「布置宜しきを得て,而も安排を仮らざる者は山川なり。」
『上手に布き並べられ,これ以上に節整する必要のないのは,山や川の状態である。』
(「言志四録」佐藤一斎著/川上正光訳 講談社学術文庫)
<しの訳>
山川は形がマチマチで揃っていない。
山の高さや川の長さを揃えようとはされないし,
なんでみんな違うんや?って疑問も挟まれない。
そのバラバラなのが自然だから。
山川はなぜそこにあるのか?
そこにあるのは誰かが決めたわけでもなく,
どうしてそこにあるんや!って怒ってもしょうがない。
そこにある必然性がないのが自然だから。
山川はいつからそこにあっていつまでそこにあるのか?
いつかは山は平野となり川は干からびて無くなるかもしれず,
かと言ってそこにあり続けようとする意志もない。
変わりゆく存在なのが自然だから。
そんな山川に比べて,
私たちのしでかすことはなんと「不自然」なことが多いのだろう。
せめて私たちの為す行動のひとつでも「自然」にしたいものだ。
そうすればみんながそれを「自然」に受け止めてくれる。