アウグスト・クリというあまり知らない著者による書.どうもブラジルの精神科医であり科学者だそうな.教育問題はどこの国でも深刻であり,しかもそれが過小評価されている.そんな現実に突き動かされて世に問うた書とでも言えるか・・・.
「素晴らしい親から学ぶ7つの教え」「魅力的な教師から学ぶ7つの教え」「教育者の7つの大罪」「人間の記憶の5つの役割」「理想の学校」「巨大な塔」という6章から成っている.
このように,各章のタイトルが魅力的で,読みたいな~と思わせる.それに「7つの・・・」とか「5つの・・・」というように,各章が簡潔にまとめられており,読みやすい構成になっている.
実際に読んでみると,実はなにも目新しいことを言っているわけではない.子供たちとコミュニケーションをはかって褒めてあげるとか,生きるための教育・考えさせる教育をするとか・・・・・.捉えようによっては,今や劣勢になった本邦の「ゆとり教育」の根本的な考え方というか理想論に通じるものがありそうだ.本邦にて問題があったとすれば,「ゆとり教育」の手法であり,その「理想論」に批判の矛先を向けるヒトはあまりおるまい.
自分は教職にあるため,「理想の学校」には心動かされた.授業における問いかけ・対話の重要性や,教師の人間性を与える授業など,著者の教育論が誠実に述べられている.今後の担当講義にはこの考えを是非活かしていきたく思う.「最後に」を読みおわると,少し泣けてしまった・・・.
「巨大の塔」の章は,まさにジョンレノン「イマジン」の教育バージョン.こんな理想になれると信じたい・・・.
しの的読後感:やさし~い気持ちになれて・・・ちょっと感動!イマジン万歳!
こんなヒトにお薦め:子育て奮闘中,あるいは教職についているヒト
素晴らしい親 魅力的な教師/アウグスト クリ

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