「依存してはいけない」というの『罪悪感』に依存している | 家庭を子どものBASEに 佐伯和也公式ブログ

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子どもが思う存分遊ぶ(ゲーム含む)ことで、知的好奇心が育ち、それが勉強にも繋がっていく


「ゲーム依存症の原因」の記事、たくさん読んでくれてありがとうございます。

 

「ゲーム依存症は、子どもが孤独感を感じて、そのストレスを解消するためにゲームを心のオアシスにする」

 

っていう話でした。

 

 

 

この記事は、子どもを見たら、

 

「もしかして、ゲームに依存しているんじゃないの?」

 

って思っちゃう親が多いやろうから書いた記事なんやけどね。

 

 

 

「もしかして、ゲームに依存しているんじゃないの?」

 

っていう気持ちが湧いてきたら、瞬間的に、こう考えてみてほしい。

 

 

 

「何をもって、『依存』とするのか?」

 

です。

 

 

 

「ゲーム依存」と、「ゲーム依存じゃない」の境界線なんてありません。

 

 

 

親が、

 

「もしかして、ゲームに依存しているんじゃないの?」

 

って1mmでも思えば、そこから子どもは

 

「ゲーム依存」

 

に見えます。

 

 

 

この親からしたら、

 

「ゲーム=悪いもの」

 

っていうのと同じように、

 

「依存=悪いもの」

 

なわけなので、

 

「ゲーム依存=悪いもの*悪いもの」(*は掛け算ね)

 

っていう感じになるかしら。

 

 

 

そりゃ、心配も増える。

 

心配も増えるけど、それは、

 

「ゲームも、依存も悪いものだ!」

 

っていう親の固定観念から来ているから、実は自分が勝手に作り出している幻想にすぎない。

 

 

 

 

 

 

 

でさ、今日の話は、

 

「どっからを『依存』っていうのか?」

 

っていうことを議論したいんじゃなくて、

 

「『依存症は孤独感が原因』なのであれば、その孤独感はどこから来てるのか?」

 

です。

 

 

 

原因の原因を探っていこう、っていう話です。

 

 

 

昨日の話やと、

 

ネズミ ⇒ みんないて、孤独感が解消されると薬物依存症にならなかった

 

ベトナム戦争の兵士 ⇒ 終戦後に帰国して、家族や友人と再会して、安心した日々を送れるようになると、薬物依存症が解消された

 

って話やったよね。

 

 

 

つまり、

 

「孤独感が依存症を作り出す」

 

っていう話やった。

 

 

 

それはたしかにそう。

 

で、ゲームの場合、僕はもう1つ、依存状態になる原因があると思ってる。

 

 

 

というのも、僕のブログを読んでくれている親が

 

『遊びの解放』

 

を実践してくれたりするんやけど、今一つ結果が出ないことがあるのね。

 

(遊びの解放とは、「親が定めた、子どもの遊びの制限の一切を取り払うこと」です)

 

 

 

そんな時に、親の話を聴いてみると、ある1つの特徴に出会います。

 

それが、

 

「子どもがゲームに対して強めの罪悪感を持っている」

 

んです。

 

 

 

そして、同時に、

 

「その子の親も、強めの罪悪感を持っている」

 

ことが多い。

 

 

 

つまり、親子で罪悪感に縛られちゃってるのね。

 

 

 

「子どもの居場所が無く、孤独感を感じると、ゲームにハマりやすい(=自分の意志ではやめられない)」

 

ってなりやすい。

 

 

 

じゃあ、

 

「なんで、子どもは孤独を感じるようになったんだろう??」

 

って考えてみる。

 

 

 

たしかに、孤独感が依存症の原因になるのでしょう。

 

でも、その孤独感にも原因がある。

 

 

 

それが、

 

「親の罪悪感」

 

なのね。

 

 

 

子どもが孤独を感じ始めるのは、

 

「親が、ゲームをしている子どもを否定し、ゲームを制限するから」

 

です。

 

 

 

じゃあ、親はどうして

 

「ゲームをしている子どもを否定」

 

し、

 

「ゲームを制限する」

 

のか、っていうと、ゲームのことをよく知らずに、

 

「ゲームはしてはいけないもの」

 

っていう固定観念がある。

 

 

 

自分がしこたまゲームにハマってきたわけでもなく、

 

育児書

 

偉い教授

 

テレビ

 

学校の先生

 

ママ友

 

夫(妻)

 

自分の親

 

義両親

 

などから、

 

「子どもにゲームをさせてはいけないよ」

 

っていう情報を仕入れる。

 

 

 

そしたら、子どもがゲームをしているのを見かけると、

 

「子どもにゲームをさせている自分、ダメな親だ」

 

ってどっかで思うようになる。

 

 

 

これが

 

『罪悪感』

 

ね。

 

 

 

