実家解体のご挨拶で | しおんの月

しおんの月

お月さんになりたいなぁ

実家の残置物撤去が終わって
とうとう来週の月曜日から解体が始まる

ご近所さんに解体のご挨拶と
お世話になったお礼を伝えに
12軒のお家に訪問したらね

それぞれのお家で
父ちゃんや母さんの話を
聞かせてくれて

皆、声を揃えて
「寂しくなるね」と言ってくれた

クソ頑固な父ちゃんは
ちゃんと地域に関わって
真面目で親切な方…だったらしい

笑顔で挨拶をして
地域の活動には率先して参加し
家庭菜園で収穫した野菜達を
お裾分けしてた

毎日元気よく歩く姿は
ご近所さんに元気を与えてた

泣いてくれる人
笑顔で思い出を話してくれる人
皆に愛されてた事が
何よりも嬉しかった😊

母さんが先に旅立ってからの
10年、私の知らない父ちゃんを
沢山知る事が出来た

怖くて、気が短くて
直ぐ怒鳴るし、手が出る
そんな父ちゃんの裏側には
計り知れない愛情と
不器用さが交差してた事を知った

驚いたのは
訪問したお家、全員が
私のことを知ってたって事

「あぁ、ひろこちゃん😊」

口々にそう言って出迎えてくれた事に
驚いたな

22歳で結婚して32年も経つのに
私は秀夫さんちのひろこちゃんで
10年間、通ってた事も
父ちゃんが皆に話してたらしく
知ってくれてた

握手を求められたり
空っぽの実家を見せて欲しいと
言われたり

ちゃんと父ちゃんは
皆の中で存在して生きてるんだな

人と関わるって
命尽きた後も
関わった人達の中に
記憶として生きれるって事なのかもね

見たく無かった空っぽの実家は
思ったより冷たくなくて
空っぽなのになんだか暖かく
やっぱり「おかえり」って
言ってくれてるような
ちゃんと私の実家でした😊✨️

私が幼稚園からだから
50年間、本当に長い間
ありがとうございました