映画「アイ、トーニャ 史上最大のスキャンダル」不器用にしか生きられないスケーター | 忍之閻魔帳

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▼映画「アイ、トーニャ 史上最大のスキャンダル」不器用にしか生きられないスケーター

 

 

「スーサイド・スクワッド」でハーレ・クインを演じていたマーゴット・ロビーが

自ら製作・主演を務めた伝記ドラマ「アイ、トーニャ」が本日公開。

世界中のフィギュアファンを騒然とさせた

トーニャ・ハーディングによるナンシー・ケリガン襲撃事件を

トーニャ本人の語りという切り口から再現する実録(?)ドラマ。

共演はセバスチャン・スタン、ジュリアンヌ・ニコルソン。

今年のオスカーではマーゴットが主演女優賞にノミネートされ、

鬼母を演じたアリソン・ジャネイはアカデミー助演女優賞を獲得した。

監督は当BLOGでは何度も紹介してきた

隠れた名作「ラースと、その彼女」のクレイグ・ギレスピー。

 

美しさ・優雅さを競うフィギュアスケートは

プロスポーツの中でも特別な競技である。

採点方式が変わるたびに演技構成をいちから考え直し

自身の体力を見極めながらジャンプの数を決めてより高い点数を目指す。

難度の高いジャンプを跳んでさえいれば絶対に勝てるものではなく、

スピンやステップも含めたトータルの芸術性を問われるシビアな競技なのだ。

フィギュアにあまり詳しくない方にとっては

トーニャ・ハーディングの名前は事件で初めて耳にしたかも知れない。

しかし彼女は1991年の全米選手権でトリプルアクセルを成功させ初優勝。

1992年のアルベール、1994年のリレハンメルとアメリカ代表に選ばれるなど

事件前までも活躍していたトップスケーターのひとりであった。

ちなみに、女子フィギュア選手でトリプルアクセルを成功させたのは

トーニャが史上二人目の快挙。

一人目は、今も多くの選手にリスペクトされている伊藤みどりである。

 

事件当時、私もニュースは見ていたが詳細についてはあまり知らず

「ナンシーに勝てなくなったトーニャが嫉妬に狂い、

旦那をけしかけて襲撃させた」というアメリカらしいゴシップだと記憶していた。

審査員の前で大股を開いてスケート靴を差し出し、

「紐が切れたのよ!」と涙目で直訴するなど

トーニャの行動は悪い意味でテレビ(ワイドショー)的であり

美しさを競う女子フィギュア世界に誕生したダークヒロインのようでもあった。

そしてそのアンバランスさも含めて、私は彼女のことを嫌いではなかった。

 

「アイ、トーニャ」はトーニャ・ハーディングのインタビュー内容を

「彼女の発言を全面的に信用するとすればこうだった、らしい」という形で

映画化した再現ドラマになっている。

冒頭に出てくるメッセージには「彼女が言うにはね」との注釈があり

そのニュアンスから製作者ですら発言内容を信じ切っていないことがうかがえる。

しかし、彼女はこれまで反論するチャンスをほとんど与えられないまま

「間違いなくクロだ」と認定され、世間から白い目で見続けられてきた。

弁済も含む高額の支払い請求とフィギュア界からの永久追放だけで

社会的制裁は充分のはずだが、彼女は普通の生活に戻ることはなく

スキャンダルを飯の種にし、女子プロへの転向などで耳目を集めながら生きている。

日本のバラエティ番組でも何年かおきに見かけているのは

事件から24年が経過した現在も、

彼女が「あのトーニャ・ハーディング」で居続けていることの証拠と言えるだろう。

 

事件の上澄みしか知らなかった私にとって

厳格な母に育てられた幼少期や、夫との馴れ初め、幾度かの別れと復縁など

映画で初めて知る事実も多く、作中で語られる内容に若干の脚色があったとしても

彼女の人生には同情しうる点が多い。

「褒めて伸ばす」の対極にある母親の教育法はスパルタそのもので

スケートにおいても勝つ事しか許されなかった。

母親の顔色をうかがいながら、それでも母親を慕うしか無かった幼少期が

トーニャのいつも何かに怯えているような目の表情を作ったのだろう。

高度なジャンプテクニックは跳べても情操教育が欠けていた彼女に、

リンクの外でも気品ある振る舞いを求めるフィギュア界は冷たい。

審査員の採点に異議を申し立てたり、まだ歌入りの楽曲が許されていない当時に

ロックテイストの曲を選ぶなど、良くも悪くも自分の気持ちに素直な行動の数々は

審査員の心証を悪くし、どんなに頑張っても採点は振るわず、

不公平としか映らない彼女はさらに連盟への不信感を募らせてゆく。

 

もしかすると彼女は、人なりの幸せが手に入ればそれで良かったのかも知れない。

しかし世の中にはどんなに頑張っても「人なり」を手に入れられない人がいる。

ままならない人生に拗ねたり苛立ったりすることは誰にでもある。

子に親は選べないし、男運の悪さは自力で何ともならない。

この映画を観て、人々がトーニャ・ハーディングの認識を新たにすることはおそらく無い。

大半の人は「やっぱり喰えない女だ」としか思わないだろうが

その結果も予想した上で、彼女はこの映画に協力したのではないか。

今はトーニャ・プライスとして幸せな結婚生活を送っている彼女にとって

トーニャ・ハーディングという名前はもう、好きに調理していい素材に過ぎないのだ。

 

