『しのゼミ』 -84ページ目

『しのゼミ』

日常で出会った「気付き・笑い・学び」を綴っています

今日は来年度採用の検査技師さんの面接が行われた.

自分の部門にも若干関係があるため,面接する側への同席をもとめらる.

面接(する側)はハッキリ言って好きだ.

ちょっと前の医局にいた時は,秘書さんや実験助手さんの補充をする際に「率先して」面接をしてきた.

かれこれ5回以上はやったかなぁ.

5回(たったの?)・・・っていっても,面接1回につき十数人のヒトに会ってきたワケで,まぁ「そこそこ経験がある」っていう程度か?.



なんで面接が好きかっていうと,やっぱ面接されるヒトとほんのひと時の「仮想雇用」が楽しめるってことかなぁ.

このヒトが秘書さん(あるいは助手さん)でこの業務をしたら・・・とか,あれを手伝ってくれたら・・・とか,大学病院まで通ったきたら・・・とか,想像の中でそのヒトにあれこれ働いてもらったりすることが結構楽しい.

それに,人材を集めるために「ハローワーク」に行ってみたり,新聞広告を依頼したり,様々な雑事をこなすのも楽しい.

まぁ,こんな何の業績にもならない雑用をイヤな顔もせずにやっていて,確かに他の先生たちからちょっと変人扱いはされていた.

さて,自分が行った面接における選択ポイントとしては,

1)ひととしての基本的マナーがしっかりしている

2)とくに挨拶がしっかりできる

3)人柄が良い(協調性があって,向上心がある)

などである.

たとえば,「お願いします」「ありがとうございました」は基本中の基本,挨拶のはっきり言えないヒトは減点である.

面接の際の遅刻などは問題外!(遅刻や面接に来ないヒトって結構多い,電話も入れてこないなんて・・・・信じられん!).

それに,面接申し込みの電話も評価対象である.

電話の応対のしかた(言葉使い・挨拶)を点数化したりした.

3)の人柄を見る(協調性と向上心)というのは,短時間の面接でわかることはごく限られる.

そのためにたとえば,「どこに住んでてどうやって通勤するか(夜中遅くになってもいいの?)」「両親はどんなヒトなのか」「他人の自分評」「好きな同僚のタイプ嫌いなタイプ」「自分のセールスポイント」「5年後にどんなヒトになっていたい?」など,今となっては個人情報保護法違反的な質問ばかりしていた.

それに,自分のクダラナイ冗談にどういう風に笑ってくれたかも参考ポイントだった(「笑顔」も重要だなぁ).

実際に面接したヒトから「こんな面接ははじめて」とか「こんなんでいいんですか」などと言われたことがあるので,まぁ一般的にはあんまり参考にはならないかもしれん.



さて,このたびの面接は,「大学正規職員」を選ぶもの.

これまで経験してきた医局の秘書さんを選ぶのとはワケが違い,面接官として教授先生や人事課長さんがお出でである.

先立って人事課長さんから,面接で質問する際の注意点の説明があった.

『・・・まず面接にあたっては,「家族構成」や「出身地」や「自己紹介してください」などの質問は好ましくないとされていますので,よろしくお願いします』

えーっ!?  なんでなんでなんで?(=心の叫び)」

「お母さんってあなたにとってどんなヒト?」・・・なんて言い出そうものなら,退場を命ぜられそうな雰囲気である.

これまでの「しの流面接」は,木端微塵に「全面否定」されてしまった.

どうやら「仕事をすることに関係ない」ようなことを「詮索」するような質問はダメ・・・・・・ということらしい.

その背景には「個人情報」とか「情報開示」などの問題が複雑に絡みあっているのだろう.

ちょっと納得いかない「ダメ」出しには逆らいたくなる.

ええいっ個人情報にさしさわるようなツッコミを入れてやれぇ~ってな気持ちを抑えるのに苦労した面接であった(あーっ,ムズムズしたっ).

医師になってまだ3年目の後輩クンが忙しい.

CPCと研究会の準備が重なってしまったらしい.

CPCとは臨床病理検討会のことで,要は不幸にしてある病気で亡くなった患者さんのご遺体を解剖のうえ調べさせてもらって,本当にその診断でよかったのか?とか,途中の血液検査やX線写真の変化はなんだったのか?とか,治療はよく効いていたのか?などを検討する会のこと.

亡くなった患者さんへは直接フィードバックすることはできないが,その解剖結果はこれからの似た症状の患者さんの診断・治療につながっていくはず.

そんな崇高な目的にて行われる解剖の標本を,一生懸命に見ていた後輩クンなのだが・・・・・


「しの先生,この標本のここって,どう思われますか?」

「どれどれ・・・・・うーーん・・・・・○○じゃないかなぁ?」

「えーーっ,A先生に聞いたら△△だろうって言われたんですけど」

「うーーーん・・・・やっぱ見直しても○○に見えるけど・・・・・・・」

「そうですか,じゃあどうすればいいですか?」

「・・・・・おまえなぁ・・・・・○○と△△を鑑別するために,いろいろ染色したり調べたりすればいいだけの話でしょうが?」


頑張り屋の後輩クンなのだが,時にこんなことを言い出す.

