今日の生検標本を見ていたら,薄く切れてて,染色具合も程良くて,とっても良い具合。
誰が切ってくれたのかなぁ・・・
切片をうす~く切って,それをHEという染色を施して作られる病理標本。
これは実は病理技師さんの手間暇かけた手作業で作られる。
この病理標本,最近は染色が自動化されたので,薄切による標本ごとの差が出やすい。
つまり,うまく薄く切れてれば良い標本に見え,技量を伴わないと厚い標本になって見づらくなる。
この薄く切れてるのは・・・やっぱG君か・・・
折れ曲がって見にくいなぁ・・・やっぱYさんか・・・
標本の裏には検体番号が手書きで書いてあるので,その筆跡で答え合わせができる。
っで,今回のこの「とっても良い具合の標本」の裏を見てみると,あまり見たことない筆跡が・・・。
この見慣れん筆跡はひょっとして・・・新人のOさん作?
Oさんは期待の新人技師だが,最近薄切がツライとこぼしている。
しかし仕事し始めて1ヶ月かそこらなので,向いてないとかキライだとかそんなんじゃなくって,ただひたすら我慢の時なんだが。
ここはひとつ,標本がうまく作れてるってOさんを褒めてあげようか・・・・・
そうすれば,少しは薄切のつらさが和らぐかも・・・・・
そうしたら,シノ先生って案外やさしくって素敵ねって・・・・・
「お~い,Oさん」と声をかけたところ,Oさんの近くにはちょうど皆が集まって何かしゃべっている最中であった。
何事か?という皆の注視の中,手に持った「上手に作られた標本」を示して「これ誰が切ったの?」と聞いてみた。
すると皆の注目は「この標本」に移り,「シノ先生,いつの標本ですか?」とか,「また何か間違ってましたか?」とか,「また何か不都合でも・・・」とか,矢継ぎ早に「この標本」についてのネガティブな質問をされてしまい・・・・・
シノ「・・・イヤ,ただ単に誰が切ったのかな~って」
Oさん「私じゃないですよ(あーよかった,セーフ)」
Mさん「オレでもないわ」
G君「ゲッ・・・これ,ボクです」
Mさん「G君も,たまには失敗するんだねぇ」
Oさん「どこが悪かったんですか?」
Mさん「切り直したら?」
G君「そうですね・・・やり直した方がいいですか?」
・・・・・・
・・・っち・・・ちがうんやけど・・・・・
ただ,うまく切れとるぞヨシヨシ・・・・・って言いたかっただけやのに・・・・・
普段やり慣れんことをするとダメな好例。