宮崎駿監督「毛虫のボロ」制作過程がNHKで放送、「レッドタートル」紹介、他 | 忍之閻魔帳

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映画 レッドタートル


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先週はKinldeストアで開催された
「ニコニコカドカワフェア2016」が連日大反響だった。
大規模なセールは終了したものの、一部商品は値引きが継続しており
中でも「イムリ」や「目玉焼きの黄身 いつつぶす?」などは
セール時よりさらに値下げ&ポイント還元で実質54円に追加値下げ。
「ニコニコカドカワフェア2016」のページから
並び替えを「価格の安い順」にすると値引きの継続したタイトルを探し易い。
延長セールは10月14日まで。



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▼宮崎駿監督「毛虫のボロ」制作過程がNHKで放送


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「風立ちぬ」を最後に長編監督からの引退を宣言した宮崎駿が
三鷹の森ジブリ美術館で上映する用に制作していた短編アニメ「毛虫のボロ」。
もともとは「ボロ」というタイトルで
「もののけ姫」と同時期公開を目指し長編アニメ化が検討されていたが、
残念ながら実現せず、こうして12分の短編作品として蘇った。
体長1mmしかない毛虫のボロの冒険を描いたもので
CGに一部手描きをミックスした作品になっているとのこと。

宮崎監督にとって初のCG作品であり、若いCGクリエーターとの出逢いは
刺激であると同時に衝突も生み、制作は度々中断する。
「プロフェッショナル」シリーズを手掛けたNHKは
宮崎監督の2年間に密着し、制作現場の空気を捉えた
ドキュメンタリー「終わらない人 宮崎駿(仮題)」を完成。
11月13日21時よりNHK総合にて放送する。

宮崎監督が「毛虫のボロ」と格闘していた頃、
プロデューサーの鈴木敏夫氏は
オランダの映像作家マイケル・デュドク・ドゥ・ヴィットと組んで
全編台詞なしの長編アニメ「レッドタートル ある島の物語」を完成させた。
ちょうど良いので紹介しよう。




公開中・「レッドタートル ある島の物語」

2011年の再発時に当BLOGでも紹介した「岸辺のふたり」
マイケル・デュドク・ドゥ・ヴィット監督が
スタジオジブリの鈴木敏夫氏とタッグを組んで作った長編アニメ。
無人島に漂着した男の姿を描いている。
台詞は一切なく、美しい旋律と効果音だけで綴られる。
「岸辺のふたり」は約8分、本作は81分。

「岸辺」の約10倍の尺を使い本作で描かれているのは、ずばり人生。
無人島に漂着したひとりの男が、
脱出を試み、希望を打ち砕かれては絶望し、また立ち上がる。
独りを受け入れ、ふいに二人になって、家族が出来て。。。
81分のうちの大半は単調な日々の繰り返しが描かれているのだが
観客はいつしかこの家族を通して
自分はどう生きてきただろうかと振り返るようになってゆく。
目の前で映画は進んでいるのに、頭の中はまるで鉄拳のパラパラマンガのように
自分自身の人生が脳内で上映されている、何とも不思議な感覚に陥るのだ。

大らかさと厳しさを併せ持つ海、
海からやってきたレッドタートルとは何を表しているのか。
レッドタートルを男に恋した人魚姫にあてはめた童話的解釈も可能だろうし、
レッドタートルに出会った男の一生を幻とする浦島太郎的な解釈も可能だろう。
そのどちらでもない、もっと根源的な生命への讃歌とも受け取れる。
台詞がないことで、観客それぞれが感じたままに
物語を創り出すことを可能にしている。

高畑勲監督の「かぐや姫の物語」もそうだが、
本作はおそらくヒットを想定して作られていない。
商業主義的なところから離れ、アニメーションで何が表現できるかを
とことん突き詰めた作品のように思える。
マイケル・デュドク・ドゥ・ヴィット&鈴木敏夫が
「命」をモチーフに作品を仕上げ、劇場を使って個展を開催した。
そんなところではないだろうか。
「ベルヴィル・ランデブー」「キリクと魔女」「しわ」などの良作を
積極的に配給してきたジブリの貢献度はもっと評価されていい。

まだ多くの劇場で上映中なので、興味を持った方は是非ご覧いただきたい。

映画「レッドタートル ある島の物語」は現在公開中。




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定期的に発売されているサンエイムックの「大解剖」シリーズ。
今年の9月はジブリと楳図という私的に嬉し過ぎるチョイス。




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発売中■Blu-ray:「宮崎駿監督作品集」



▼ジブリ色彩設計、保田道世さん死去 ナウシカから30年

宮崎駿監督の再始動を告げるニュースと同時に流れたのが
鈴木敏夫と並ぶ宮崎監督の片腕とも言うべき保田氏の訃報だったのは残念。
ドキュメンタリー「『もののけ姫』はこうして生まれた。」など
ジブリの裏側に迫った映像にはしょっちゅう顔を出していた彼女は、
いつ見ても男前な判断力と的確なアドバイスで惚れ惚れする仕事ぶりだった。
ご冥福をお祈りいたします。