東京で知り合って、付き合って1年ほどのゴールデンウィークに、旦那と共に、初めて旦那の実家に行き、お義母さまと、今は亡きお義父さんに会った。
その時お義母さまは、旦那がいかに可愛かったか、とうとうとお話された。アタシは、へぇ、アタシの周りでは、我が子を愚息と言う人が多いのに、ちょっと変わってるな、と思った。
さて結婚する、となって、27歳の旦那もアタシも、大して貯金はなく、挙式、新生活をどうするか、もめに揉めた。
結納を、秋田のアタシの実家で、とお願いすると、旦那の両親は旅行などしたことがなく、そんなところへ行くのはイヤだったようだ。
(お義父さんは若い頃に薬品で、手に大やけどをしており、昔からケチだった夫婦は、レジャーなど楽しんだことはない。)
お金がかかることもしたくなかったんだろう、結納はナシ、結婚式もナシになった。
親に自分の考えを話したり、お願いを出来ない息子なのかと、なんて頼りない男だと、アタシはその時旦那に対して感じたのだが、
別れなくてもいいか、と思ってしまったので、なんとなくずるずると、挙式はせず、入籍だけした。
アタシは旦那の実家が貧乏なこと、人付き合いをあまりしない、冠婚葬祭に無頓着?な様子にゲンナリした。
アタシが24になる一ヶ月前に、娘が生まれた。里帰り出産したアタシの実家に、お義母さまは、大きな木箱の三輪そうめんを送ってくださった。
それ以外のお祝いはなかった気がする。
娘が6ヶ月くらいの頃か、お義母さまだけ、娘に会いに、当時住んでいた静岡に、奈良からやってきて、
アタシはその時、よそんちの娘の家(アタシの実家)には行きたくないけど、孫には会いに来るんだ、と、なんとなく不愉快だったなあ。
娘がまだ一歳になる前に、お給料が足りなくて、旦那はラーメン屋に転職して、アタシ達家族は神戸に住むことになった。
旦那の頼みで、それから約20年、アタシはお義母さまに毎月少しだけ仕送りをした。
進んでではないけど、最初からなかったものだと思うことにした。
お義母さまは、この記憶がなんとなくあって、アタシを良い嫁と思ってるんじゃないかなぁ。
お金のチカラは絶大だなw
一ヶ月に1度くらい、神戸から車で奈良のあの実家へ行ったかな。
お義母さまはお義父さんとなんだか仲が悪くて、アタシは行くのがイヤだったなあ。
人が来た時くらい、仲良いふりをしろよ、と思ったもんだ。
娘に着せている服をあーだこーだ言われたり、決して楽しい時間ではなかった。
ある時は、お義母さまに、お皿を出して、なんでもいいから、と言われて、近くにあった皿を手渡したら、
あんたこれ刺身皿やで、と、呆れたように言われたな。
好きじゃなかった。
けして好きじゃなかったよ、お義母さま。
長いのでいっぺん切る。
読んでくださる方、ありがとうよ。