子どものYoutubeについては、
「子どもがYoutubeを見るのが良いのか?悪いのか?」
って観点で話がされることがあるんですが、僕は、それについてはどうでもいいと思っていて。
むしろ、親が、それを勝手に決めちゃいかんでしょう、と。
それよりも、子どもの教育や、親子関係、家庭での子どもの幸せなどについて重要だと思うのが、
「子どものYoutubeに、親が干渉しちゃうこと」
について、もっと考えた方がいいと思うんよね。
親が、自分が見るYoutubeに関して、
「見ないようにしよう」
っていうのは、自分のことだから、自由にしたらいいよね。
親が、子どもの見るYoutubeに関して、
「見させないようにしよう」
っていうのは、子どものことなのに、親が子どもの自由を奪ってる状態なんですよね。
自分のYoutube視聴をコントロールするのと、
子どものYoutube視聴をコントロールするのは、
全く持って意味が違う。
親が子どものYoutube視聴をコントロールすることの何が良くないのかと言えば、
「子どもが自分のYoutube視聴をコントロールできなくなる」
んです。
自分をコントロールするのって、練習がいるんです。
そして、自分をコントロールするのには、目的が要ります。
例えば、子どもが第一志望校に合格したい!という目標を持ったとしますよね。
当然、受験勉強をしないといけない。
「合格するための勉強をする」
っていう目的ができて初めて、
「Youtube視聴をコントロールしよう」
っていう必要性ができるんです。
Youtube視聴をしていると、自分の目的が果たせなくなりますからね。
ほんで、Youtubeをすんなりコントロールできるか?っていうと、最初は上手くいかない。
机の上に置きながら、見ないようにしてても、見てしまう。
勉強の動画を見ようと思ったら、気付いたら関係無い動画を見てしまっている。
動画を見て、睡眠時間が少なくなっている。
こういうのは、目標達成から遠ざかっているから、失敗ですよね。
目標が掲げられていなかったら、こういう行動も失敗じゃないんです。
失敗とか成功とかありません。
目標が無いんだから、失敗とか成功をジャッジする基準が無いわけですから。
失敗を重ねていって、少しずつ
「自分に必要なYoutube視聴の量や質」
「自分のYoutube視聴をコントロールする術」
「目標を達成をハンドリングする精神力」
などが身に付いてきます。
セルフコントロールは技術であり、スキルです。
だから、練習すればするほど、知見が増え、上手になってくるし、能力も高まっていきます。
一方で、親が子どものYoutube視聴をコントロールするとどうなるのか?っていうと、
「子どものセルフコントロール向上の機会を奪っちゃう」
んです。
セルフコントロールの目的が、「自分のため」じゃなくて、親が怒るからとか、親が言うからとか、「親のため」になるんです。
親のためのセルフコントロールなんだから、
「親がいないところでは、やりたい放題」
「上手いこと親を騙して、やりたい放題」
みたいな感じになっていきます。
本当は、セルフコントロールに関する知見を高めていきたいのに、
「いかに、親を出し抜くか?」
みたいな知恵やスキルばっかり磨かれていく。
それって、結局、
「いかに、セルフコントロールを"しない"か?」
っていう話やん?
ってことは、その状態で大人になっても、
「自分のための目標」
が上手く立てられないし、それはすなわち、
「目標のためのセルフコントロールもできない」
ってことを意味します。
つまり、
「親が子どものYoutube視聴をコントロールする」
っていうことは、
「子どもを
『自分ではYoutube視聴をコントロールできない大人』
に育て上げる」
っていうことを意味するわけよ。
セルフコントロールする目標を立てられず、
セルフコントロールする術を身に付ける機会も、
親が代わりにやっちゃったわけやからね。
親がずっと練習してきて、本番だけ子どもに出させる、みたいな感じ。
そりゃ、上手くできひんでしょ?
