Fortniteで感じたゲームへの課金の変化 | 家庭を子どものBASEに 佐伯和也公式ブログ

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子どもが思う存分遊ぶ(ゲーム含む)ことで、知的好奇心が育ち、それが勉強にも繋がっていく

年頃男子が最近ハマっているゲーム。

 

『Fortnite』(フォートナイト)

 

 

いわゆる

 

「銃でバンバン撃ち合う系のゲーム」

 

です。

 

世界中のプレイヤーたちとオンライン対戦が可能で、シューティングゲームと、マイクラのような建築系のゲームを組み合わせたゲームです。

 

 

 

 

 

 

 

キャラクターは、設計図を持ちながら、一瞬で建物を建築していく。

 

その建物に上ったり、隠れたりしながら、対戦していく。

 

 

 

 

 

今日は、Fortniteで感じた

 

「ゲーム課金」

 

の変化について書こうと思います。

 

息子から説明されて、すでに知っている人も多いでしょう。

 

 

 

今まで、ゲームで課金する目的は、スマホゲームであれば、

 

・魔法石、オーブなどの「ガチャ」が引けるアイテムの購入

 

だし、PS4やNintendo Switchなどの家庭用ゲーム機であれば、

 

・新しいストーリーの解放

 

・新アイテムの購入

 

などにも課金要素がありました。

 

 

 

ガチャで使用するアイテムも、課金アイテムも、どちらもそれらを購入する目的は、

 

「キャラクターを強くするため」

 

でした。

 

 

 

より強いキャラクターを手に入れるため。

 

より強い武器や防具を手に入れるため。

 

経験値が貯まりやすくなる特殊なアイテムを手に入れるため。

 

 

 

そういった目的のために、ゲームに課金をしていたんです。

 

だから、ゲームに課金をしているプレイヤーたちは、

 

「課金勢」(かきんぜい)

 

なんて言われることもあり、それに対して、課金をしていないプレイヤーたちは

 

「無課金勢」

 

なんて言われていました。

 

 

 

そして、無課金勢たちは、課金勢に向かって、決まってこう言います。

 

「あいつらは、お金の力を使って強くなっている」

 

「俺たちは、無課金でがんばっているんだ」

 

と。

 

 

 

細かい表現はさておき、無課金勢は、課金勢がどんどん課金して強くなっていく様を見て、嫉妬して、斜に構えていました。

 

そして、課金勢と無課金勢の間には、埋めがたい大きな溝が出来上がる。

 

 

 

さらに、

 

「ゲームの売上は、課金額上位の『重課金勢』によって支えられている」

 

なんてこともよく言われます。

 

 

 

重課金勢っていうのは、

 

「そのゲームに、何百万円というお金を注ぎ込むような人たち」

 

のことを言います。

 

 

 

課金をすればするほど、素晴らしい武器が手に入り、レベルも上がり、強いキャラクターも手に入る。

 

そうやって楽しむやり方と、課金をせずに、定められた範囲で楽しむという大きく2つの楽しみ方があると言えます。

 

 

 

 

 

それと、ガチャ要素があるゲームは、課金額が大きくなりがち。

 

課金をすれば確定で買えるものは、買い切ってしまえばそれで終わります。

 

 

 

でも、ガチャ要素は、

 

「強いアイテムが出る"かもしれない"」

 

っていうだけで、特に確率が上がるわけでもない。

 

 

 

ガチャを回せるようになるだけなんです。

 

ってことは、極端な話、

 

「お目当てのアイテムやキャラクターを手に入れるまで、無限に課金できる」

 

っていうことでもあります。

 

 

 

だから、子どもも大人も、ガチャにハマってしまえば、課金額がどんどん膨れ上がります。

 

僕が関わっていた子どもの中にも、

 

「母親のクレジットカードの番号を暗記して、何十万円も課金した」

 

っていう子がいました。

 

 

 

「確率の遊び」っていうのは、

 

遊びの行き過ぎ

 

でも書いたように、やり過ぎると自分自身を破滅させていきます。

 

今の時代は、子どもがクレジットカードを使い込んでしまった場合に、1回や2回なら、何とかしてくれることもあるようです。

 

 

 

 

 

こんな感じで、今までのゲーム課金のイメージは、

 

