私(母)
娘の不登校・ひきこもりと、夫によるカサンドラ症候群や毒親に悩む主婦
娘(通信制高校3年生・週5登校コース)
中2から不登校でひきこもりの娘。
ほぼ登校していません。
発達障害(ADHD・ASD・LD傾向)
PTSDによる抑鬱あり。
夫
娘に似た特性があるが自覚無し。
※娘が小学生~中学生の頃の話です。
娘の育てにくさと親子関係の悪化に悩んだ私が、娘の発達障害の診断をきっかけに、育児のやり直しと娘との関係性の再構築を目指した話になります。
前回の話
初めての児童精神科医は、女医さんだった。
やっと娘の事を、子供の発達障害の専門家に相談できる。
初診は、何故だか夫が同席する事に
私が娘の診断を伝えた時には、キレて反論していた夫は、医師の前では全く違った。
障害に理解あるイクメンな父親的振る舞いで、あまりの違いにイラついた
ASD傾向の夫は、めちゃくちゃ外面が良いのである。
新しい主治医になっても、何を聞かれても
娘は「大丈夫です。」しか言わなかった。
娘は極度の人間不信に陥っていた為、この新しい主治医と会話するまでに1年以上の時間を要した。
引き続き、ストラテラを処方されつつ3ヶ月ごとの通院となった。
この頃はまだ不登校ではなかったので、通院頻度は少なく、主に自宅や学校生活での、心配事の相談のような診察だった。
発達障害については自分なりに情報収集していたつもりだけど、それでも理解不能な娘の特性が沢山あった為、医師に聞く事ができて助かった。
一番印象に残った事は、
娘が約束を守れない事
を相談した時。
何度言っても約束を守れない娘。
発達凸凹の子に多いと思う。
これって結構辛いですよね
人の信頼を失う行為だから。
医師は
「娘さんが約束を破る気は全くない。それだけはわかってあげて。だけど、約束を守る為に必要な能力が足りないの。」と言った。
…どういう事です??
私の頭の中は、はてながいっぱい
例えば放課後に友達と遊ぶ時、門限の時間を守る事。
これは、友達と遊びながら時間も気にするというマルチタスクになるので、1つの事しか考えられないタイプは、実はかなり苦手な事。
そして、時間に気づいて帰ろうとしても、持ってきたおもちゃや自分の自転車を探したり、何か別の事に気を取られた瞬間に、時間を気にする事が難しくなる。
不注意特性強め、マルチタスクが苦手な子にとって、外出して門限を守る事は、とても難易度が高い事なのだと知る(主に小学生の頃)
時間までに家に帰るという、たったそれだけの事
が、娘にとっては難易度が高いとは…。
定型発達の子供にとっては、難なくこなせる、私にとって普通で当たり前だと思っていた事が、娘の能力的に難しいという事実。
娘は長年、そんなに大変な思いをしてたのか
娘はいつも、門限を守れなくて泣いて謝っていた。
悪いと思うなら、どうして次は守れないのかと私は怒っていた。
娘は門限を守りたいと思っていても、上手くできない自分にも傷ついていたんだ。
その上私がガミガミ怒るから、娘は自分を責めて落ち込んでいたに違いない。
発達凸凹の子が普通の生活を送る事自体が大変とは、こういう所なんだ。
能力に凸凹があるから、相当無理をしないと周り(年齢相当)と同等にできないんだ。
部屋が片付けられない事も
物の管理ができない事も
全てがだらしなく、やる気がなさそうに見えるけど、気持ちの問題ではなかった。
それを遂行する為の能力が足りない。
相当無理をすればできるけど。
でも常に無理をし続けたら、大人だって疲れて病んでしまう。
学校生活はもっとするべき事が沢山あるし、周りに合わせないといけない同調圧力があるから、常に100%以上で頑張っているんだ。
だから家では疲れて、荒れて(ダラダラして)しまう。
ただただ毎日疲れて、家では親に怒られて散々な日々だったのか。
この時の児童精神科医の言葉は本当に衝撃的でした。
私が学生の時も、結婚して出産し育児をしてからも、そんな重大な事を誰も教えてくれなかったじゃん(逆ギレ)
もっと学校とかでも子供の発達障害について教えるべきだし、産後のママにそういう情報を教える場があってもいいんじゃないのー
小さい時の検診では引っかからず、思春期に特性で苦しんで二次障害になる子、沢山いるんですけど
自分に知識が足りなかった事と、もっと早く医療に繋がるべきだったと本当に後悔しました…
でも、私が医療に繋げようとしても、娘に拒否されて無理だったんですよね…
娘が入院していなかったら精神科に繋がれなかったと思うと、それはそれで本当に恐ろしい事だったんだと思ったのでした