装飾過多の美学。映画「ロボット」紹介、他 | 忍之閻魔帳

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▼装飾過多の美学。映画「ロボット」

映画 ロボット インド ボリウッド
(C)2010 SUN PICTURES, ALL RIGHTS RESERVED.

1995年公開の「ムトゥ 踊るマハラジャ」をきっかけに巻き起こった
インド映画ブームは、インドなら当たると勘違いした配給会社の
無差別買い付けによって短命に終わった。
それから13年。ハリウッドの大作主義に疑問を抱いたダニー・ボイルが
”ボリウッド”のエネルギーを吸収して撮った「スラムドッグ$ミリオネア」が
オスカーを席巻し、再びインド映画に注目が集まった。
さらに4年後、インドから届けられたのが「ロボット」である。
経済的にも文化的にも成長めざましいインドを象徴したかのような本作は
インド映画の興収記録を塗り替える大ヒットとなり、
アジア全域での累計興行収入は100億円を突破しているとのこと。
主演は「ムトゥ」で世界的にも知名度を上げた
インド映画界の大スター、ラジニカーント。
ヒロインにはミス・ワールドにも選出された経歴を持つアイシュワリヤー・ラーイ。
音楽は「スラムドッグ~」「127時間」も手掛けたA・R・ラフマーン。



本編の中盤あたりに「途中休憩(Intermission)」の文字が入ったので
何事かと思ったら、本国で公開された本作は3時間を超える大作だったらしい。
日本で公開されているものは、ミュージカルシーンなどが
一部カットされた短縮版(それでも139分)なのだとか。
還暦を過ぎて科学者とロボットの二役をこなす
ラジニカーントのお元気ぶりといい、インド映画のパワーは相変わらず桁違いである。
昔よりもずっと洗練されたCG技術といい、
伝統を残しつつ最先端のものを生み出そうとするA・R・ラフマーンの音楽といい、
ぶっ飛んだ世界を勢いだけで見せようとしていた昔からずっと進化している。
香港映画のようなアクションも、ハリウッドSFの演出法も、
日本のアニメのようなストーリーも、刺激を受けた全ての要素を呑み込んで
でもガラム・マサラだけは絶対に忘れない。
憧れる作品は世界に数多あれど、これはインド映画なのだ。
インド映画こそが最強なのだと信じて疑わないエネルギーが全編を貫いている。
コメディタッチのSFアクションで3時間オーバーは正直やり過ぎだが
この盛り過ぎなほどのサービス精神こそ、インド映画ならではの
「装飾過多の美学」と言えよう。



良い博士の時は藤岡弘、悪いロボットの時は梅宮辰夫にしか見えない
ラジニカーントが還暦を過ぎてこれだけ活躍しているのを見ると
生身の爺さんが張りぼてのロボットに入って活躍する映画「ロボジー」や
松平健の「マツケンマハラジャ」など、準備体操のレベルである。

後半はやや失速し、尻すぼみになってしまった感は否めないが
とにかく客を楽しませようというエンターテイメントに溢れた快作。
予告編やミュージカルシーンを見てピンと来た方は劇場へ。

映画「ロボット」は現在公開中。



▼インド映画「ロボット」大ヒット 目標達成へ

5月12日に封切られ、20日までの9日間で、観客動員1万6769人、
興行収入2249万900円(全国28館)を記録。
配給側が目標としていた興収6000万円はクリアする見込みだ。
客層は20~50代と幅広く、男女比は6:4でやや男性が多い。

全国のシネコンで上映するために、インド版の177分から139分に編集して
上映しているが、配給側は劇場を絞った形での完全版の公開も視野に入れており、
完全版の上映劇場を公開で募るという前代未聞の方法を取っている。
実際にいくつかの劇場から反響があり、現在、交渉を続けているという。


