アドラー心理学って、「何を持って生まれたか」という『所有の心理学』ではなく、「持って生まれたものをどう使うか」という『使用の心理学』って言われます。
この考え方、僕はめっちゃ好きでね。
使用の心理学に基づいて考えれば、「あるところに注目しましょう」っていう話じゃないんですよ。
「無いこと、できていないことさえ、有効活用してしまいましょう」って話だと思うんです。
例えばね、心理学を学ぶ人の多くが、自分も何かしらの精神的な課題を抱えている人が多いです。
つまり、できていないところがあるから、それを何とかしたくって学びに人がいるわけです。
彼らは途中で気付くんです。
「そうか!対人恐怖症があるからこそ、対人恐怖症に悩む人の力になれる!!」
っていうことに。
もし、自分がその問題を抱えていなければ、その問題を抱えている人に寄り添うことは難しくなります。
でも、自分がその問題を同じように抱えていた経験があれば、同じような問題を抱えている人の気持ちが理解できるし、どうやって乗り越えるのかということも力になれる。
問題があったからこそ、力になれる。
また、別の例で、僕は物忘れが多いんですね。
小学生の頃に『忘れ物カード』っていうのがあって、忘れ物を1つするごとにハンコが1つ押されます。
1枚30個までハンコを押すスペースがあります。
友達のを見せてもらったりしていると、どうやらクラス平均、1学期(3ヶ月)で15個くらい(カート半分)というくらいでした。
僕は、その6倍のカード3枚分の忘れ物をしました。
およそ1日に1つ忘れ物をしていた計算になりますね(笑)
それで、僕が忘れ物から学んだことが2つあるんですね。
一つ目は、絶対に忘れたくないものは、常時、普段使いのカバンの中に入れておく。
そして、メインカバン以外のカバンはほとんど使わないようにする。
こうすることで忘れ物は激減します。
二つ目は、たいていのものは忘れても困らないんだ、ということです。
代替案はいくらでも存在するし、人に貸してもらえるし、無くても特に何も起こらないことの方が多いんです。
例えば、入試当日に受験票忘れても、仮受験票を発行してもらえれば受験できます。
講演会でカンペを忘れても、来てくれた人に喜んでもらえればいいんだから、アドリブでも全然OK。
絶対忘れてはいけないもの、忘れたくないものだけ、全力で工夫します。
それ以外は、労力をさほどかけません。
だから、肩の力が抜けて楽ですし、何が本当に大切なのか、ということを見極める思考回路も身に付いたように思います。
自分にも、子どもにも、問題点を見つけたからって騒がないようにしたいんです。
改善が必要なら、子どもが勝手に改善します。
その問題と思えるものを持っているからこそ、その子にしかできないこともあります。
改善してしまうと、問題があったからできていたことができなくなります。
「何を持って生まれたか」
「何を持っているか」
「あることに注目しましょう」
ではなく、
「あることも、ないことも、有効活用しちゃいましょう!」
っていう考え方が『使用の心理学』という言葉の意味じゃないかな、なんて思いました。
穴だと思ってたら、実は綺麗な湧き水が出る井戸だった、みたいな。
★ イベント情報 ★
◆関西◆
○【満員御礼】講演会「量子物理学が教えてくれる引き寄せの真実」
11月18日(金)15:00~17:00@兵庫武庫之荘
◆東北◆
○3イベント開催!
【満員御礼】10月21日(金)10:30~12:30@仙台
「ゲームは悪なのか?~遊びの解放の先にあるもの」
10月21日佐伯和也さん講演会 【ゲームは悪なのか? ~遊びの解放の先にあるものは~】
【受付中!】10月21日(金)午前の部終了後~18:00頃@仙台
【満員御礼】 10月21日(金)19:00~21:00@仙台
「量子論的引きよせの法則講座~間違っていたかも!私の引き寄せ…~」
10月21日佐伯和也さん講演会 量子論的引きよせの法則講座 ~間違っていたかも!私の引き寄せ~
山田和佳子さんが、僕をどうして仙台に呼んでくれたのか、書いてくれました。