▼ 背景
先日再読の「ノルウェイの森 村上春樹著」の余韻をいまだ感じつつ,ちょっとここでは異論を唱えてみる。
今でこそ,ノルウェイの森を読んで,ノルウェイの森を聴いたら,それぞれのイメージがしっくりと重なるかもしれん。
しかし自分の場合,正直言って,昔は違った。
なんでノルウェイの森やねん?
この小説に,あの曲とは如何?
あんまり合ってないやん,取って付けたみたいで・・・
実はそう思っていた。
▼ 公約提示
この論調で話を進めると,熱いファンに袋だたきにあいそうなので,仮に・・・と前置きしておく。
仮に,この小説に「ノルウェイの森」以外のイメージソングを選ぶとすると,何になるだろう?
耳にするだけで,村上ワールドあるいは直子にフラッシュバックするような曲とは?
いまどきの言葉を使えば,「ノルウェイの森」の移設先をどこに求めればいいか?
そんなことを問うこと自体,無謀だし,不遜だし,不毛だし,アホだし,宇宙人だし,世間知らずで身の程知らずなのは承知だが,行きがかり上,しのゼミ的にこの難題に取り組んでみた。
▼ 国外移設?
まず第一に,この難題を解くためには,アーチストを選ばねばならぬ。
村上ワールドに合うような,少しバタ臭くって,ちょっと乾いて,淡々としたイメージな曲。
深みがあって,ちょっとハードボイルドで,可能ならメタファーが効いている,そんな曲。
それを謳いあげるシンガーとなると,かなり限定されてくる。
ベタだが,スローバラード,特にピアノを静かに奏でながら歌うスタイルなんかが,やっぱお似合いかもしれん。
っということで,自分の限定されたレパートリーから選ばれたるシンガーは・・・・・
「キャロル・キング」
このヒトで決まりだ!
なぜかって?
えーーっと,それは,なんちゅうーか,そのー・・・
自分が好きだから(立派な理由だ)。
では,彼女の名曲の中から,「ノルウェイの森」的雰囲気のものを抽出してみると,
「it's too late」
「so far away」
「you've got a friend」
などが該当すると思う。
これらの中からあえて一曲を選ぶとすると,どれがいいか?
これは難しい問題だ。
ハッキリ言って,どれもがいい。
そこを敢えての敢えてで,歌詞の内容も加味してのベストチョイスを決めると・・・・・・・・・・・
「so far away」
これかなぁ?
しかし,だ。
小説「ノルウェイの森」の最後のあたりで,レイコさん風のお葬式と称してギターを奏でる部分で,ビートルズの「ノルウェイの森」とともにキャロルキングも演奏されている。
ってことは,キャロルキングもいちおう選択肢には入っていたってこと?
なのに,ビートルズの「ノルウェイの森」には劣るとみなされたってこと?
つまりはキャロルキング=ダメ出し?
う~~~む
振り出しに戻る,だ。
▼ 国内移設?
キャロルキングがダメとなると,ここは気持ちを切り替えて,国内へ移設先を探してみる。
村上ワールドって,そもそもバタ臭くって,本邦テイストではない(どちらかと言えば)。
そんな独特な世界に負けないほどのジャパニーズシンガーとなると,そうは居ない。
敢えて言うなら,キャロルキングの代役だ。
ユーミンとか恨みます~なヒトとか,かなりの実力派しか務まらないかもしれん。
そんな逆境の中,自分的には一押しのシンガーが居る。
それは・・・・・
「尾崎亜美」さん
このヒトしかいない!
なぜかって?
えーーっと,それは,なんちゅうーか,そのー・・・
さん付けで呼んでしまうほどのファンだから(悪いかっ!)。
では,彼女のレパートリーから,「ノルウェイの森」的な曲を探してみると,
「回転木馬」
「雨はやまない」
「身体に残るワイン」
あたりがいいだろうか。
正直言えば,亜美さんの作り出す世界は村上ワールドを飾るには少しウェット過ぎな気がしないでもない(大変失礼ながら)。
カラッと晴れたるサバンナで,日傘をさし足袋・草履を履いている様な感じか?