おおっと、完全版上映の可能性もあるのか。



▼予約が開始された商品


09月30日発売■HOBBY:「figma ゼノサーガ エピソードIII
[ツァラトゥストラはかく語りき] T-elos」

11月30日発売■HOBBY:「三日月夜空 水着ver.」

ホビー関連では人気の「figma ゼノサーガ エピソードIII」が目玉。




08月08日発売■Blu-ray+DVD:「トロール・ハンター」

【紹介記事】冒険心がくすぐられる珍品。映画「トロール・ハンター」より抜粋。

北欧を代表する妖精といえば、ゲームの世界でもお馴染みのトロール。
これまで、世界的に見てもホラー系か怪物系のパニック映画にしか使われてこなかった
POV視点のフェイクドキュメンタリーを、
あの川口浩も真っ青の似非冒険番組風に仕立て上げた珍品が
今回Blu-ray化が決定した「トロール・ハンター」である。
熊の密猟をテーマにしたドキュメンタリー映画を撮ろうと集まった3人組が
熊ではなくトロール退治を行っている男性に遭遇し、
その一部始終をカメラに収めることに成功しました、というお話。

映画は、川口浩よろしく森の奥深くにトロールを探しにゆく探索隊の姿を
POV視点で撮影したフェイクドキュメンタリー方式で撮っているのだが
川口浩のように「アマゾンに人喰いピラニアを求めて」だけで終わらせていないのがいい。
トロールに出会うことが最終目的ではなく、ハンターが何を目的に狩っているのか、
普段は人里から離れたところに住んでいるトロールが
何故急に頻繁に現われるようになったのか、全てにちゃんと理由があるのだ。
頭が増えるだのキリスト教徒の血に反応だのと聞いたこともないトリビアもザクザク。
が、北欧ではそういう生き物として知られているらしい。

肝心のトロールが凶暴な割にあまり恐そうには見えず
探索隊のメンバーも、命の危険をおかしてまで撮影に臨んでいるはずが
時折うすら笑いを浮かべたりしていて、どこか緊張感が抜けている。
「パラノーマル・アクティビティ」や「クローバーフィールド」なら失敗だが
この映画は製作者が敢えて狙ってやっているフシがあり、それで正解なのだと思う。
仰々しいのは謳い文句と音楽だけで、実は大したことは起きていない。
それこそが、川口浩イズムというものだろう。
だとすれば、日本版は田中信夫氏にナレーションをやらせるべきだったのでは。
田中信夫氏がナレーションを担当してくれていれば文句なしであったろうに。
Blu-ray/DVD化の際には是非とも検討して欲しい。




08月08日発売■Blu-ray+DVD:「ジョイフル♪ノイズ」

【紹介記事】まだ間に合う、GW後半に観たい映画まとめより抜粋。

小さな町の合唱隊が全米聖歌隊コンクールの優勝を目指すヒューマン・コメディ。
マイケル・ジャクソン、ポール・マッカートニー、スライ&ザ・ファミリー・ストーン、
アッシャー、スティーヴィー・ワンダーらのヒット曲を、
「シカゴ」のクィーン・ラティファ、ドリー・パートンらが歌い上げる。

パフォーマンスのシーンはどれも期待通りの出来映えなのだが
演奏や合唱や芝居をテーマにした多くの作品がそうであるように、
本作もラストのステージが核として存在し、そこから肉付けしていったような印象。
アスペルガー症候群の息子や主人公が苛ついている原因について
あまり深く掘り下げられず、その他の聖歌隊のエピソードも
皆表面をなぞるだけで物語に厚みがない。
何より、聖歌隊が何故トロフィー獲得にこだわって歌っている理由、
寂れた田舎町の「町おこし」という目的が希薄であるのはいただけない。
勝ち上がってゆくことで徐々に町が活気を取り戻してゆくような過程が
きちんと描かれていれば、後半のライブステージはさらに盛り上がり、
ラストもぐっと締まったはず。

整形した姿を恥じることなく「ちゃんと理由があるのよ」と啖呵を切って
クィーン・ラティファをも圧倒するパフォーマンスを
見せてくれるドリー・パートンが最高。
キキ・パーマーとジェレミー・ジョーダンの相性も良いし、
決勝大会で歌を披露する若干12歳の少年(名前が知りたい)の歌唱力は
物語の結末を揺るがしかねないほど。
Blu-rayが発売された暁には後半のライブシーンだけ何回も観るファンも多かろう。

音楽モノに慣れた監督を起用し、
もっとシナリオを練り込めば傑作にもなり得ただけに惜しい。
音楽映画はパフォーマンスが全て。
歌唱部分が楽しければそれで良いならお勧め。



