- 林雅之
- マネキン
「マネキン」と聞くと、どんなイメージをお持ちだろうか。
スーパーや百貨店の婦人服、紳士服フロアに並んでいる物や
「オー!マイキー」に出演しているキャラクター達を
思い浮かべる方も多いことと思う。
つい最近、ある写真集に出会った。
(きっかけは何かの雑誌だったと思うのだが失念)
写真家、林雅之氏の「mannequins」という本がそれだ。
京都にあるマネキン会社、「七彩」の倉庫に眠る
膨大な数のマネキンを9年間かけて撮り続けた末に完成したという本作は
命を持たないマネキンが放つエロチシズムが
独特のセンスでフレームに収められており、
マネキンが人を模った造形美の原点であることを
強く感じさせる仕上がりになっている。
5月の発売以来、地味ながら話題になっている作品なので
大型の書店ならサンプルを置いているところもあるはずだ。
見掛けたら是非手にとってみていただきたい。
七彩のHPには「マネキン」の歴史も紹介されているので、
お時間のある方は一度目を通してみては如何であろう。
マネキンにしろフィギュアにしろドールにしろポリゴンキャラクターにしろ、
そこに「命」を吹き込もうとする制作者の情熱は皆同じと感じるはずだ。