音楽のセンスがずば抜けて素晴らしく、

マーゴット・ロビーの怪演も加わって文句なしに楽しめた。

元になった事件を覚えている方、フィギュアに興味がある方は必見。

 

映画「アイ、トーニャ 史上最大のスキャンダル」は本日より公開。


発売中■DVD:ラースと、その彼女 (特別編)

 

【紹介記事】人は誰しも支えられながら生きている。映画「ラースと、その彼女」より抜粋。

 

等身大フィギュアを部屋に置いている人は
そこに「ある」ではなく「いる」と表現するらしい。
この映画の主人公ラースも、等身大のリアルドールを本物の彼女と思い込み、
生身の人間には拒絶反応を起こしてしまう困った青年である。
題材からして、彼の行動が周囲をドン引きさせる様を面白可笑しく描いた
コメディなのだろうと思っていたのだが、予想は全く外れていた。
これは、心温まるヒューマン・ドラマである。

ビアンカと名付けられたドールに恋したひとりの青年は
己の置かれた状況から不幸感だけを肥大させ、
人から受けている愛情にはまるで無頓着になっていた。
思いやりに気付かなかったのは、誰のせいでもない、自分のせいだ。
この映画は、ラースの頬に優しいビンタを喰らわせつつ
観客の心にも「あなたは今、幸せですか」と、そっと語りかけている。
ライアン・ゴズリングも上手かったが、
バーマン医師を演じたパトリシア・クラークソンと
義姉のカリンを演じたエミリー・モーティマーが素晴らしかった。

 

Blu-ray化もされていないし、プライムビデオにもない

中古DVDはとうに廃盤になり中古でも滅多に見かけないと

なかなか入手困難な作品だったのだが、AmazonDVDセレクションに選出され

何と1000円ポッキリで新品が入手可能になった。これはAmazonエラい。


▼AmazonプライムビデオがGWで大規模セールを実施

 

★Amazonプライムビデオ【GWセール】映画 購入500円

★Amazonプライムビデオ【GWセール】映画 レンタル100円

★Amazonプライムビデオ【GWセール】映画 レンタル100円(洋画)

★Amazonプライムビデオ【GWセール】映画 レンタル100円(邦画)

 

最近、週末限定で準新作を対象とした100円レンタルを実施している

AmazonプライムビデオがGWに合わせて大規模セールを開始。

普段はレンタルのみであったが、今回はセルでもワンコインセールを行っている。

 

   

100円レンタル■Amazonビデオ:バーフバリ 伝説誕生 字幕版

100円レンタル■Amazonビデオ:イップ・マン 継承 字幕版

100円レンタル■Amazonビデオ:シェフ 三ツ星フードトラック始めました 字幕版

100円レンタル■Amazonビデオ:パンダフルライフ

 

レンタルは対象作品数がこれまでのセールとは桁違いの1000点以上。

洋画だけでも330作品ほど。映画ファンを中心に熱狂的な話題となった

「バーフバリ」や私のお薦めの「イップ・マン」「シェフ」、

ひたすらパンダを愛でるドキュメンタリー「パンダフルライフ」も。

その他にも、アニメ、ミュージック、キッズなど様々なジャンルがあり。

普段はリアル店舗を利用している方も一度覗いてみるべし。セールは5月6日まで。


▼Kindleセールまとめ

 

  

65%OFF■Kidnle:機動戦士ガンダム THE ORIGIN(1)

65%OFF■Kidnle:機動戦士ガンダムUC バンデシネ(3)

65%OFF■Kidnle:機動戦士ガンダム MSV-R ジョニー・ライデンの帰還(1)

 

【5月17日終了】★Kindle:【最大65%OFF】KADOKAWAガンダムコミックフェア

 

角川のガンダム関連コミックが最大で65%OFFのセールを実施中。

 

   

55%OFF■Kidnle:なるほどデザイン

50%OFF■Kidnle:ライフハック大全 人生と仕事を変える小さな習慣250

50%OFF■Kidnle:ポプテピピック

50%OFF■Kidnle:ポプテピピック SECOND SEASON

 

【5月7日終了】★Kindle:【50%OFF】ドラゴンエイジ 15周年フェア

【5月7日終了】★Kindle:【50%ポイント還元】対象3,800点以上! 文春祭り

【5月7日終了】★Kindle:GWフェア 小学館 50%ポイント還元 対象4,800点以上

【5月10日終了】★Kindle:【50%OFF以上】竹書房の全力コミックスフェア

【5月10日終了】★Kindle:GWフェア ビジネス書50%OFF以上

【5月10日終了】★Kindle:GWフェア 雑誌99円

【5月10日終了】★Kindle:【20%OFF】集英社コバルト文庫40周年記念キャンペーン

【5月10日終了】★Kindle:【50%OFF以上】男一匹ガキ大将50周年 サードラインフェア

【5月10日終了】★Kindle:【50%OFF】GWは「異世界」行楽シーズン

【5月10日終了】★Kindle:2018もやります! ガガガ祭り 7シリーズ11作品180円フェア

 

GW目前にKindleセールがさらに拡大中。




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