時には映画の話をしようか-うる
(映画館にて鑑賞)


私だ。

今回は「ウルヴァリン:X-MEN ZERO」だ。
監督はギャヴィン・フッドとか言う人で「誰だよ、どこのギャヴィンだよ」などと思っていたところ、「ツォツィ」という映画を撮っていた人だということが判明した。
「ツォツィ」は海外で様々な映画賞などをゲットしたヒューマンドラマ映画(あんま面白くなかったけど)であり、そんな監督がなんでウルヴァリンとか浮ついた映画撮ってんの?という疑問が頭から離れることはなく、私はしばしスコッチなしでは眠れぬ日々を過ごしたのであった。
ウソだ。
グーグー寝ていた。
あと、お酒は飲めない。

で、そんな謎のいきさつを経たこの「ウルヴァリン」であるが、これが、まあ・・・・・・うん、まあまあ?
疑問系で言われても困ることと思うが、なんだか「まあまあ、かなあ?」くらいのあいまいな感想がふさわしい映画に思えたのだった。
決してつまらないということはない。
登場する超人たちが変態的な動きでもって織り成すアクションシーンなどは個人的には大好物である。
ストーリーは正直B級だが、はっきり言ってこの映画に重厚で深遠なストーリーなど私はまったく期待していなかったので、そこはマイナス点にはならない。
悪役のひとりが終盤で「お前を殺すのは俺だ」とか言って主人公を助け出す、などというベタをやらかされたときも、「フフ、こやつめ!」とそれはもう穏やかな気持ちで見守っていた。
だから残るのはいいところばかりのはずなのだが。
なのだが。
総じて見ると・・・・・・不思議と、なぜか、なんか、まあまあ?

なにが悪かったのかさっぱり説明できない。
プロのレビュアーとかでなくて本当によかった。
「私が個人的に楽しめそうな映画の要件」をすべて満たしているのに、なんだか、なぜだか、まあまあ?
いったいどういうことか。
この、幻影のようにつきまとう「まあまあ?」はいったい何なのか。
これを無理やり説明するならば。
強いて言うならば。
「もうちょっと・・・なんか面白くできたんじゃない?色々とさあ」というところだろうか。
しかし「色々ってなによ」と聞き返されるともう答えられない。
いや、色々は・・・・・・色々だよ。
大人にはあるんだよ、そういう、色々が・・・。

ということでまったくもって謎の評価となってしまったが、こうして冷静に振り返り、文章にしてみてもやはり「まあまあ?だったよね」という感がぬぐえないので、まあまあ?な映画であったのだと思う。
面白くもない、つまらなくもない、ど真ん中の映画。
時にはそんな映画があってもいい。
評価の中央に位置する「まあまあ」くらいの映画がなければ、面白い映画もつまらない映画も存在できないのだから。
そういうことにしておこうではないか。
もう、どうまとめていいのかわかりません。
助けてください、助けてください。

なお、この「ウルヴァリン」はすでに次回作の製作も決定しており、どうもウルヴァリン氏が日本にやって来て活躍するお話になりそう、とのことなのだが、今まで数々の「ハリウッドさん、日本へ行く。の巻」タイプの映画を見てきた私としては、最後にひとこと、こう言い添えておかないわけにはいくまい。

くんな!

時には映画の話をしようか-ちょこ
(DVDにて鑑賞)



私だ。
私か?
ああ私だった。

タイ映画であるところの「チョコレート・ファイター」を鑑賞した。
「アクション映画を作るためなら何人か死んでもいい」とか考えてそうなプラッチャヤー・ピンゲーオ(代表作『マッハ!!!!!!!!』)による監督作品だ。

なにせ「アクション映画を作るためなら以下略」などと考えている(と思われる)監督によるアクション映画であるから、これがまたすごいのなんのでござる。
ござる?
だいぶ小柄で華奢なお嬢さんが主演を務めているが、そのせいでアクションがパワーダウンしている、ということはまったくない。
監督は小柄で華奢なお嬢さんが主演だろうと容赦はしない。
なにせ「アクショ以下略」などと考えている(と思われる)ような人物だ。
そんじょそこらの運動神経では撮影終了までに27回くらいは死んでそうなハードなアクションが今作でもしっかりと追求されている。

