【PS5】ユニコーンオーバーロード 感想 | 僕とPSな日々

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概要

ヴァニラウェア開発・アトラス販売のシミュレーションRPG

 

雑談

ヴァニラウェアのゲームは今まで「朧村正」「十三機兵防衛圏」しかやったことがないのだけど、「十三機兵防衛圏」の素晴らしさには感動して、関連作として「メガゾーン23」のBlu-rayも買い揃えたくらいだった。

そんなヴァニラウェアが新作を発売するという話を聞いて、予約開始日に速攻で予約した。その後、FFやらドグマ2やらローニンならの発売が後から後から決まったが後悔はしていない。

 

スカーレット

このゲームのヒロイン的キャラクター、スカーレットがどうしようもなく魅力的だった。

はじめてその動く姿を見た時、僕の目は釘付けになり、完全に心を奪われた。

 

 

ヴァニラウェア、本当にいい仕事をする…。なんという魅惑的な慣性の法則…素晴らしい。

 

取ってつけたようにいうのもなんだけど、性格も優しくて一途で、良いと思います。

ボイスは透明感のある声で、心が洗われるようだ。

最初からモチベーションを上げてくれるキャラクターの登場で、気持ちは乗った。

 

ゲームシステム

ゲームは数人が1ユニット単位で行動して、敵と遭遇してバトルが始まると隊列と行動の組み合わせでによって勝ち負けが決まる…要するに「オウガバトル」みたいなゲームだ。

 

 

プレイしてみて「これは現代版オウガバトルだ」と思った(ところで、「オウガバトル64」以降、「ヴィーナス&ブレイブス」みたいなローテーションバトルを除いてこういうゲームって出てなかったのだろうか。)。

 

そこに加わったのがFF12の「ガンビットシステム」を彷彿とさせる行動の優先順位と条件付けのシステムだ。

 

敵が前後に並んでいる場合にはこういう技を使うとか、こういう敵がいる時にはこの技を使うとか、味方の状態がこうなら回復するとかバフをかけるとか、リアルタイムで仲間を動かすガンビットとは意味合いは少し違うけど、ガンビット感は結構あった。

 

戦闘のアニメーションを見て、効率の悪いところや弱点となっている部分を修正して、最適化を図るのが楽しいのだけど、レベルアップ、クラスチェンジ等によるスキル増加、AP、PPの行動回数増加や新規加入メンバー、メンバー枠の拡張など、細かく要素が増えてくるので、その度に微調整をして何をどうやったら最適化できるのか、というのを考えている時間が実際にゲームで戦闘をしている時間よりも長かったような気がする。

しかしそれが楽しかった。

 

また、面白いと思ったのはユニットがぶつかる前、ぶつかった後の戦闘直前に、戦闘の予測結果が出るというところだった。

 

これのおかげで、分の悪いユニットの戦いを避けられるというメリットがあるのはもちろんだけど、それなりに相性も悪くなさそうなのに予想結果が思わしくない場合に、その原因をあれこれ推測して色々配置を変えてみたり、装備を変えてみたり、スキルの組み合わせを変えてみたりと戦う前に試行錯誤して学びを得られるのがちょっと変わっていて面白い。

 

また、どうしてこういう結果が起こるのかというのを見てみよう、という視点で実際にバトルを見て「ああそういうことか」とゲームへの理解が深まるのも良かった。

 

うまくパーティーが噛み合って一体となってシナジー効果を生み出した時はほかでは味わえない充足感があった。

 

僕が作ったお気に入りのユニットは、追撃スキルを持ちの多いひたすら追撃を繰り返すユニットだ。見ていて痛快だった。

 

 

アニメーション

ヴァニラウェアといえば2Dキャラによるアニメーションなのだけど、このゲームもまた良かった。

特にスカーレットが…あ、それはさっき書いたか。

バトルもカッコよく、横からズザーと現れる演出も良いし、ウィッチの登場シーンも良い。

キャラクターでいうと、ベレンガリアがやたらとカッコ良すぎて、見惚れてしまった。

 

 

ベレンガリアはハマった時は「いつまでも私のターン」みたいな無双感があって頼もしかった。

あとはソードマン/ソードマスターの剣術シーンも俊敏さがカッコ良かったし(メテオスラッシュもファストストライクも良かった)、キトラやモルドンがハンマーを振り回すところも見ていて気持ち良かった。

後はなんといってもアレインのスピニングエッジが豪快で気持ちいい。

アニメーションのかっこよさは書ききれないくらいだ。

 

ところで、オウガバトルとは違って、このゲームでは配置されたキャラクターを俯瞰で見る形ではなくて、左右にキャラクターを向かい合わせる形なので、最初はちょっと位置関係がわかりにくいな、と思ったが、やっているうちに慣れて、自然に敵味方の位置関係も把握できるようになってくるのが不思議だった。

 

難易度

難易度は低めだという評判を聞いていたので、SRPGは得意ではないのだけど、敢えてTACTICSではじめた。

 

初めの方はゲームに慣れていなかったり、新鮮さもあったりで、「少し簡単だけど、面白い」という感じだったのだが、3分の2を過ぎてエルヘイムをクリアしたあたりからは、はっきりと易化し過ぎてなんの工夫もなしにごり押しできる状態になってしまい、だんだん作業感が出てきた。

 

これはよくないなと思い、難易度をEXPERTに上げた。

最初はEXPERTのあまりの難しさにびびった。

TACTICSより敵のレベルがやや高いのだけど、レベルの高さ以上に敵が強くなっていて、まともに戦えるユニットが二つくらいしかなく、全く太刀打ちできないユニットが大半だった。

