「臨時の信は,功を平日に累ね,平日の信は,效を臨時に収む。」
『俄かの出来事をうまく処理して信用をかちとり,その功績が土台になって,平日の信用がますます加わる場合がある。また,平日の信用があるために,時に臨んで手柄を顕わすこともある。』
(「言志四録」佐藤一斎著/川上正光訳 講談社学術文庫)
<しの訳>
▼ アホな昔話
学生時代に女装大会に出場した自分。
その折に「すね毛を全部剃れ!」という先輩命令があった。
剃れと言われればしょうがない。
前日に自宅の風呂場を数時間陣取って,すね毛をきれいに剃った。
足の先から太ももまで,きれいに毛を剃りあげた足二本。
ズボンをはくとすーすーする。
誤って傷つけた出血部位が数か所。
どちらかと言えば思い出したくないハズカシイ記憶。
▼ 素直の上にバカがつき・・・
さて,その女装大会にて。
スカートから見える足は傷だらけで,一部に血がにじんでいる。
それに気づいた司会者が,「・・・気持ち悪い上に,血まみれですねぇ~」とコメしてくれ,皆の笑いを誘う。
どうやら正直にすね毛剃りをしてきたヒトは,出場者では皆無。
自分だけだったらしい。
その司会者というのがA先輩。
当時から,その話術にかけては右に出るもの無し。
毎年,文化祭の司会者に抜擢されていたという名物的な人物だ。
▼ そしてその後・・・・・
顔を覚えてもらって良かったなと思っていたら,
何かと自分に声をかけてくれるようになったA先輩。
出身大学が同じなだけで,それ以外に特につながりはないんだが・・・
今でもそんなお付き合いは続いている。
それは,あの「うましか的」な素直さが,信用をかちとったのかもしれん・・・とふと思う。
平日の信が,臨時の信を呼ぶ。
臨時の信が,平日の信を呼ぶ。
・・・こんないい循環に身を置き続けたいもんだ。