「まいど~,お届けものです・・・」
昔からおつきあいのある酒屋さんから,大きな箱が配達されてきた.
ずっしりと重い箱には,「○○外科」と書かれた「のし」が貼ってある.
「・・・・・これはなんだろ?ジュースかなぁ?」と,突然の届け物に秘書さんは満更でもなさそう.
自分の勤める大学病院では,盆と年の瀬にこのような光景を見かける.
いわゆる「お歳暮」「お中元」というやつである.
たとえば「缶ジュースひと箱」とか「コーヒーギフトはA●F」などが,「○○内科」から「△△外科」に贈り贈られる.
なんだそりゃ?と感じた諸兄もおられるであろう.
同じ大学病院の中で常日頃顔を突き合わせている隣の科から「暮れのご挨拶」が来るワケである.
企業や会社でたとえるならば,「営業部門」から「開発部門」に対してあるいは「総務」から「人事」に対して「お歳暮」のやりとりをして「来年もよろしく」ってな感じになるのかなぁ.
これって当たり前というか普通のことと思っていたのだが,社会通念上はちょっと“変な”ことかもしれんなぁ・・・・・と気づいたのはつい最近である(・・・・遅すぎるってか).
いわゆる「医局」というものは,独立性がけっこう強い.
医局の集合体としての大学病院を形容して,「中小企業の寄り集まり」と言うのはけっこう的を射ている.
それぞれの企業(医局)に社長(教授)がいて,それぞれが独立した人事権を持ち,会計(特に研究面)もある程度独立している.
そんな事情も理由なのかどうかは知らないが,とにかくこのお歳暮をやりとりする大学病院の流儀ってやっぱ変だよね(一般企業でもあるのかなぁ?).
昔に属していた医局では,A科から頂いたお歳暮の品の「のし」を貼り変えて,B科にお歳暮として送るという「掟破り」のご挨拶をしていた.
頂いた品の中から「これは使えそう・・・」と選別を行って,計画的且つてきぱきと「のし」を貼り替えていく秘書さん.
たまには「しまった,A科からもらったものをA科に贈っちゃった・・・」なーんてミスもあったりで.
でも最近は,こうしたお歳暮やお中元のやりとりを行う科がぐーんと少なくなってきたようだ.
まぁ「常識的」なやりとりに近付いてきたとみるべきか?