基本的に、古きよきカンフー映画のノリである。
主人公は無敵な格闘少女であり、ちょっと抜けたチンピラたちがそれにバチコンバチコンと叩きのめされていく。
そしてエンドロールにNGシーン集。
最近のジャッキー・チェン主演映画などより全然気合の入ったカンフー映画なので、往年のカンフー映画ファンは歓喜するのではないか。
ええ、しました。

アクション部分についてはまったく文句はないのだが、ストーリーは微妙なところだ。
主人公の両親の出会いから、主人公の誕生、そして成長するまでを冒頭30分ほど使って描いているわけだが、これがなんだかやけに陰惨で鬱々としており、「ちょこれえとふぁいたぁ」というなんだかかわいらしいタイトルとのギャップに愕然とさせられることとなる。
ママ、これ全然甘くないよ!
カカオめっちゃ入ってるよ!
っていうか、アクション映画で、アクションしてない部分が30分ある、というのはちょっと長すぎる。
はやくファイトしてちょうだいよ!という視聴者たちの心の叫びが聞こえてくるようだった。
ええ、叫びました。
そこさえ乗り切れば、後は怒涛の格闘展開なのだが。

妙な鬱さを感じさせるストーリーと、前半のテンポの悪ささえどうにかなっていれば文句の付け所のない映画だった。
続編の製作も決まっているようだが、できれば次回はもうちょっと明るくさわやかなお話にしていただきたいところだ。
それこそ、往年のカンフー映画ばりの単純な話でいいと思う。
最後はジャッキーが「やった!」って叫んで終わるような。
いや、ジャッキーじゃなくてもいいが。
愛憎模様とかいらないから。
拳と蹴りがあればこっちはもうおなかいっぱいだから。

時には映画の話をしようか-13
(DVDにて鑑賞)



私だ。
あまりこんなこと言いたくないけれど・・・。
私だ。

「13日の金曜日」、略して「日曜日」を見た。
最新作にして、シリーズ2作目のリメイク作である。
実はシリーズ1作目はジェイソンではなく、そのママがバッサバッサと人類を殺害していく映画なので、この2作目こそが殺人鬼ジェイソンの誕生作と言える。
知らなかった方は、明日お友達などに得意げに話してみるといい。
友達だと思っていた人が明確に引いていく瞬間を目撃することができるだろう。

粉々にされたり、ニューヨークに行ったり、宇宙へ行ったり、フレディと戦ったりと、大忙しのジェイソン先生であるが、次はどこへ行くのかと思いきやこの原点回帰だ。
目の付け所はいいと思う。
「もうこれ以上なにやらせても悪ふざけにしかならないから、いっそ原点に帰ろうぜ」と考えた製作者の気持ちがよく伝わってくる。

だが、原点回帰ということを意識しすぎたのか、話の流れ自体は非常にベタなものとなっている。
ジェイソン映画の文法(盛り上がってるカップルは死ぬ、女子は全員巨乳、どう見てもジェイソンがワープしている、などなど)はしっかりと守られていて、なかなか笑えるところもあるのだが、もはやこのあたりはB級ホラー映画全体の文法でもあり、日ごろからホラーに慣れ親しんでしまっている不健康な心の持ち主などは特に新鮮味も感じないだろう。

ジェイソン映画なのでもちろん人はバンバン死んでいくのだが、シリーズの他の作品に比べ、それほどグロい感じはしない。
先生もまだこのころはいろいろ模索中だったのかもしれない。
やや物足りなくもあるが、こんなことで「物足りない」とか言ってると色んな意味で心配されてしまいそうなので、黙っておくことにする。
さっきからナチュラルに「先生」とか言ってしまってるあたりも危うい気がするが。

元祖のリメイク作、ということで、教科書的な作りのB級ホラー映画という印象が非常に強く、ホラー好きにはやや新鮮味の感じられない作品だった。
まあ「老舗の味」と言われたら、そういうものかと納得するしかないが、ジェイソン先生にはもうちょっとハジけて欲しい、というのが本音だ。
逆に言えば、普段ホラーを観ない人には比較的受け入れやすい作品と言えるのかもしれないが、普段ホラーを観ない人が突然この映画だけ観るのか、という疑問もある。
もしこのシリーズにまた次回作があるのなら、もう少しやんちゃなジェイソン先生を見せていただきたいところだ。
・・・もしかしたら、こういう要望に応えていって少しずつ色物路線に向かっていったのかもしれない。
うん。
もう行くところまで行ってしまえばいい。
ついていきます、先生に。