雰囲気からすると,キャロルの硬質で虚無的な声に軍配が上がるかもしれん(ひじょーに残念だけれど)。
でも,そこを飲み込んで敢えて選んでみると・・・・・
「回転木馬」かなぁ。
これで決まり。
トラストミ-だ。
しかし,この腹案もダメかもしれん。
そもそも,「ノルウェイの森」の時代背景は1970年前後。
一方,亜美さんの「回転木馬」は,1979年に発売されている。
時代が合わない。
▼ 結論
ひとたびイメージソングが付加され認知されてしまったら,それらは自己増殖して絡み合う。
一心同体となったそれらを,敢えて引っ剥がすのは難しい。
すでに分かっていたことだが,結局は「ノルウェイの森」には「ノルウェイの森」が良いってことだ。
昔,とある女性をひっかけたことがある。
イヤ,むしろそれは逆で,自分がひっかかったのかもしれない。
いずれにせよ,その彼女の部屋に誘われた。
しかし,そこはノルウェイの森みたいに何もない部屋だった。
「今夜はずっとここに居て・・・」寂しげに彼女は言った。
「楽にして,どこでも好きなとこに座ってネ」
そう言われて,部屋の中を見回すんだが,彼女の座る椅子一つと,シングルベッド一つ置いてあるだけ。
客用の椅子はおろか,テレビもラジオもソファーも何もない。
良く言えばシンプル,ブッチャケ殺風景なる部屋で,どうも落ち着かない。
しょうがないので,カーペットの一角に直に座って,自分の場所を確保する。
そうして,冷蔵庫にあった冷えたビールを飲んで,時間をやり過ごす。
夜中の2時まで,彼女はしゃべりっぱなしだ。
彼女の話のいくつかは理解できるものだったが,いくつかは全く分からなかった。
「さぁ・・・もう寝ましょうか」とうとう彼女がそう言う。
「そうだね」僕の期待は高まる。
「悪いけど,明日の朝,仕事で早いのよ・・・ごめんなさい」
そう言いながら,彼女はいたずらっぽくニヤッと笑う。
「あっそう・・・僕は別に構わないけど・・・」舌打ちしたい気持ちを悟られないように,僕はそう答える。
しょうがないので,バスルームで夜を明かすことにする。
なんてこった!
次の朝,目が覚めると,もう彼女は出かけて居ない。
This bird had flown
こんなことなら,火でも付けてすべて消し去りたい気分。
ノルウェイの森って,なんかよく燃えそうじゃない?
やれやれ。
<ノルウェイの森(ビートルズ) シノ(勝手に)訳>
「ノルウェイの森 村上春樹著」を再読。
こんなによかったっけ・・・と,しばし余韻に浸り中。
イヤ,むしろそれは逆で,自分がひっかかったのかもしれない。
いずれにせよ,その彼女の部屋に誘われた。
しかし,そこはノルウェイの森みたいに何もない部屋だった。
「今夜はずっとここに居て・・・」寂しげに彼女は言った。
「楽にして,どこでも好きなとこに座ってネ」
そう言われて,部屋の中を見回すんだが,彼女の座る椅子一つと,シングルベッド一つ置いてあるだけ。
客用の椅子はおろか,テレビもラジオもソファーも何もない。
良く言えばシンプル,ブッチャケ殺風景なる部屋で,どうも落ち着かない。
しょうがないので,カーペットの一角に直に座って,自分の場所を確保する。
そうして,冷蔵庫にあった冷えたビールを飲んで,時間をやり過ごす。
夜中の2時まで,彼女はしゃべりっぱなしだ。
彼女の話のいくつかは理解できるものだったが,いくつかは全く分からなかった。
「さぁ・・・もう寝ましょうか」とうとう彼女がそう言う。
「そうだね」僕の期待は高まる。
「悪いけど,明日の朝,仕事で早いのよ・・・ごめんなさい」
そう言いながら,彼女はいたずらっぽくニヤッと笑う。
「あっそう・・・僕は別に構わないけど・・・」舌打ちしたい気持ちを悟られないように,僕はそう答える。
しょうがないので,バスルームで夜を明かすことにする。
なんてこった!
次の朝,目が覚めると,もう彼女は出かけて居ない。
This bird had flown
こんなことなら,火でも付けてすべて消し去りたい気分。
ノルウェイの森って,なんかよく燃えそうじゃない?