思わずびびってて少しフリーマップで指南書稼ぎをしてしまった。

 

ただ、慣れてくると、ちゃんとまともに戦えるようになってくるし、相手のレベルに合わせて自軍のレベルも上がってきたりで、やがてちょうどいいくらいの難易度になった。

 

EXPERTは、アイテムの使用制限(1マップ10個まで)があるのが苦しいと最初は思ったけど、どこでアイテムを使うのが効果的かとか、スキルでどうにかできないかとか、色々工夫しているうちに楽しくなった。

むしろアイテムが使い放題だと、スタミナ管理の必要性がなくなってしまうなど、システムのうちいくつかは無意味化してしまうような気もするので、TACTICS以下でも何らかの制限は必要だったんじゃないかと思った。

 

EXPERTに移行してからは良い感じの緊張感が戻ってきて、ここからの方がむしろ楽しかった。

 

 

役に立ったキャラクターなど

・ロザリンデ、エルトリンデは、使いやすかった。守備ではキュアヒール、攻撃では全体攻撃があるので、この2人を割り振ったユニットは安定した。

・シャーマン/ドルイドも有能だった。

このゲームはデバフが強力なのと、ガードで守る系の前衛用キャラが弱くて落とされやすいので、むしろシャーマンのオフェンスカース、パッシブカースで敵の攻撃を弱らせた方が効果的なことが多いと思った。ディフェンスカースも強力だけど、まずはダメージを受けたくないというのもあり、1行動目はオフェンスカースを優先した。

最終的には10ユニットのうち、3ユニットはドルイドが後衛にいる編成になった。

・フェザーボウのシャイニング(暗闇デバフ)も有能だった。

暗闇デバフをかけた後、敵がメテオスラッシュを使ってきた時に全部かわすのは気持ちよかった。

フェザーボウは敵で大勢出てきた時は厄介で、当たる時は全員暗闇対策装備に変えて後で戻すという面倒くさい作業が必要だったほどだ。 

・アーマリアは、見た目に反して打たれ弱いのは残念すぎた。

1人だけレベルが抜けてるのに毎回真っ先に落ちた。

「お前、そんな強そうな体つきで後衛志望なのかよ」とつぶやいてしまったほどだ。

たた、後衛だといかんなく攻撃力を発揮してくれる。

ラストバトルだけは、アレインの隊に引き抜いた。

・上でも書いたけど、ベレンガリアも有能だった。追撃能力とAPアップ能力のおかげで「なんかずっと1人で戦ってるな…」と何度も思った。

・前衛メンバーのガード系では、ヴァージニアが頼りになった。一度も落ちたことがなかったかもしれない。攻撃面でも有能で、ヴァージニアのユニットはほぼ一回の戦闘で敵ユニットを壊滅させることができた。

・ユニフィのグレイシャルアローも強力だった。

チャージ時間が長いのが難点だけど、一発で敵を殲滅するのは気持ち良すぎだった。

 

ストーリー

極端なくらい勧善懲悪なストーリーで、葛藤もなくただひたすら突き進んでいく展開は戦記ものとしてみると物足りないなと思った。

ただ、全体の雰囲気は絵巻物風の英雄譚というかおとぎ話みたいものだと捉え得ることもできるし、そう捉えるとそれほど悪くないかもしれない。

ラストは盛り上がったし。

 

僕は「乙女の指輪」はスカーレットに渡したのだけど、エンディングを見ていると、渡したキャラクターの分だけ細かく展開を準備しているんだろうと思うとそれは凝っているなと思った。

しかし、スカーレットとのエピソードはもっと見たかった。

あと約束を交わした後のアレインの律儀さはちょっと好感を持った。

↓こういうのとか。

 

 

もしスカーレット以外なら誰を選んだかって?(誰も聞いてない)

スカーレット以外ならロザリンデが良かった。

大人っぽく囁くような話し方が耳に心地よいし、スラリとした立ち振る舞いとか、スッと懐に入ってこられる感じは、ちょっとクラクラさせられた。

見た目でいうと、フラウやセレストもかわいかった。飛行部隊は役に立つしな、と思ってそれぞれリーダーにしてしまった。

 

ゲーム中は家族との関係を口にしているオーシュのことが何となく気になっていて、最後までに家族と和解できれば良いなと思っていたのだけど、エンディングで、ああそういうことだったのかと、そこに胸を突かれる思いだった。他のキャラクターよりも子供っぽかった分、この旅を通じて得られた自信で良い大人になって欲しいなと思ってしまった。

 

あと何気に、ガストンという初期に出てくる敵キャラが食料への異常な執着を見せるのだけど、戦乱の世では、とにかく住民を飢えさせてはならない、という一番大事なことを徹底しているところなどを見ると良い統治者だったんじゃないかと思った。

 

トロフィーなど

ゲームをやっていれば自然にトロコンできる感じだった。

最後の追加クエスト終了でプラチナ獲得できた。

 

感想まとめ

・オウガバトルを彷彿とさせるユニット単位のSRPGに細かい優先順位と条件付を組み合わせたところが面白く、戦略・編成を考えるのが楽しいゲームだった。

・ヴァニアウェアらしい絵巻物風のアニメーションは相変わらずのクオリティだった。

・キャラクターは魅力的。

・ストーリーは好みが分かれるかも、

という感じです。

 

©ATLUS ©SEGA