自分をダメな親だなんて思いたくないから、ちゃんとした親だと思っていたいから、

 

「子どものゲームに制限をかける」

 

のね。

 

 

 

んで、ゲームに制限をかけられた子どもは、かなり高い確率で、

 

「裏でこっそりとゲームをする」

 

のよ。

 

 

 

この時に、子どもは、

 

「僕、なんか悪いことしてる!」

 

っていうワクワクドキドキ感を感じる。

 

 

 

この時のゲームは、

 

「ゲーム自体の楽しさ」

 

じゃなくて、

 

「親の言い付けを破って、バレないかというスリル感」

 

を楽しんでいる状態になる。

 

 

 

この

 

「スリル感」

 

が、言い換えれば、

 

『罪悪感』

 

ってことになるわけです。

 

 

 

「今まで、親がしこたまゲームを制限してきた」

 

っていう経緯があって、その後に、

 

『遊びの解放』

 

をしたとしても、子どもはすぐには自分でゲームをコントロールするようにはなりません。

 

 

 

親から見たら、

 

「なんだか、ゲームに遊ばれている」

 

ように感じます。

 

 

 

その理由は、子どもの中にも、

 

「ゲームは悪いもの」

 

っていう親から受け継いだ固定観念が根付いて、

 

「そのスリル感を楽しんでいるから」

 

です。

 

 

 

ほんで、子どもがゲームを自分の意志でコントロールできるようになると、

 

「子どもの中から、ゲームに対する罪悪感が消えた」

 

って言えます。

 

 

 

 

 

 

 

罪悪感があるうちは、

 

「もうそろそろゲームをやめた方がいいんじゃないか・・・?」

 

「いや、でも、まだまだゲームをしていたいな・・・」

 

っていう2人の自分が綱引きをしています。

 

 

 

この『心の綱引き』は、子どもの緊張感を生み出します。

 

緊張すると、子どもは自分で自分をコントロールするのが難しくなります。

 

 

 

「もうそろそろゲームをやめた方がいいんじゃないか・・・?」

 

っていう罪悪感は、親にはどうすることもできません。

 

 

 

だから、親にできることは、

 

『遊びの解放』

 

しかないんです。

 

 

 

ゲームのこともほっとく。

 

子どものことは子どもに任せておく。

 

 

 

子どもがゲームをしたり、しなかったりしながら、

 

「ゲームをやってても・・・何も悪いこと起こらへんねんな」

 

って気付けたら、罪悪感が解けます。

 

 

 

罪悪感って

 

「なんか悪いことしてる気がする!」

 

っていう気持ちやから、

 

「これは何も悪いこと起こらへんし、何も悪いことじゃないやん」

 

って気付いたら、罪悪感が消えていきます。

 

 

 

罪悪感が消えて初めて、

 

「子どもが自分の意志で、ゲームをコントロールできる」

 

のです。

 

 

 

間違っても、

 

「親が何かいい感じの関わりをして、子どもがゲームを自分でコントロールできるようになる」

 

んじゃないよ。

 

 

 

この一文がすでに矛盾しているの分かるかしら。

 

「親が関わっている」

 

のに、

 

「自分でコントロールできる」

 

じゃないのよ。

 

 

 

それは、

 

「親が、コントロールしている」

 

のよ。

 

 

 

「子どもにバレへんように、上手く関わっている」

 

ってだけで。

 

 

 

親に関わってもらわんと、自分の気持ちをコントロールできひんくなるだけ。

 

やから、

 

「子どもが自分で考えて、自分の意志で、ゲームをするかどうかを決められるようになる」

 

ために、親がやることは、

 

『遊びの解放』(=ゲームについては、何も口出ししない)

 

しかない。

 

 

 

 

 

今日の記事は、簡単にまとめると、

 

ゲーム依存症とは、ゲームじゃなくて『罪悪感』に依存している状態

 

って言える。

 

 

 

だから、

 

「依存"症"」

 

なんて言ってるけど、メカニズムさえ分かってしまえば、病気でも何でもないのは分かると思う。

 

 

 

罪悪感を持っていると、孤独感を感じた時に、人に甘えたり、人を信じたりできひんくなるのよ。

 

だから、いつでも無条件の承認を与えてくれて、人の機嫌とか気にせんでもいい、

 

『モノ』(=ゲーム、お酒、薬物など・・・)

 

に依存する。

 

 


本当は、心の中は、孤独感でいっぱいなのに・・・です。

 

 

 

「ゲーム=悪いもの」

 

「依存=悪いこと」

 

っていう固定観念から親が抜け出すことが、子どもを依存症にさせない第一歩であり、最重要事項です。

 

 

 

『遊びの解放』

 

っていうのは、

 

「親が抱えている『罪悪感』を手放していく作業」

 

とも言えるわけね。

 

 

 

 

 

 

 

 

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