やれやれ。
<ノルウェイの森(ビートルズ) シノ(勝手に)訳>
「ノルウェイの森 村上春樹著」を再読。
こんなによかったっけ・・・と,しばし余韻に浸り中。
ブロンディーって,一枚看板なバンドだ。
まるで,江川率いる作新学園みたいな,マイケルジョーダン率いるシカゴブルズみたいな,そんなバンド。
デボラハリーの圧倒的な存在感が売りだ。
彼女がいなかったとしたら,このバンドの存在意義は無い。
そこまで断言するとかわいそうだけど,ホントのことだからしょうがない。
クリープを入れないコーヒーはそれはそれで楽しめるが,コーヒーを入れないクリープは飲めない。
そもそも,このバンドをいわゆる「ロックバンド」とくくるのがまちがっているのかもしれん。
・・・そう思っていた。
妖艶。
妖しすぎる。。。
危険。
危なすぎる。。。
怖いくらい。
いちころだ。
これが巷で流れていた当時,こっそりと隠れて聴いていたような気がする。
子供心に,危険な香りを嗅いでいたのかもしれん。
そのまま忘れ去っていたんだが,少し前にこのバンドが再結成されたのを偶然知る。
っで,call meを聴いてみた。
おばちゃんになったデボラハリー・・・・・
ちょっと微妙だ。
妖しさや危なさが消え去っている。
そんな彼女の魅力が昔のものとなった今,ブロンディーに存在意義はあるのか?
絶頂を過ぎた今,ムリして活動しなくてもいいんじゃないか?
去り際を逸しているんじゃないか?
・・・・・そんな考えもあるだろう。
でも,だ,
でも,好きでやってる姿っていいな・・・って思う。
今なら,電話できるかもしれん・・・(って,言ってみたかっただけです,ハイ)。
まるで,江川率いる作新学園みたいな,マイケルジョーダン率いるシカゴブルズみたいな,そんなバンド。
デボラハリーの圧倒的な存在感が売りだ。
彼女がいなかったとしたら,このバンドの存在意義は無い。
そこまで断言するとかわいそうだけど,ホントのことだからしょうがない。
クリープを入れないコーヒーはそれはそれで楽しめるが,コーヒーを入れないクリープは飲めない。
そもそも,このバンドをいわゆる「ロックバンド」とくくるのがまちがっているのかもしれん。
・・・そう思っていた。
妖艶。
妖しすぎる。。。
危険。
危なすぎる。。。
怖いくらい。
いちころだ。
これが巷で流れていた当時,こっそりと隠れて聴いていたような気がする。
子供心に,危険な香りを嗅いでいたのかもしれん。
そのまま忘れ去っていたんだが,少し前にこのバンドが再結成されたのを偶然知る。
っで,call meを聴いてみた。
おばちゃんになったデボラハリー・・・・・
ちょっと微妙だ。
妖しさや危なさが消え去っている。
そんな彼女の魅力が昔のものとなった今,ブロンディーに存在意義はあるのか?
絶頂を過ぎた今,ムリして活動しなくてもいいんじゃないか?
去り際を逸しているんじゃないか?
・・・・・そんな考えもあるだろう。
でも,だ,
でも,好きでやってる姿っていいな・・・って思う。
今なら,電話できるかもしれん・・・(って,言ってみたかっただけです,ハイ)。
病院病理の部屋は,患者さんが訪ねてくるわけではないので,アクセスが悪い。
検査部のさらに奥で,建物の最僻地に位置している。
しかし,本当の意味での最奥はボイラー室なので,かろうじて「鬼門」を逃れている(と慰めている)。
窓は薄切室にあるのみ。
診断室には窓が無いので,密閉感があって息が詰まる・・・
そんな不平が,たまに部内から漏れる。
朝一番に室内に入ると,ふんわりとキシレンの匂いが漂う。
切りだし時には,慣れていないとホルマリン臭が鼻につく。
染色液として使わざるを得ない酢酸の匂いが不快・・・
そんな文句を,たまに隣人から投げつけられる。
でも,だれも来なくて至って静か。
薄暗いので,なんか心が落ち着く。
ボイラー室の低いうなり声も,様々な雑音を和らげてくれる。
こんな病理部のロケーションも,慣れてしまえばいいもんだ。
昔聞いていたラジオ番組の特集で,朝に聞くと良い曲というのがやっていた。
その中で取り上げられていたのがこの曲。
別に朝じゃなくても,真夜中でも合うんちゃう?
