「お~Dさん,なんでここにおるんや?」
「ありゃシノ先生・・・・・いま選択実習で外科を回ってます」
「そっかそっか」
外科の先生が病理検体の説明に来た時に,学生のDさんが病理の部屋にやってきた。
Dさんは医学部6年生で,ただいま自分が希望した科で実習中の身。
その天然ズッコケキャラのおかげで,ポリクリ実習などで自然にDさんの名前を覚えてしまった。
その親しみやすい雰囲気が気に入って,その後に顔を合わせてはちょくちょく声をかけるようにしている。
「あれっ?シノ先生,お知り合いですか?」と外科の先生。
「まぁね・・・・・マブダチかな?」
「アハハッ,シノ先生・・・・・それって死語です」と言わんでもいいコトをDさん。
グサッ!
条件反射的に出てきた言葉「マブダチ」。
だが,死語って言われると,四十過ぎのおっさんには少し複雑に響いてくる。
そんなん古いわ~ポンコツ(←これも死語?)って言われたようで。
自分のボキャブラリーの錆びつきを指摘されたようで。
時代の流れについていけてない事実を見せつけられたようで。
しかし,自分は自分,ありのままでええやないか・・・・・っと立ち直り素早く,
Dさんを捕まえて「せっかくやから病変を触らせてもらえ」だの「そんなに強く触るな!」だの,口うるさいことばっかり言っていた。
今思い出せば,
自分が学生時代にも,馴れ馴れしく近寄ってきた講師の先生がウザかったっけ。
嫌われんように気をつけよう・・・・・