▼SCE、「nasne」体験会を開催


07月19日発売■PS3:「nasne / ナスネ」

「torne」で培われた技術やデザインは活かされているようだ。
メディア向けの体験会がこの時期に開催されたということは
そろそろ予約が再開されるのかも知れない。



▼Wii「ドラゴンクエストX」公式USBメモリ


08月02日発売■Wii:「ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族 USBメモリー同梱版」
08月02日発売■Wii:「ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族 通常版」
08月02日発売■Wii:「ドラゴンクエストX USBメモリー16GB」

予約はそこそこ好調。
ちなみに、WiiのUSB接続は本体の後ろ側なので
いくらデザインに凝っていても普段は見えないのでその点だけご注意を。



▼今週発売の新作ダイジェスト


05月23日発売■CD:「TM NETWORK ORIGINAL SINGLES 1984-1999」
05月23日発売■Blu-ray:「ベルセルク 黄金時代篇Ⅰ 覇王の卵」
05月24日発売■PS3:「ドラゴンズドグマ 「バイオハザード6」体験DLコード同梱」
05月24日発売■360:「ドラゴンズドグマ 「バイオハザード6」体験DLコード同梱」
05月24日発売■360:「虫姫さま限定版」
05月24日発売■3DS:「マリオテニスオープン」
05月24日発売■3DS:「G1グランプリ」
05月25日発売■Blu-ray:「宇宙戦艦ヤマト 2199 (1)」
05月25日発売■Blu-ray:「機動戦士Zガンダム 劇場版Blu-ray BOX」
05月25日発売■Blu-ray:「超時空要塞マクロス Blu-ray Box Complete Edition」
05月25日発売■DVD:「森崎書店の日々」
05月25日発売■DVD:「エンディングノート」
05月25日発売■Blu-ray:「ステキな金縛り スペシャル・エディション(特典DVD付3枚組)」



▼限定コミックス新作まとめ

「金色のガッシュ!!(16)特装版」が新たに予約開始。

05月29日発売■COMIC:「ナナとカオル Black Label(2)トロピカル同人誌つき初回限定版」
06月08日発売■COMIC:「金色のガッシュ!!(16)特装版」
06月08日発売■COMIC:「さんかれあ(6)DVD付き限定版」
06月15日発売■COMIC:「最遊記RELOAD BLAST 1巻 限定版」
06月15日発売■COMIC:「史上最強の弟子ケンイチ(47)OVA付特製コミックス」
06月25日発売■COMIC:「Landreaall(20)限定版」
06月25日発売■COMIC:「最遊記RELOAD BLAST 1巻 限定版」
06月25日発売■COMIC:「こえでおしごと! 8巻 初回限定版」
07月06日発売■COMIC:「Kiss × sis(10)DVD付き限定版」
07月17日発売■COMIC:「アカギ(26)ざわざわマスコット付き特装版」
07月17日発売■COMIC:「生徒会役員共(7)限定版」
08月08日発売■COMIC:「侵略! イカ娘 12巻 アニメDVD付限定版」
08月08日発売■COMIC:「夜桜四重奏 ヨザクラカルテット(12)CD付き限定版」
08月10日発売■COMIC:「アクセル・ワールド03 フィギュア付き特装版」
08月17日発売■COMIC:「To LOVEる とらぶる ダークネス(5)アニメDVD付限定版」
08月23日発売■COMIC:「謎の彼女X(9)DVD付き限定版」
09月20日発売■COMIC:「ハイスクールD×D(13)イッセーSOS BD同梱版」
10月20日発売■COMIC:「これはゾンビですか?(6)Blu-ray付き限定版」
11月09日発売■COMIC:「さんかれあ(7)DVD付き限定版」
11月24日発売■COMIC:「サーバント×サービス(2)ドラマCD付き 初回限定特装版」
11月24日発売■COMIC:「WORKING! !(11)初回限定特装版」
11月発売■COMIC:「新世紀エヴァンゲリオン(13)プレミアム限定版」
12月20日発売■COMIC:「純情ロマンチカ(16)アニメDVD付き限定版」
01月12日発売■COMIC:「氷菓(3)Blu-ray付き限定版」