そんな突っ込みを入れていた当時の若き自分。
聞き直すと,暗闇が似合う曲・・・なんて形容をしたくなる。
この曲でも聞いて,さて明日もちょっくら頑張ってくるか・・・・・
検査部のさらに奥で,建物の最僻地に位置している。
しかし,本当の意味での最奥はボイラー室なので,かろうじて「鬼門」を逃れている(と慰めている)。
窓は薄切室にあるのみ。
診断室には窓が無いので,密閉感があって息が詰まる・・・
そんな不平が,たまに部内から漏れる。
朝一番に室内に入ると,ふんわりとキシレンの匂いが漂う。
切りだし時には,慣れていないとホルマリン臭が鼻につく。
染色液として使わざるを得ない酢酸の匂いが不快・・・
そんな文句を,たまに隣人から投げつけられる。
でも,だれも来なくて至って静か。
薄暗いので,なんか心が落ち着く。
ボイラー室の低いうなり声も,様々な雑音を和らげてくれる。
こんな病理部のロケーションも,慣れてしまえばいいもんだ。
昔聞いていたラジオ番組の特集で,朝に聞くと良い曲というのがやっていた。
その中で取り上げられていたのがこの曲。
別に朝じゃなくても,真夜中でも合うんちゃう?
そんな突っ込みを入れていた当時の若き自分。
聞き直すと,暗闇が似合う曲・・・なんて形容をしたくなる。
この曲でも聞いて,さて明日もちょっくら頑張ってくるか・・・・・
先日のカンファで,大人しいガンと悪いガンが混じっている症例が問題になった。
ガンはガンでも,いろんな性格を持つ。
手術で取ってしまえばほとんど大丈夫なものもあれば,手術+抗がん剤+放射線治療を組み合わせたとしても消え去らずに悪く振る舞い続けるものもある。
このガンは大人しいのか,性質悪いのか?
早晩患者の命に関わってくるほどか,のんびり構えても大丈夫なのか?
その見極めが重要だ。
これら性格の違うものが,ある患者のガン組織の中に混じっていることがある。
その場合,悪いガンの部分が優勢ならば診断には困らない。
必然的に,治療方針も悪いガンをターゲットにして濃厚なものにすればよい。
しかし,大人しいものが大半で,ごく一部に悪いものが混じっていたらどうなるか?
こういう場合の診断は,ひじょーに困る。
と同時に,その治療の方向性も決め難くなってくる。
もしもその「悪い少数派」が,限りなくゼロに近かったら?
無視できるくらい,限りなく「無」に近い少数だったらば?
そういうケースの多くでは,病理報告書の所見に付記することになっている。
診断名には反映されず,いちおう書いとくだけ。
つまりは,おとなしいガンとして取り扱われる(ことが多い)。
そんな厄介なる少数派を持ったガンの場合,どんなふうに振る舞うのかは分からない。
経験的には,概ねおとなしく振る舞うだろうけど・・・としか言えない。
だから,おとなしめな治療をしても概ね大丈夫なんじゃないか・・・?というワケだ。
しかし,概ねは概ねだ。
例外中の例外なるケースは横に置いとく,という前提がある。
言わば,少数派切り捨てだ。
悪いモノを切り捨ててもあまり痛みは感じない。
しかし,その結果,少数派の悪いガンが運悪く再発してくる・・・というきわめて「少数派」なる不幸につながるとすると,心が痛む。
一方で,少数派が表立って悪い振る舞いをするという,ひじょーに少ない確率を重視する考えもある。
確率では1%以下,イヤ0.1%以下かもしれないけれども,されどそんなケースが存在する。
少数派といっても,ガンの中に占める割合はどれくらいからが有意なのか?