いわゆる「指示待ち」っていうやつ?

ちょっと面倒なことになると,すぐに判断を放棄したがる(のか,本当にわからないのか?).

最近は慣れっこになって,腹も立てずにある程度は聞き流せるようになってきた(けど,やっぱりいちいち注意しないといけないかなぁ?).



しょうがないので,○○と△△について少し立ち入った話をしていると,今度のCPC発表のみならず,研究会準備でてんやわんやな話しに自然に移っていく.

後輩クンにとって,研究会発表は今回がデビュー戦である.

まったくのど素人を紅白歌合戦に出場させる準備をしているようなもので,スライド一枚一枚から発表内容の一字一句に至るまで,まさに手とり足とりの準備である(・・・って,過保護だなぁ).


「しの先生,実はスライドの●▲についての内容と,すでに提出した抄録の内容が,ちょっと違っていますけど・・・・・」

「んっ?・・・・・ちょっとマズイなぁ・・・・・研究会の事務局に電話して,抄録の変更が間に合うかどうか聞いてみな」

「電話って・・・・・どうすればいいですか?」


「電話ってのは,まず受話器を取って耳に当て,相手方の電話番号をおもむろに・・・・・」などというくだらないボケが一瞬頭に浮かんだが,

「お・ま・え・なぁ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・それぐらい自分で考えろーーーーっ

先がちょっと思いやられる後輩クン.

すごすごと電話をかけに行ったが,何を怒られたのかがまだよくわかっていないのかも・・・・・?

図書館にて見かけた「ダブルキャリア」を読んだ.

しの的には,今後さらにキャリアを積むことには興味はあるけれども,特に現状の自己のキャリアに大きな不安や疑問を持っているわけではない.ではなんで読んだのか・・・?まぁタイトルに惹かれたとでもしておこう.

まずダブルキャリアの興味深い事例を並べられ,それからダブルキャリアが求められる時代背景,ダブルキャリアの歴史・法的側面などへ言い及んでいく.

ダブルキャリアが求められる理由:
1.予行演習型 (転職・独立を前提にして,新しい仕事を試す)
2.相乗効果型 (副業によって本業によい影響をおよぼす)
3.他流試合型 (本業の能力を副業で活かす)

まぁ,自分だったら「相乗効果型」に興味があるなぁ.

読み物としてよくまとまっているので,最後まで読了.ダブルキャリアを実際に経験してきた著者らの意欲のなせる技か?しかし,しの的には現キャリアに切羽詰まったものを感じていないので,本書の本質(著者らの最も言いたいこと)が伝わってこないような気がした.しのがふさわしい読者ではなかっただけのことか?


しの的読後感:ピンとこんなぁ

こんなヒトにお薦め:現状のキャリアに問題を抱えている諸兄


ダブルキャリア―新しい生き方の提案 (生活人新書 227)/荻野 進介

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今日は学会でまたまた出張である.

そんなに読み切れないョって程の本をカバンにつめていざ出っ発.

行きの新幹線内では,書類を書いたり読書したり考え事をしたりして過ごす.

こういう時間って好きだなぁ.

学会では,これからの実際の仕事に有用な内容を含む講演が目白押しで,ポイントをメモるのに大忙し!

勉強をたらふくして大変満足した.



帰りには,ちゃんと職場の方々へのお土産を買いこむ.

おっと,賞味期限はぬかりなくチェーック(先週に日持ちのしないものを買ってしまった同じ轍は踏まないョ).

店員さんに確認すると,1週間は常温でOKとのこと.

家に電話を入れて帰宅時間を知らせ,ついでに夕食の献立を確認したところ,お刺身が待っているとのこと.

さぁ,帰りの新幹線内でもうひと踏ん張り本読みでもするかぁ.

そんな帰路の新幹線内にて,自分の指定座席の隣になにやら知った顔のヒトが座っている.

んっ?

っけっけっK先生ではありませんか???

それにしても何たる偶然!!!

K先生はしのの医局の先輩先生であり,年輩にもかかわらず現役で地域病院にてご活躍である.

どうやら自分と同様,学会からの帰りのようだ.

冷静に考えれば同じ学会に参加したものが同じ方向へ帰るワケで,確率が低い偶然には違いないが,そんなに強調するほどたいしたものでもない.

挨拶もそこそこに,あれやこれやのお話をうかがう.

まっ,予定していた読書はできないけど,いろいろ教えてもらおうっと.

お話をされながら,K先生はおもむろに取り出したお弁当を食べる準備をしだした.

「あんたもどうかね?」

「いえ結構です」

夕時の7時ころでおなかの減る時間帯.

お弁当はお寿司ベースのようで,かなりうまそ~

そもそも自分には,「電車内で飲食するな!」などと批判する気持ちは毛頭ない(自分もしょっちゅうします).

