(DVDにて鑑賞)
私だ。
どう見ても私だ。
「闇の子供たち」を鑑賞した。
将来的な意味で真っ暗闇の大人であるところの私だが、この映画を鑑賞したこととそれは無関係だ。
この作品は、臓器売買、売春などの目的のために闇ルートで取引されるタイの子供たちをテーマに扱った作品だ。
直接的な描写こそ少ないものの、子供たちのかなり痛々しい有様が窺える映画なので、間違っても観る前にポップコーンなど用意してはいけない。
水さえ飲めず、乾き、飢えながら観るくらいがちょうどいいだろう。
なにがちょうどいいのかはよくわからない。
非常に重いテーマ(臓器売買は大げさっぽいけど)やメッセージ性を持った作品なので、やはりその主題となっている子供たちのドラマなどは心に重く残る。
誇張はあるにせよ、その悲惨さには目を見張るものがあり、だいぶ踏み込んだ映画だな、という感はあった。
が、本作のように現実社会とのリンクを重視した作品となると、いかにもドラマ向きな日本人キャストたちの存在感がどうにもウソくさく、その辺は若干気になった。
また、主役格たちの人物描写もなんだか大幅にはしょられている感があり、彼らがどのような気持ちで事に臨んでいるのかが最後までいまいち見えてこない。
そのあたりは残念であった。
ラストの主人公の行動など、伏線不足や役者江口洋介のキャラもあいまって、その唐突っぷりに「うそぉん!?」となること請け合いである。
アタイなったもの。
邦画の中でもだいぶしっかりした作りの作品に思えるが、監督のタイ描写への熱意が強すぎたせいなのか、それを取り巻く日本人たちの心理がちょっと描写足らずになっているのがもったいない、と思った夏の夜であった。
「もったいない」を「もっタイない」と書こうかちょっぴり悩んだけれど、なんとかこらえた自分を今は誇りたい。

