酔いどれぐっちの酒と映画と音楽と… -14ページ目

芸術の秋、そしてハードボイルドな夜

今日はなかなか忙しい日々を送りました。

まず朝辻堂の実家を出た後、一旦二俣川の自分のアパートに戻って荷物を降ろし、有楽町の映画館でアル・パチーノの軽妙な演技を堪能して、上野の美術館で大河原邦男の展覧会でキモオタ共に囲まれてウンザリしながら(自分も外見が違うだけで中身はほぼ一緒なので同族嫌悪という奴ですが)、JR南武線尻手駅からちょっと歩いたところにあるステーキ屋で200gのレアステーキを食し、さらに二俣川に戻って10%割引券のあるジョナサンで角ハイボールをアホかと思うくらい飲んだ挙句、途中で以前ジョナサンで飲むより家で飲んだ方が安く上がるという実験をやった事を思い出し、ジョナサンで唐揚げとポテトフライをテイクアウトして今自分のアパートで北方謙三のブラディドールシリーズをジャックダニエルのソーダ割り及びロックを飲みながら堪能している最中です。

アル・パチーノの映画「Dear ダニー 君へのうた」を観たんですが、良い映画でした。
感想はまた別の機会に。

そして上野の森美術館で開催されている「大河原邦男展」、少年期に(ファースト)ガンダム、ボトムズに心奪われた人間としてはその軌跡を是非見てみたいと思い行ったのですが、意外にも人が多く、さらに観に来ている人達の大半があまりにもキッついビジュアルで、ちょっとその場にいるのがいたたまれなくなってしまいました。

自分もその手の人達が多いのは頭では理解していましたが、実際に遭遇するとかなりしんどかったですね。

で、ステーキを食しジョナサンで飲んだ後、こうして日記が書ける程度の酔いでアパートに戻り、バーボンとハードボイルドを堪能している訳です。

自分ではなかなか良い休日を過ごしていると思っているのですが、皆さんはどうでしょうか?

地元に帰って

今日は地元の海で一杯飲ってます。

お気に入りの音楽を波の音が聞こえる程度に絞って聴きながら飲む酒は最高です。

今日の天気は時々曇ったりはするものの、おおむね良好でとても過ごしやすいですね。

空気も澄んでいて、江ノ島がとてもクリアに見えます。

あちこち行く度にアホかと言うほど飲んでますが、アル中にならずに済んでいるのは何かに依存する体質では無いからでしょうか(酒にも女性にも)

何かに溺れてしまうもいうのも、一度経験してみた方がいいんですかねぇ。

その辺がイマイチ突き抜けた人生を送れていない要因なのかも…

な~んて、柄にもない事を思ってしまうのも海に来たせいでしょう(笑)

でもホントの話、独りで海で飲むってのは良いもんだと思いますよ。

冬に凍えながら飲む酒もそれはそれで良かったりします。

いやぁ、今日はホント良い感じです。
これが地元のなせる技なんでしょうか。


ラブ&マーシー 終わらないメロディー

を観てきました。

これは「観る人を選ぶ」映画かと思います。

ストーリーは1960年代に全盛を誇ったバンド「ザ・ビーチ・ボーイズ」の中心メンバーであるブライアン・ウィルソンの「ほぼ実話」に基づいていて、ビーチ・ボーイズのほぼ全ての楽曲を手がけていたブライアン・ウィルソンが新しいサウンドを求めつつも、その新しいサウンドに対する周囲の無理解とニューアルバム製作のプレッシャーからアルコールとドラッグに依存してしまう青年期と、ある女性との出会いをきっかけに専属医の呪縛から解き放たれて復活への道を歩み始める中年期を描いています。

青年期のブライアンをポール・ダノが、中年期のブライアンをジョン・キューザックが演じているのですが、ポール・ダノの熱演が素晴らしい!

実際のブライアンはビーチ・ボーイズのイメージとはかけ離れていて、常に部屋にこもって音楽を作り続けていたという話は聞いていましたが(あれだけ散々サーフ・ミュージックをやっていながら、サーフィンも出来なかったらしいです)、今で言う音楽オタクのブライアンを体まで絶妙な太り具合にしてキモオタ具合を体現しています。

ピアノなどの演奏シーンも自ら演奏しているのもあって、違和感無く映画に引き込まれていきます。
(まあ、自分があまりビーチ・ボーイズ及びブライアン・ウィルソンにそんなに詳しくないというのもあるかと思いますが)

この映画、青年期と中年期が交互に映し出されるんですが、青年期の映像はちょっと荒めの粒子でドキュメンタリーを観ているような感じになるので、青年期のブライアンをとてもリアルに感じました。。
中年期は普通の画質なので、シーンが青年期に変わる度にドキッとするくらいです。

そして中年期を演じたジョン・キューザックですが、う~む、演技がヘタな訳じゃないんですが、青年期のポール・ダノの演技が非常に良いだけに何かイマイチな感じがしました。

この時代のブライアンはかなり病んでる状態というのもあり、ジョン・キューザックも一応細かい難病演技はしてるんですが、今まで何万ダースも見てきたような演技で特に感心するところはありません。

何と言っても一番ダメなのは演奏シーンを自分で演奏してない事ですね。
1シーンしかピアノ弾くところがないんだから役者根性見せて自分で弾けよ!
吹き替えバレバレだぞ!
青年期のポール・ダノがあれだけ自分で弾いてるところを見せてるんだから、中年期のお前が自ら弾いてるところを見せないと説得力がないだろう!

とまあ、こんな事もあって中年期の見どころはブライアンの専属医を憎々しく演じたポール・ジアマッティとブライアンを救い出すカーディーラー役のエリザベス・バンクスの演技合戦という、主役はどこいった状態になっています。

ジョン・キューザックは若い頃は良い感じでしたが、何か残念な歳の取り方をしてしまったような気がします。

映画のラストで今までの回想シーンが登場人物を変えて目まぐるしく繰り返されるんですが、さながらドラッグ・ムービーのようで、劇中でもブライアンが一人こもって作った曲に対しメンバーが「これはドラッグ・ソングだ」というシーンがあるんですが、これはブライアンのドラッグ依存に引っ掛けているというのは穿った見方でしょうか。

てな感じで自分は結構楽しめたのですが、もっと明るい内容を期待していたのか開演30分くらいで席を立つ人も何人かいました。

でも音楽に興味がある人には青年期のブライアンが色んなミュージシャンと曲を作る過程はとても面白く観られると思いますし、中年期も専属医から逃げ出す事の出来なかったブライアンが助けられる過程もドラマ好きには十分楽しめるレベルだと思います。

でもちょっと万人にオススメとはいかない感じですね。