☆逢いに行くのは?☆

    中国の伝説では、織女が天の川を西から東へ渡り、牽牛へ逢いに行くとされています。

(雨の日は、どこからともなく鵲(かささぎ)が飛んできて、二人のために天河(天の川)に翼を広げて橋を架け織女を渡します。そのため、はくちょう座の翼は織女と牽牛を結びつける「鵲(かささぎ)の橋」とされています。)


日本では(諸説あります)

    日本では中国とは逆に、天の川の東岸に住む彦星が「月の舟」に乗って天の川の西岸で待つ織姫に逢い行きます。

旧暦(月に基づいた暦)の七夕は、新月から7日目(月齢6の月)なので、日が暮れた夜空を見上げると、上弦の月が輝いています。この「月の舟」に乘って、彦星は織姫の待つ東岸へ遭いに行くのです。

    ではどうやって彦星は東岸に帰るのでしょうか。月の出の時刻は日毎に遅くなります。七夕の翌日、同じ時刻に月を眺めると、天の川の西岸にあった「月の舟」は、天の川の中にあります。まるで「月の舟」が西から東に動いたように見えるのです。翌々日の同じ時刻に眺めれば、さらに「月の舟」は東にあります。こうやって、逢ったあとは、ゆっくり帰って行くのです。


万葉集 第7巻1068番 柿本人麻呂歌集

    天の海に 雲の波立ち 月の舟 星の林に漕ぎ隠る見ゆ


    天の海に雲の白波が立ち、その海を月の舟が漕ぎ渡り、星の林に隠れていくのが見える。


🌓上弦の月の運行🌓

     旧暦の七夕の月は、昼に東の空に上がり、昼間は日の光で滲んでよく見えませんが、日が沈むと南西の空に上弦(半月状)の月が浮かんでいます。この時はまだ、いかにも半月の姿ですが、時とともに西の空に進むにつれて、月は右に傾き、まるで「月の舟」のようです。

(画像は、wikimediaより)


今日は、夜空の星に想いを馳せて
Hitomi(黒石ひとみ)
PLANETES


さて、七夕飾りの短冊に、みなさんはどんな願いを書きますか。 
    私は、
    世界が平和で溢れますように♪

では、素敵な七夕の夜を。