ゲーマーゴコロをくすぐる秀逸なアクション。DS「あわたま」 | 忍之閻魔帳

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せっかくメーカー様よりソフトを提供していただいたので
クリアしてから紹介しようと頑張っていたのだが
サイバーバズより締め切りが30日だから急いで下さいメールが来たので本日紹介する。


07月16日発売■DS:「あわたま」

DS「あわたま」は、低年齢向けなパッケージとは裏腹に
ゲーマーゴコロを刺激するツボが豊富に含まれたアクションアドベンチャーである。
開発を担当したのはMEKENSLEEPなるフランスの会社で、
Nintendoヨーロッパの公式マガジンでは歴代2位の高評価を得ているとのこと。
電源を入れてすぐに自信満々なメッセージが出て来るのだが、
なるほどそこまで高い評価を受けているなら当然か。

あわたま DS
自信満々だ。

基本となるシステムは至極単純で、7つの魂をシャボン玉で包み、
出来るだけ多くをゴールまで連れていくこと。ステージ数は全部で40。
道中にはそのままの大きさでは通れない細道や、触れるとシャボン玉が破裂してしまう棘、
シャボン玉を割ろうと攻撃してくる鳥やカメレオンなど、様々な障害が待ち受けている。
プレーヤーは状況に応じて3つの特殊能力を使い分けながらステージを進めていく。

【特殊能力:鳥の仮面】

魂を包むシャボン玉を作り出す能力。
魂はシャボン玉から出てしまうと数秒で死んでしまうので
新しいシャボン玉で包んでやる必要がある。
空のシャボン玉でも、罠を解除したり水を汲んだりと用途は様々。



【特殊能力:虎の仮面】

大きなシャボン玉を分割したり、元通りにくっつけたり。
シャボン玉に絡み付く蔦を切ったりも出来る。



【特殊能力:象の仮面】

大きくなり過ぎたシャボン玉を縮める能力。
水中のステージではハリセンボンに使って小さくしたりも。

大雑把に言うと、PSPの「LocoRoco」やiPhone/iPod touch用の「Rolando」に
パズル要素を加えてさらに昇華させたような感じ、と言えばお分かりいただけるであろうか。
洋ゲーの持つ独特の雰囲気やBGMは、Wiiウェア「グーの惑星」に通じるものがある。
「シャボン玉をタッチペンで動かす」というアイディアを閃いた時点で終わることなく
肉付けにまでしっかり凝ったおかげで、良質な作品に仕上がっている。

発想の転換を要求される謎解き要素に加えてアクション性も高いので、
魂が7つ揃った状態で隠しアイテムまで全て回収しての1発クリアはなかなか難しい。
私は現在、7つあるワールドの4番目にあたる
「QUIVIRA 謎めいた場所」まで全てSランク評価でクリア済みなのだが
ステージによってはなかなか隠しアイテムが見つけられず、かなり手こずったりもした。
1ステージがだいたい10分前後とコンパクトにまとめられていることもあり、
Sランク評価欲しさについつい何度もリピートしてしまい、
気がつけば1時間といったこともしばしば。
私が「ドラクエIX」を未だにクリア出来ていないのは、
本作がかなり時間泥棒なソフトだからでもある。
ちなみに、次のワールドに進むために必要な魂の数は緩めに設定されているので
適当に流して遊んでもちゃんと次のワールドは開放されるようになっている。
Sランクでなければ次に行けないのは、単に私の性分なのでご心配なく。

基本的にはじっくりと腰を据えて遊び込むタイプのソフトだと思うのだが、
アイテム取得を無視してゴールまでの早さを追求すれば
まるで「ソニック」のような、こんな楽しみ方も出来る。



上画面に表示されるマップを注意深くチェックしていれば
大抵の隠し要素は見つけられるようになっているので、理不尽さはあまり感じない。
遊び込むほどに、製作者のクセのようなものが分かってきて
「臭い」場所を簡単に見つけることが出来るようになるのも楽しい。

難点は、Wiiウェア「グーの惑星」ほど
序盤から様々なパターンを見せてくれないために、淡々とした印象を受けることと、
場面によってシャボン玉の扱いが異様に難しくなることぐらいか。
しかし、世界観やBGMから察するに本作の淡々ぶりは意図したものであろうし、
操作が難しいと言っても、私ですら頑張ればなんとかなるレベルなので
大半のアクションゲーマーは乗り越えられると思う。

原作では素っ裸&坊主だった主人公が日本人ウケしそうなキャラに変更されていたりと、
ローカライズにもさりげない気配りが感じられる「あわたま」。
初週販売本数は集計不能とかなり厳しいスタートとなっているが
このまま埋もれさせるには惜しい1本。ゲーム好きなら是非一度お試しあれ。

あわたま DS


■Wii:「ブーム ブロックス」
■Wii:「ブロブ: カラフルなきぼう」

【紹介記事】お片づけ不要のスーパー積み木遊び。Wii「ブームブロックス」
【紹介記事】色と音が生み出す、不思議な高揚感。Wii「ブロブ: カラフルなきぼう」

Wiiでビビッと来た洋ゲー2本。どちらも単独記事で紹介済みなので詳しくはそちらで。

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  タイトル:あわたま
  メーカー:株式会社インターチャネル
   ハード:ニンテンドーDS
   発売日:2009年7月16日
    価格:5,040円(税込み)
 公式サイト:http://www.interchannel.co.jp/ds/awatama/
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