・無課金勢が到達しえないような強さを手に入れて、課金勢との間にギャップが生まれる

 

・ガチャを回して、確率の遊びをする。そして、時に、子どもがクレジットカードを使い込んでしまって、家計に大ダメージを与えてしまうことがある。

 

というようなものでした。

 

 

 

正直、課金することへのイメージは、すこぶる悪かったと思います。

 

 

 

 

 

で、今日書こうと思っているFortniteの課金は、

 

「強さのための課金」

 

でもなければ、

 

「ガチャを回すための課金」

 

でもありません。

 

 

 

「アバターの衣装」

 

や、

 

「オシャレな道具」

 

や、

 

「カッコいいダンス」

 

に課金をします。

 

 

 

ポイントは、

 

「変わるのは見た目だけで、どの衣装も、どの道具も、性能は同じ」

 

ということ。

 

 

 

つまり、

 

「どれだけ課金をしても、システム的な強さは同じ」

 

なので、

 

「強いかどうかは、純粋なプレイヤーの腕前のみで決まる」

 

ってこと。

 

 

 

お金の力を使わないので、強くなるためには、考えて、学んで、ひたすら練習するしかない。

 

お金を使っても変わるのは、見た目だけなんです。

 

 

 

おもしろいのが、

 

「それでも、プレイヤーは課金したくなる」

 

っていうことです。

 

 

 

子どもたちの話を聞いていると、

 

「あのピンクのパンダの衣装が欲しい!」

 

みたいなので課金をするんです。

 

 

 

そして、そのことについて尋ねたある母親は、子どもからこう言われたそうです。

 

「お母さんが、服にお金をかけるのと同じ感覚だよ」

 

って。

 

僕らが実店舗に行って、自分の服を買うように、彼らは、バーチャルな店舗に行って、プレイヤーの服を買うんです。

 

そのために、課金する。

 

 

 

毎回、アップデートされるたびに、新しい衣装や道具がリリースされ、そのデザインに子どもも、大人も心が躍る。

 

その様は、僕らがお気に入りのブランドの新製品がリリースされて、ワクワクする感覚と同じなんだと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

僕らが子どもの頃は、

 

「ゲームに課金する」

 

なんていう発想はありませんでした。

 

いや、ゲームセンターでゲームをする時には、ゲーム機にお金を投入して遊んでいるから、あれはあれで課金ですね。

 

少なくとも、家庭用ゲーム機では課金要素はありませんでした。

 

そもそも、インターネットには繋がっていなかったので、一度買ったら、それ以降にお金を支払うことはありませんでした。

 

 

 

そして、ゲーム機がインターネットに繋がるようになり、ケータイも登場します。

 

僕が初めてケータイを手にした時に、真っ先にゲームをダウンロードしました。

 

その時には、パケットの定額制なんてなかったから、手にした初月で、利用料が何万円にもなっていたことに驚いたことがありました。

 

親にも怒られました。

 

 

 

ゲーム機がインターネットに繋がっているのが当たり前になり、スマホが登場します。

 

ここから、スマホゲームが普及し始め、

 

「ゲーム課金」

 

も広まっていきました。

 

 

 

この時の課金は、

 

「強さのため」

 

でした。

 

 

 

そして、Fortniteが出てきて、ゲームの課金が、

 

「デザインやオシャレのため」

 

にも使われるようになりました。

 

 

 

ゲームは、人との繋がり、交流の場を作る

 

の記事にも書いたことと繋がるんだけど、

 

「ゲームは、世界中の人が貧富の差は関係無く、対等に遊ぶことができる」

 

というようになってきてる。

 

 

 

「じゃあ、そもそもFortniteを買えない人もいるんじゃないの?」

 

って思うかもしれませんが、実はなんとFortniteは

 

『無料』

 

で遊べるんです。

 

 

 

遊ぶのは無料。

 

課金はデザインやオシャレのため。

 

だから、スマホや、ゲーム機を持ってさえいれば、遊べます。

 

 

 

世界中の人が対等に遊びながら、繋がりを作り、『場』を作っていく。

 

今、ゲームの時代は、そんな方向に流れていっているのかなぁ、なんて思います。

 

 

 

こちらの記事も読んでみてね。

【完全版】ゲーム課金