16日のニューヨーク外国為替市場でユーロドルは4日続落したものの、NY市場では下値の堅さが目立った。終値は1.1090ドルと前営業日NY終値(1.1107ドル)と比べて0.0017ドル程度のユーロ安水準。欧州中央銀行(ECB)政策委員会メンバーのレーン・フィンランド中銀総裁は前日に「9月にインパクトのある大規模刺激策を実施する必要がある」などと発言。ECBによる早期の追加緩和への期待からユーロ売り・ドル買いが先行し、21時30分過ぎに一時1.1066ドルと1日以来の安値を付けた。 ただ、「ドイツは景気後退に陥った場合、財政均衡ルールを撤廃し新たな借り入れを行う用意を整える」との独シュピーゲル誌の報道をきっかけに独長期金利が急上昇するとユーロ買い戻しが優勢となった。週末を控えたポジション調整目的のユーロ買い・ドル売りも入り、一時1.1107ドル付近まで値を上げた。 ドル円は続伸。終値は106.38円と前営業日NY終値(106.12円)と比べて26銭程度のドル高水準だった。前日に一時1.4732%前後と2016年8月以来の低水準を付けた米10年債利回りが1.5927%前後まで上昇したことを受けて、投資家心理が改善。欧州序盤には一時106.49円まで値を上げた。 ただ、NY市場に限れば106円台前半でのもみ合いに終始した。ユーロ円などクロス円の上昇につれた買いが入った半面、対ユーロなどでのドル売りが相場の重しとなりドル円自体は方向感が出なかった。NY時間の安値は106.19円、高値は106.43円で値幅は24銭程度と小さかった。 なお、7月米住宅着工件数は119.1万件と予想の125.7万件を下回った一方、7月米建設許可件数は133.6万件と予想の127.0万件を上回った。また、8月米消費者態度指数(ミシガン大調べ)速報値は92.1と予想の97.2を下回り、今年2番目の低水準となった。 ユーロ円は3営業日ぶりに小反発。終値は117.96円と前日NY終値(117.87円)と比べて9銭程度のユーロ高水準となった。ECBによる早期の追加緩和観測を背景にしたユーロ売りが出て23時過ぎに一時117.58円と日通し安値を付けたものの、12日に付けた約2年4カ月ぶりの安値117.52円がサポートとして働くと買い戻しが優勢となった。独財政出動に関する報道も相場の支援材料となり、24時前に一時118.17円と本日高値を更新した。NY時間午後に入ると新規材料難から次第に117円台後半で値動きが細った。 ポンドドルは堅調。「英最大野党・労働党のコービン党首は早期に内閣不信任案を出す方針」との報道が伝わると、英国の欧州連合(EU)からの「合意なき離脱」を巡る過度な懸念が後退しポンド買いが進んだ。21時30分過ぎに一時1.2175ドルと日通し高値を付けた。ポンド円も一時129.58円まで買われた。 本日これまでの参考レンジ ドル円:106.03円 - 106.49円 ユーロドル:1.1066ドル - 1.1113ドル ユーロ円:117.58円 - 118.17円
出典:FXi24
※投資の最終的な判断はご自身でお願い致します。
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