それが正確にはわからない。
ならば,「悪い少数派」がわずかでもいれば,悪いガンとしてまずは取り扱っておこう,と考えるワケだ。
そういったケースには,治療として濃厚な抗がん剤などのメニューが追加されることになる。
しかし,杓子定規にこうすると医療経済的によろしくないし,過剰医療やそれによる副作用などのデメリットにもつながる。
まぁこれは,少数派尊重による悪平等の弊害と言えるかもしれない。
クローズアップされがちで,悩みの種なる「悪い少数派」。
持ちあげすぎてもダメ,かと言って軽視しすぎてもいけない。
結局,この取扱いには正解が無い。
彼らが存在する以上,個別に顔色を窺いつつうまく付き合っていくしかない。
それがイヤなら,彼らを含むような診断治療には関わらない選択をするか。
あるいは,もしも,だ。
もしも,悪いガンの部分が,自発的に離脱し去ってくれれば・・・・・
もしも,悪いガンたちが,自ら改心して振舞いを正してくれれば・・・・・
そうなったら,どれだけ助かるだろうって,そんな夢想をしてみたりもする。
ガンはガンでも,いろんな性格を持つ。
手術で取ってしまえばほとんど大丈夫なものもあれば,手術+抗がん剤+放射線治療を組み合わせたとしても消え去らずに悪く振る舞い続けるものもある。
このガンは大人しいのか,性質悪いのか?
早晩患者の命に関わってくるほどか,のんびり構えても大丈夫なのか?
その見極めが重要だ。
これら性格の違うものが,ある患者のガン組織の中に混じっていることがある。
その場合,悪いガンの部分が優勢ならば診断には困らない。
必然的に,治療方針も悪いガンをターゲットにして濃厚なものにすればよい。
しかし,大人しいものが大半で,ごく一部に悪いものが混じっていたらどうなるか?
こういう場合の診断は,ひじょーに困る。
と同時に,その治療の方向性も決め難くなってくる。
もしもその「悪い少数派」が,限りなくゼロに近かったら?
無視できるくらい,限りなく「無」に近い少数だったらば?
そういうケースの多くでは,病理報告書の所見に付記することになっている。
診断名には反映されず,いちおう書いとくだけ。
つまりは,おとなしいガンとして取り扱われる(ことが多い)。
そんな厄介なる少数派を持ったガンの場合,どんなふうに振る舞うのかは分からない。
経験的には,概ねおとなしく振る舞うだろうけど・・・としか言えない。
だから,おとなしめな治療をしても概ね大丈夫なんじゃないか・・・?というワケだ。
しかし,概ねは概ねだ。
例外中の例外なるケースは横に置いとく,という前提がある。
言わば,少数派切り捨てだ。
悪いモノを切り捨ててもあまり痛みは感じない。
しかし,その結果,少数派の悪いガンが運悪く再発してくる・・・というきわめて「少数派」なる不幸につながるとすると,心が痛む。
一方で,少数派が表立って悪い振る舞いをするという,ひじょーに少ない確率を重視する考えもある。
確率では1%以下,イヤ0.1%以下かもしれないけれども,されどそんなケースが存在する。
少数派といっても,ガンの中に占める割合はどれくらいからが有意なのか?
それが正確にはわからない。
ならば,「悪い少数派」がわずかでもいれば,悪いガンとしてまずは取り扱っておこう,と考えるワケだ。
そういったケースには,治療として濃厚な抗がん剤などのメニューが追加されることになる。
しかし,杓子定規にこうすると医療経済的によろしくないし,過剰医療やそれによる副作用などのデメリットにもつながる。
まぁこれは,少数派尊重による悪平等の弊害と言えるかもしれない。
クローズアップされがちで,悩みの種なる「悪い少数派」。
持ちあげすぎてもダメ,かと言って軽視しすぎてもいけない。
結局,この取扱いには正解が無い。
彼らが存在する以上,個別に顔色を窺いつつうまく付き合っていくしかない。
それがイヤなら,彼らを含むような診断治療には関わらない選択をするか。
あるいは,もしも,だ。
もしも,悪いガンの部分が,自発的に離脱し去ってくれれば・・・・・
もしも,悪いガンたちが,自ら改心して振舞いを正してくれれば・・・・・
そうなったら,どれだけ助かるだろうって,そんな夢想をしてみたりもする。