「スターウォーズ エピソード3 シスの復讐」 | 忍之閻魔帳

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ゲームと映画が好きなジジィの雑記帳(不定期)

私はシリーズのコアなファンではないので
細かなところを突っ込まれると困るのだが、
いち映画ファンとして観ると、
これでシリーズ完結と言われると
納得のいかない部分も多々あった。

「エピソード3」を最後に持ってきたのだから当たり前なのだが、
どうしても尻切れトンボに思えてしまうのだ。
「エピソード2」のように
知られざるエピソードはほとんど描かれず、
知っていることの復習のみに終始したのも解せない。

映像表現は格段に向上したものの、
CGと人間の相性が微妙に悪いのも気になった。
箱庭が進化したなら人形も進化しなければ
絵的に収まりが悪いと思う。
チャン・イーモウほどの美学を見せてくれとは言わないが、
オビ・ワンとアナキンの決闘シーンが
ただのチャンバラに見えてしまうほどに
愚鈍なのはどうかと思う。

ヘイデン・クリステンセンが
「エピソード2」から飛躍的な成長を遂げているのは驚いた。
メロドラマ風の「2」とはガラリと趣を変え、
ダークサイドに取り込まれて行くアナキンの様子を
非常に上手く演じている。
はっきり言って今作の見所は彼のみと言ってもいい。

ルーカスが今作で打ち止めと言った意味が
とてもよく理解出来たのは喜んでいいやら、哀しんでいいやら。

余談なのだが、本作の配給元である20世紀フォックスや
「宇宙戦争」のUIPは公開前の感想などに対して
かなりナーバスになっていると聞いた。
ネガティブな感想を書いた批評家に
手直しを要求したなどとも伝えられており、
興収数百億を狙う作品にしてはやることが小さいと思うのだが。

★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
  タイトル:スターウォーズ・エピソード3 シスの復讐
    配給:20世紀フォックス
   公開日:2005年7月9日
    監督:ジョージ・ルーカス
    出演:ヘイデン・クリステンセン、ユアン・マクレガー、他
 公式サイト:http://www.foxjapan.com/movies/episode3/
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