しかし,この空腹の時間帯に目の前でおいしそうにお寿司を食べられたら,結構きついものがある・・・お話の理解度が60-70%程度に低下する.



お弁当をたいらげたK先生は,次に缶ビールを取り出した.

しかも500mlのたっぷりサイズで冷たそう.

「あんたもどうかね?」

「いえ・・・結構です」

すこし酔いのまわった赤ら顔のK先生はさらに饒舌になっていく.

そもそも自分には,「電車の中でビールを飲むな!」とか「帰りといっても出張中なのでマズいんでは・・・」などと批判するつもりは毛頭ない(自分は電車内では飲まないけどね).

しかし,おなかがグウグウ反応しているのに加え,今度は「グビッグビッ」を聞かされるのは,ちょっとつらすぎるなぁ・・・お話の理解度は20%ほどに急落.



ビールを半ばたいらげたK先生は,こんどはおもむろに「牛タン」を取り出した.

酒のおつまみ?にと発車前に首尾よく買い込んでいた模様.

「あんたもどうかね?」

「いえ・・・結構・・・です・・・」

K先生のお話は最高潮に達したようだ.

ほおばった牛タンからの香ばしくジューシーな匂いが,気もそぞろにさせる.

お話を伺うモチベーションはとうに0%になっている.

おなかが減ったつらさを乗り越えたら,今度は眠気が襲ってくる.

そもそも「なんで牛タンなんぞを選ぶんじゃ~」とか「柿の種くらいにせえや~」などと言うつもりは毛頭なかったのだが・・・・・・

なんだかやけくそ?的な気持ちも手伝って,「牛タンは繊維質が少ないのでお体にさわるのでは・・・?」などと思いついたワケのわからないことを口走っていた・・・(「牛タン」関係者のために付け加えれば,まったく科学的根拠はありません,あしからず!)



今日の教訓は「空腹時には集中力が低下し学習の効率が下がる」ってことかな?

遠慮なしに「牛タン」だけでも頂いとけばよかったのかもしれん.

今日は慶事があったので,大ボス先生のところに伺った.

そうしたところ,先輩のK先生(今は海外にて活躍中)が離婚していたことを大ボス先生から告げられた.

K先生の結婚式では,大ボス先生が仲人を務めた関係で,残念な知らせが入ったものと推測する.



K先生には大学院時代から留学時期にわたりお世話になったので,聞かされた直後はちょっとショック!.

最近は賀状のやり取りもしていないなぁと思っていたら,こんな事情があったのか・・・.

でもK先生は,とても個性的で誰とでもケンカできるタイプの先生であったし・・・,奥さんとけんかしても引かなかったのかもしれんなぁ・・・.

事情はどうあれ,あまりいい気分にはなれない.



そういえば自分の出身医局は離婚経験者が多い.

自分が入局した当時の助教授・講師・助手先生は全てバツイチだった.

それと関係があるのかどうかは分からないが,当時の研究室は「研究せざるものヒトにあらず」みたいな雰囲気があり,実験のactivityがとても高かった.

離婚したK先生もそうで,大学院在籍期間中の発表論文数はダントツだった.

そういったことから単純に考えると,研究第一→家庭は二の次→研究がさらに楽しくてしょうがなくなる→奥さんを顧みず→すれ違って離婚・・・なんて理由が想像される.

まぁ,それぞれの離婚ケースには人に言えないような深遠かつ複雑なる理由があって当然で,こんな単純な図式化はできないだろうが・・・.

これらのバツイチ先生たちに共通することと言えば,性格的に非常に個性あふれる(ある意味で少し自分中心主義)点があげられるかなぁ.

でもそういったいい意味での我が道を行く強引さ・自分勝手さというのは,実は研究には必要なのも事実だ.

ひょっとして研究と結婚(の理想)に求められる人間性って,相反するのかも?(ちょっと言い過ぎ?).

また,そういったヒトたちが,研究室というものすごく自由な環境におかれていた(ほとんど野放し状態),という点も重要かもしれない.

正直に言えば,自分が入局した当時の研究室はあまりの自由奔放さに「ここは動物園か?」とびっくりしたぐらいだった.

束縛されるものがほとんど何もないので,みんな好き勝手やっている.

最初はあまりの自由さに不安になってしまった.

しかし慣れればこんなに快適なものはなく,自由な研究室延いては大学に引かれてずるずると今に至っている.

そんな「自由」な環境では,いわゆる世間的常識っていうかしがらみっていうか世間体ってものが自然と希薄になり,したがって「期待された結婚生活ではない」→「離婚じゃーさいなら」・・・っていう発想がしやすかった・・・という理由もあるのかもしれない.

とにかく研究にうつつを抜かす?と離婚するというのは,しのの周辺では統計学的に有意な事象に見える.

ちなみに我が医局のバツイチ先生たちは社会的成功のみならず,すべて二回目の結婚に成功している.

→一回目離婚→もう懲りた→すなおになって(研究は少しサボって?)→今度は嫁さんに尽くそう・・・・・ってそんな単純じゃないだろうけど,なんかかわいらしく思えてくる.