しとしと降る雨の中
あるお寺へ向かうべく一人山の中へ。
中腹まではロープーウェイであっという間
そこからは選択肢。
歩くかバスか。
ロープーウェイの同乗客は年配の方ばかりで
みんなバスへ。
心細くなってバスに乗りたかったけど
お財布にお金を入れ忘れたままで
乗るお金、ない。
必然的に歩く事に。
そうよ、歩きなさいということよ。
傘を開いて前を見ると
この天気からして明らかに少ないであろう
希少な登山客の一人が
目の前を小さくなっていくところ。
立ち込める霧と深く古い覆いかぶさるような樹と
苔のむすようなにおい。
こわくなって慌ててその人影を追った。
が、ついて行けど距離はひらくばかり
あきらめて立ち止まった。
はあはあと自分の息が切れる音のほかは
たまにカサッと葉がすれる音だけ。
振り返ると来たルートが消しゴムで消したように霧で真っ白。
開き直る。
いろんなことを考え直すのにいい時間じゃないかと。
どうしても家に居たりすると
しなくてもよい用事を作り上げ考え込む事から逃げていたので
こういう自然に包まれているとある意味ハダカに近いし
つまらん体裁とか他人から見た自分とか
どうでもよくなる感じでね。
いままでのこと
いろいろを考えた。
少し進むごとに現れる
かなり前からそこに座ってるであろう
石のお地蔵様や仏像の数々。
なんかしらんね、見透かされるようで
その前は目を伏せて肩をすぼめて通った。
途中あまりにも人気がなく
薄暗いので心細くなる。
水浸しのベンチは受け入れてくれるでもなくて
山道の隅で足を止めて休んだ。
バッグには
山に入る前に買ったお水とガム。
これはまだ口にしてはいけないと思った。
だってもし ここで 動けなくなったら・・・?
途中何本か分かれ道があって
以前一度友人と歩いたはずなのに
違うような気がした。
外れなければ大丈夫だろうと思いながらも
進みながら
『もしこのまま日が暮れることになったら
あそこの穴ぐらで寝ようか・・・』
など不安は尽きない。
それほど不安にさせたのは

この霧。
少し見渡しがよくなったかと思いきや
上から緞帳のように下りてきて
また真っ白にしていく。
ここにいてこわくないはず ないでしょう。
休みなく動き続ける頭の中と脚。
このまま崖の方に歩いていったらどうなるかとか
わき道に入って戻らなかったらとか
ちょっと身震いしそうなことも
普通に考えられて
多分今の私は
おりこうな判断と
危なっかしい判断を綱渡りしながら
微妙なバランスを保っているんだなーと
自分でまとめあげた。
約30分の浄化トリップは
遠くで聞こえた大勢に人の声で終わった。
迷いようがないであろう山道の参道で
まぁよくもここまで妄想できたものだ
と
思えるのは いま家に無事いるからこそね。
今日の一人でじっくり考えた代償。
泥はねのスニーカーとジーンズ。
あるお寺へ向かうべく一人山の中へ。
中腹まではロープーウェイであっという間
そこからは選択肢。
歩くかバスか。
ロープーウェイの同乗客は年配の方ばかりで
みんなバスへ。
心細くなってバスに乗りたかったけど
お財布にお金を入れ忘れたままで
乗るお金、ない。
必然的に歩く事に。
そうよ、歩きなさいということよ。
傘を開いて前を見ると
この天気からして明らかに少ないであろう
希少な登山客の一人が
目の前を小さくなっていくところ。
立ち込める霧と深く古い覆いかぶさるような樹と
苔のむすようなにおい。
こわくなって慌ててその人影を追った。
が、ついて行けど距離はひらくばかり
あきらめて立ち止まった。
はあはあと自分の息が切れる音のほかは
たまにカサッと葉がすれる音だけ。
振り返ると来たルートが消しゴムで消したように霧で真っ白。
開き直る。
いろんなことを考え直すのにいい時間じゃないかと。
どうしても家に居たりすると
しなくてもよい用事を作り上げ考え込む事から逃げていたので
こういう自然に包まれているとある意味ハダカに近いし
つまらん体裁とか他人から見た自分とか
どうでもよくなる感じでね。
いままでのこと
いろいろを考えた。
少し進むごとに現れる
かなり前からそこに座ってるであろう
石のお地蔵様や仏像の数々。
なんかしらんね、見透かされるようで
その前は目を伏せて肩をすぼめて通った。
途中あまりにも人気がなく
薄暗いので心細くなる。
水浸しのベンチは受け入れてくれるでもなくて
山道の隅で足を止めて休んだ。
バッグには
山に入る前に買ったお水とガム。
これはまだ口にしてはいけないと思った。
だってもし ここで 動けなくなったら・・・?
途中何本か分かれ道があって
以前一度友人と歩いたはずなのに
違うような気がした。
外れなければ大丈夫だろうと思いながらも
進みながら
『もしこのまま日が暮れることになったら
あそこの穴ぐらで寝ようか・・・』
など不安は尽きない。
それほど不安にさせたのは

この霧。
少し見渡しがよくなったかと思いきや
上から緞帳のように下りてきて
また真っ白にしていく。
ここにいてこわくないはず ないでしょう。
休みなく動き続ける頭の中と脚。
このまま崖の方に歩いていったらどうなるかとか
わき道に入って戻らなかったらとか
ちょっと身震いしそうなことも
普通に考えられて
多分今の私は
おりこうな判断と
危なっかしい判断を綱渡りしながら
微妙なバランスを保っているんだなーと
自分でまとめあげた。
約30分の浄化トリップは
遠くで聞こえた大勢に人の声で終わった。
迷いようがないであろう山道の参道で
まぁよくもここまで妄想できたものだ
と
思えるのは いま家に無事いるからこそね。
今日の一人でじっくり考えた代償。
泥はねのスニーカーとジーンズ。













