今回の参加メンバーは、公認心理師、シニア産業カウンセラー、大学教授、助教
内容は、千田が毎回、スーパーバイザーとして参加している第4回SFM認知行動療法研究会(9月11日開催)の症例検討で出された症例を参加者で再度検討をしてみました。
症例は、過敏性腸症候群とパーソナリティー障害の可能性がありそうな社交不安障害の2症例
再検討では、認知行動療法で進めるにはどこがポイントなのか、どのような技法選択がいいのか等様
々な検討を行いました。
また、これは面白かったのですが、臨床で行動変化は視野に入ってはいるが、割りと認知技法中心で組み立てたい千田と行動技法から進めていく助教とのセッションで進め方の方法論の違いについてのセッションなどを行った。
症例以外では、千田が行っているACATというASDに特化したCBT「ASDに気づいてケアするCBT」のレクチャーを行った。
ACATの対象は、小学校高学年以上成人となっているが、千田は中学生以上成人を対象に行っている。
夫(妻)のどちらかまたは、どちらともASDの主診断や主症状がある方で夫婦関係に問題が生じている場合にはACATを夫婦療法に用いているいる。
ASDの診断がない場合には、スクリーニングテストを用いて特徴を明らかにしてから相談を行っております。
必要があれば、ADI-Rなどのゴールドスタンダードのテストを行うこともあります。
夫婦の場合、本人が気づくこともありますが、配偶者やパートナーがコミュニケーションなどの問題からおかしいなと気づくことが多いように思います。
この場合、本人はみじんもそんなことを思っていないので、なかなか相談につながらないために、配偶者やパートナーが医学的診断名ではないですが「カサンドラ症候群」という状態で苦しむことになってしまいます。
「カサンドラ症候群」の症状は身体や精神に現れます。
抑うつ状態/自己評価の低下/不眠症/頭痛/無気力になる/孤立感、孤独感をもつ/パニック障害/体重の増減がおこる/情緒不安定/動悸などの自律神経症状/罪悪感/自己喪失感
ACATの認知行動モデル
ACATの説明などをしてしまいましたが、今回も研究会で千田は勉強をさせていただきました。
次回第141回は10月31日(日) 開催
千田 恵吾