「親が子どものYoutube視聴をコントロールする」
っていうのは、そういうことをやってるわけなんよ。
僕が話してることは、あくまでも、僕のオススメであって、
「親はこう関わるべき!」
とか、
「こう関わってる親はダメ親だ!」
って言ってるわけじゃないよ。
心の仕組みを解説してるだけ。
この記事を読んで、納得したら実践してくれたらいいし、納得しなかったら現状維持でいいんじゃない?って思ってる。
僕の考えややり方を押し付けるつもりは、微塵もありません。
今、上手くいってると思うんなら、それはそれでいいと思うしな。
僕の主張は、
「Youtube自体の是非を問うのではなく、『親が子どもに干渉すること』の是非を問おう」
っていう話ね。
もちろん、違法なものや、危険なものであれば、話は別。
Youtubeの視聴は合法だし、危険も無いし、見てても何も問題は無いので、
「親が子どもに干渉するのはどうなの?」
って話になっています。
一応、Youtube自体の話をしておくと、僕は、
「Youtubeには、良いも悪いものない」
って思ってる。
なぜなら、Youtubeは
「道具」
だから。
道具なんだから、良くない使い方をすれば、良くない結果になる。
良い使い方をすれば、良い結果になる。
そんだけ。
「Youtubeは悪いものだから、子どもに見せるのは良くない!」
って言ってる親を見ると、僕は、
「包丁は人を殺せるものだから、子どもに握らせるのは良くない」
って言ってるように聞こえてるのね。
「いやいや、使い方によるやろ」
って思わん?
Youtubeも同じで、自分の目的達成に近づくような使い方をすれば、有効活用できてると言えそうよね。
目的達成に近づかない使い方であっても、それがただちに良くないってわけでもない。
無駄な使い方や、意味の無い使い方は、効率性を重視するとそう見えるかもしれんけど、無駄や無意味なものを無くすと、人の精神は病みます。
むしろ、人は、ストレスが溜まれば溜まるほど、そのストレスを解消する必要が出てきて、無駄なものや、無意味なものを欲するようになります。
なので、僕は、本人の目的達成と関係無いYoutube視聴をしている場合は、
「ストレス解消」
とか、
「まだ目的を設定できていないんかな」
って思ってる。
ほんで、子どももYoutubeは好きに見たらええやないか、って思ってる。
自分に目的ができれば、それを達成するために、自然とYoutubeの視聴時間や、視聴する動画の内容をコントロールするようになる。
もし、まだそうなっていないとしたら、
「子どもがまだそのタイミングではない」
か、
「親が子どものYoutube視聴をコントロールしてきて、まだ主体性を取り戻せていない」
かのどっちかやろうなと思う。
少なくとも、親が「Youtubeとはこういうものだ」っていう考えなり価値観を押し付けると、子どもの「Youtubeとはこういうものだ」っていう意見や価値観を封殺するよな、と思う。
ほんで、子どもは思考停止状態に陥っていく。
親の考えこそ正しい、自分の考えは間違っている、意味が無い、っていう思考になっていく。
まとめ。
僕は、子どものYoutube視聴に関しては、
「ほっといてもええやろ」
「子どものことは子どもに任せようぜ」
って思ってる。
子どもにYoutube視聴についても、自分でコントロールできるようになってほしいと思うんなら、
1.Youtube視聴の是非について、考えや価値観を押し付けない
⇒子どもと対等な立場で議論をするのはありやと思う
2.Youtube視聴について、何かを制限したり、逆に強制したり、禁止したりしない
って思ってる。
Youtube視聴の是非について、親の考えや価値観を押し付けると、子どもは自分でYoutube視聴について考えられなくなる。
Youtube視聴を親がコントロールすると、そのコントロールをやめるまで、子どもは自分で自分のYoutube視聴をコントロールする知見もスキルも高まらない。
っていうのが僕の考え。
誰にも押し付けるつもりはないので、参考になる人は参考にしてくれい。
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佐伯和也
神戸大学大学院修了
株式会社チームフローでコーチングを学ぶ
ゲーム歴30年以上
ゲームを1日10時間以上やっていたにも関わらず、
勉強にも取り組んできました。
そんな僕の育てられ方や、
ゲーマー視点を解説したり、
僕が学んできたアドラー心理学や
コーチングの考え方を使って、
「子どもが自分から勉強を始める親のコミュニケーション」
について発信しています。
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